Trelleborg AB 2007年度の動向

ハイライト

業績(グループ及び自動車部品部門)

(単位:百万スウェーデンクローネ) 2007年度 2006年度 増減率
(%)
要因
全社
総売上高 30,971 27,284 13.5 -
営業利益 1,707 1,507 13.4 -
自動車部品部門
売上高 10,299 9,327 10.4 売上高は、生産量が比較的堅調に増加したことにより12%増。 防振事業における売上は、全市場で順調に伸張。
中央ヨーロッパおよびアジアなど、同社がすでに進出を果たし、事業基盤を確立している主要市場において市場シェアが拡大し、販売が増加した結果 売上高が増加。
営業利益 203 219 (7.3) 営業利益は7%減少。同事業部門内の一部で引き続き発生している生産効率上の問題、原材料価格の高騰および研究開発費の資産計上額減少などのマイナス要因による。


アクションプログラム

-近年、同社は収益性の問題を抱えており、その原因としてメーカーの業績が振るわない米国の自動車市場への依存および原材料費高騰などが挙げられる。
2006年11月、 アクションプログラムを開始。これには長期戦略ポジションの見直し、費用合理化、工場閉鎖および生産移転を伴う効率向上プログラムが盛り込まれている。 この結果、収益に対して多額の費用が発生した。 この施策により、収益にプラス効果が現れるのは2008年度末から2009年度中になる見込み。

-2007年度、以下の4生産拠点について閉鎖を完了、または閉鎖に着手した。
事業分野 閉鎖対象の拠点

移転および統合先

フルードソリューション West Thurrochk(英国) フランス/チェコ共和国
防振ソリューション Trowbridge(英国) ルーマニア/トルコ
防振ソリューション Dowson(米国) メキシコ/北米
防振ソリューション Fergom(イタリア) スペイン


合弁事業
-防振製品事業において、ロシアのELADと合弁事業を開始。

開発動向

研究開発費用(グループ全体)
(単位:百万スウェーデンクローネ) 2007年度 2006年度 2005年度
合計 520 522 568

研究開発体制
-2007年度の研究開発費は520百万クローネにのぼり、これは売上高の約2%に相当する。 このうち、81百万クローネが資産計上され、貸借対照表に無形資産として記録された。 2007年度に資産計上された研究開発費用の償却および減損額は94百万クローネ。

製品開発
-同社のソリューションには空気防振を使用した防音および防振製品が含まれ、これらの製品では、アクティブ振動減衰製品専用の油圧用作動油が不要になるほか、エンジンサスペンションシステムに熱可塑性ブーツを使用する必要もなくなる。 また、冷却ホースを強化ゴムホースのものから繊維強化プラスチック製のものに変更することで、製造工程を短縮し、リサイクル性を向上させることができる。

設備投資

設備投資額
(単位:百万スウェーデンクローネ) 2007年度 2006年度 2005年度
自動車部品 441 495 474
全社 1,333 1,112 873

海外投資

- 2007年6月、Trelleborgの自動車部門Trelleborg Automotiveは、ルーマニアのDejに、新工場を開設した。同社では、先進技術を導入した新工場建設により生産能力をアップ、ルーマニアおよび近隣の東欧諸国に生産拠点を構えるAudi、Dacia、Ford、Peugeot、およびRenaultといった客先メーカーの需要に対応する。Dej工場では、エンジン/シャシーマウントシステムを生産、当初は、「Logan」の組立てを行っているRenault (Dacia)の工場向けに製品を供給する。同工場では2007年末までに人員を100名程度まで補強する計画で、欧州の厳しい環境基準に適合する製品を供給する。