Bridgestone Americas_2007年度の動向

ハイライト

業績
(単位:
10億円)
2007年度 2006年度 増減率
(%)
要因
売上高 1,510.7 1,333.5 13.3 ・タイヤ事業で最も好調であったのは、乗用車及びオフロード車(鉱業や建設用)向け補修用タイヤ部門。一方、商用車(トラック、バス)用ラジアルタイヤ部門は完成車メーカー等からの需要が落ち込み、また米国及びカナダでは軽トラックやSUVの生産が縮小され、タイヤ供給量も減少。
高性能タイヤをはじめとする戦略製品に注力、製品のラインアップをよりを充実させたことにより、アフターマーケット部門は増収。
このほか、販売価格の引き上も増収の要因として挙げられる。
営業利益 51.5 42.0 22.6
(注)上記財務数値はブリヂストン本社が2008年2月19日に発表した連結決算に基づくものである。したがって、当該レポートに記載される財務数値について特別注記がない限りすべて日本円で表示されている。尚、ブリヂストン本社によれば当該財務数値で使用された為替レートは1米国ドル=114円15銭である。

企業買収
・Bandag, Incorporated(Bandag)の合併手続が完了したと発表。同社は、現金総額10億5百万ドルで、Bandagを合併した。両社は、2006年12月5日付けで、同社が、Bandagの各種発行済株式を1株あたり一律50.75米ドルで取得することで合意、2007年5月31日付のBandag株価終値をもって株式取得が完了したもの。(2007年6月1日付プレスリリースより)


受注
・ 「Turanza EL42」が、新型Lexus LS 600h L ハイブリッドセダンに新車装着用タイヤとして採用された。(2007年9月4日付プレスリリースより)

開発動向

(1) R&D組織
・オハイオ州AkronのFirestone Park(敷地面積15エーカー)近隣に研究センターを構える。他2ヶ所(東京とローマ)の技術センターと密接に協力。こうした技術センターの3極体制は、タイヤ開発計画におけるグループのグローバル化を明確に示すものである。さらに、グループでは4番目の規模となる技術センターが横浜市に在り、多角化製品の開発業務の中枢を担っている。

(2) 開発概要
オハイオの研究センターは高度なポリマー分野研究所の1つとして世界でも定評がある。長い歴史を通じ多くの実績を築いてきた。
主な開発実績:
・初の合成天然イソプレンゴム('Coral rubber')を開発
・耐衝撃性ABS樹脂技術プロセス
・タイヤ、プラスチックや接着剤用ポリブタジエン及びスチレンブタジエンゴムのリチウム化、陰イオン化、バッチ化と連続的溶液重合プロセス
・耐熱、耐冷、対炎性の半有機体ポリホスファゼンエラストマー 
・エラストマーの放射線化学技術を先駆けて開発。これを応用したプレ加硫技術は現在タイヤ業界が採用している。
・タイヤ用ヘテロ原子力開始装置エラストマー(タイヤの磨耗を削減、燃費を改善)

触媒、ポリマー化学、材料化学分野のパイオニアとして引き続き研究開発を進める。製品の性能向上・独自性の向上を追求。

(3) BIRD
・Bridgestoneの革新的タイヤ製造システムで、原料の初期加工から完成品の最終検査に至るタイヤ製造の全工程を自動化した世界初のシステム。また、種類やサイズの異なるタイヤを同時に製造することも可能。

設備投資

海外投資
<メキシコ>
・2007年11月7日、メキシコのヌエボ・レオン州モンテレー(Monterrey)で新タイヤ工場の開所式を執り行った。新工場のタイヤ生産能力は日産約8,000本。現時点で既に2億ドルを上回る投資を行っている。新工場には、タイヤの部材工程から製品検査工程に至るまで完全自動化を実現した革新的タイヤ生産システム「BIRD」(Bridgestone Innovative & Rational Development)を日本以外で初めて導入した。モンテレー工場新工場は、ブリヂストングループのタイヤ生産拠点としては世界で47番目、メキシコ国内では、メキシコシティ(Mexico City)、クエルナバカ (Cuernavaca)工場に次ぐ3番目の工場。ブリヂストングループでは、このメキシコ新工場に加え、ハンガリー、ポーランド、日本でも目下新工場を建設中。(2007年11月8日付プレスリリースより)