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Eaton Corporation plc 2015年12月期の動向

要因
1) 全社売上
-2015年12月期の全社売上高は、前年比7.5%減の20,855百万ドル。為替変動のマイナス影響が約6%、需要減退に伴う売上減が約2%だった。

2) 自動車部門の売上高
-2015年12月期の自動車部門の売上高は、前年比8.1%減の3,682百万USドル。売上は横ばいだったが、為替変動の影響が約8%だった。北米およびアジア太平洋市場は好調だったが、南米市場が不調だった。

3) 自動車部門の営業利益
-2015年12月期の自動車部門の営業利益は、前年から横ばいの645百万ドル。部門売上は減少したが、リストラやコスト管理により、営業利益率は上昇した。

受注

-2015年9月、Detroit Dieselは ｢Detroit DD13｣ エンジンがWestern Starの車両運搬車 ｢4900｣ に標準搭載されたと発表した。フロントアクスルを軽量化し、燃費向上に貢献するこのエンジンは、40インチ、54インチ、68インチの ｢Ultra Low｣ ルーフスリーパーに対応する。エンジンの最大トルクは470hp (1650ポンドフィート)。実用的で高性能な商用車専用エンジンで、最大5%の燃費向上を実現する。Eatonの ｢UltraShift PLUS｣ トランスミッションと組み合わされる予定。｢DD13｣ エンジンが搭載された ｢4900｣ の生産は、2015年11月より開始される予定。 (2015年9月16日付プレスリリースより)

-2015年5月、Volvoの ｢T6 Drive-E｣ パワートレインに同社のツインボルテックス・スーパーチャージャーが採用されたと発表した。この ｢T6 Drive-E｣ は、2.0L 4気筒直噴エンジンにEatonの ｢TVS R-410｣ スーパーチャージャーを組み合わせている。｢TVS R-410｣ により、最高出力302hp、最大トルク295ポンドフィートという高排気量エンジン並みの性能を実現した。このパワートレインは、 Volvoのスポーツセダン ｢S60｣ およびSUV ｢XC60｣ に搭載されているほか、新型ラグジュアリーSUV ｢XC90｣ にも2015年中に搭載される予定。(2015年5月12日付プレスリリースより)

-2015年5月、北米でClass 6および7の中型トラックに初搭載されるデュアルクラッチトランスミッション (DCT) に、BorgWarnerの ｢DualTronic｣ クラッチモジュールが採用されたと発表した。BorgWarnerの低燃費技術により、Eatonの新型7速DCT ｢Procision｣ は、トルクコンバーター式ATを搭載した同等車両に比べて8～10%の燃費向上を実現するという。(2015年5月5日付プレスリリースより)

-過去5年間で約28億ドルを研究開発費に投資。

研究開発拠点

-米国ミシガン州Marshall、イタリアTurin、ドイツBaden-Baden、インドPune、中国上海にエンジニアリング、研究開発センターがある。

製品開発

高電流パワーインダクター
-2015年5月、自動車用高電流パワーインダクター ｢Coiltronics HCMA｣ シリーズを発表した。使用温度範囲は－55～125℃となり、車載部品の品質規格 ｢AEC Q200｣ のGrade 3を超える。自動車用製品に必要な温度耐性や衝撃応力を備え、先進運転支援システム (ADAS)、車両やボディ制御、ランプ、インフォテインメント、クラスターコントロール、冷暖房システム、シャシー・安全システムなどに使用する電子部品の信頼性向上に貢献する。(2015年5月27日付プレスリリースより)

シングルバルブエンジンブレーキ
-従来の圧縮ブレーキでは下り坂斜面で低回転域の効率が悪くなる。この問題を解決するため、主要商用車メーカーと協力してシングルバルブエンジンブレーキの試作を急いでいる。この製品は低回転域での制動力を従来より35%向上する。また、エンジンオイルの使用量を抑え、米国のCO2排出規制もクリアする。