(株) ジーテクト 2013年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2013年 3月期 |
2012年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
売上高 | 154,518 | 135,376 | 14.1 | 1) |
営業利益 | 11,392 | 9,779 | 16.5 | - |
経常利益 | 11,815 | 8,864 | 33.3 | - |
当期純利益 | 7,537 | 13,727 | (45.1) | - |
要因
1)
<日本>
-上半期を中心として主要得意先の生産が回復基調で推移したものの、下半期にエコカー補助金が終了し、生産、販売が減少したことなどにより、車体部品の売上がわずかながら減少したが、金型設備等の売上が増加。
- 売上高は48,966百万円 (前年比3.1%の増加)、セグメント利益 (営業利益) は3,353百万円 (前年比7.2%の減少)。
<北米>
-年初からの主要得意先の生産拡大が継続。増量効果もあり。
- 売上高は55,566百万円 (前年比27.3%の増加)、セグメント利益 (営業利益) は1,874百万円 (前年比56.6%の増加)。
<欧州>
-主要得意先の生産が回復基調で推移したものの、金型設備等の販売が減少。
-売上高は9,730百万円 (前年比1.9%の増加)、セグメント利益 (営業利益) は1,113百万円 (前年比4.0%の減少)。
<アジア>
-タイの一部で増産があったことに加え、タイの洪水被害から得意先の生産が回復。
-売上高は23,439百万円 (前年比49.4%の増加)、セグメント利益 (営業利益) は3,370百万円 (前年比36.1%の増加)。
<中国>
-主要得意先の生産が回復基調で推移したものの、日中関係悪化による日本車の販売不振の影響などにより主要得意先の生産が減少。
-売上高は21,690百万円 (前年比12.3%の減少)、セグメント利益 (営業利益) は1,054百万円 (前年比6.1%の減少)。
<南米>
-為替換算の影響による減少があったものの、主要得意先の生産が回復基調で推移。
-売上高は5,784百万円 (前年比34.0%の増加)、セグメント利益 (営業利益) は707百万円 (前年は38百万円の損失)。
受注
-独BMWからプレス部品を初受注した。「MINI」に搭載される部品で今秋から納入を始める。同社は連結売上高の7割をホンダ向けが占めるが、ホンダ以外の他社販売も増やすことにより、収益機会の拡大を図っており、日系自動車メーカーとの取引がこのところ増加している。欧州では景気低迷による需要の減少で収益環境が厳しいが、新たに欧州メーカーとの取引を開始することにより、英国工場の操業度向上につなげる。受注したのは中・小物のプレス部品で、2機種で受注した。13年11月に1機種目、14年夏に2機種目の納入を始める予定。英生産拠点、G-TEKT Europe Manufacturing Ltd. (G-TEM) で生産し供給する。 (2013年5月17日付日刊自動車新聞より)工場再編
-ホンダが寄居工場 (埼玉県寄居町) を7月に稼働するのに合わせて関東地区の生産体制を変更する。埼玉工場羽村事業所 (東京都羽村市) で行っている量産用部品の生産を今夏までに埼玉工場 (埼玉県深谷市) に移管し、ホンダの2工場 (寄居、狭山) 向けの生産の全量を埼玉工場に集約する。生産場所を1カ所にまとめることで管理コストを低減し、事業の効率性を高めるのが狙い。羽村事業所は新しい生産技術の開発など技術部門の拠点として活用していく。ホンダは寄居工場を「Fit」シリーズを中心とした小型車の拠点とする一方、狭山は10機種以上を混流生産する高効率の工場にしていく方針を示している。同社はホンダの埼玉地区の生産体制の見直しに対応し、多品種生産にも対応する効率的な生産体制を埼玉工場で構築する。 (2013年2月22日付日刊自動車新聞より)海外事業
<米国>-米国にホットスタンプ部品を量産する新会社を設立したと発表。北米市場で、自動車の軽量化に貢献するホットスタンプ部品の現地調達ニーズに対応する。新会社は「G-TEKT North America Corporation」でオハイオ州に新設する。資本金は2,200万ドル (約22億円) で、ジーテクトが100%出資した。ジーテクトの北米事業では、既存の現地子会社が営業・開発機能を担っているが、営業・開発機能を分離して、新会社に開発機能を移管する。主要納入先であるホンダの機種開発が増加しているため、開発体制を強化、スピーディーに対応していく。 (2013年5月27日付日刊自動車新聞より)
<インドネシア>
-インドネシア合弁会社PT. Auto-Body Manufacturing Indonesiaのエイチワン保有株式の全てを取得し、完全子会社とすると発表。同合弁会社は、エイチワンとの折半出資により2013年2月に設立された。ジーテクトは、現地子会社のPT. G-TEKT Indonesia Manufacturingとの統合を視野に、エイチワンとの合弁を発展的に解消する。 (2013年4月26日付プレスリリースより)
<インド>
-インドの生産拠点でタイ向けの骨格部品を生産し、今秋までに輸出を始める。タイで日本車生産が急速に増加していることに対応するもので、生産能力に比較的余裕のあるインドの工場で生産を補完することにより、タイ国内の当面の需要増加に対応する。インドからタイへの輸出には輸送コストがかかるものの、インドの設備能力を東南アジア向けに活用することにより、インド工場の稼働率も高める。 (2013年3月18日付日刊自動車新聞より)
<タイ>
-タイ子会社G-TEKT Eastern Co., Ltd.の第2工場を建設すると発表。新工場では自動車用部品の製造・販売を行う。投資額は約14.6億バーツ (約40億円)。チャチューンサオ県Gateway City工場団地内に建設され、土地面積は約67,000平方メートル、建屋面積は約16,000平方メートルとなる予定。 (2012年11月9日付プレスリリースより)
>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2013年3月期 | 2012年3月期 | 2011年3月期 | |
全社 | 415 | 199 | 199 |
研究開発体制
- 新技術や新製品の開発は技術本部開発部が推進。- 2013年3月期、開発室の人員は18名。
研究開発活動
- 2013年3月期の研究開発テーマは以下の通り1. ホットスタンプ技術開発
2. 超高張力鋼板の成形技術開発
3. スポット溶接部の非破壊検査技術開発
4. 厚板精密プレス技術開発
5. 成形シミュレーション技術開発
6. ボディ軽量化技術開発
技術提携 (供与) |
(2013年3月31日現在) |
相手先 | 国名 | 契約内容 | 契約期間 |
Jefferson Industries Corporation | 米国 | 自動車用部品、プレス金型および治工具に関する技術および製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約 | 2003.10.01 - 2006.09.30 以降1年毎に自動延長 |
Jefferson Elora Corporation | カナダ | 自動車用部品、プレス金型および治工具に関する技術および製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約 | 1997.03.31 - 2002.03.30 以降5年毎に自動延長 |
Jefferson Southern Corporation | 米国 | 自動車用部品、プレス金型および治工具に関する技術および製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約 | 2001.05.31 - 2006.05.30 以降1年毎に自動延長 |
Austin Tri-Hawk Automotive Inc. | 米国 | 自動車用部品、プレス金型および治工具に関する技術および製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約 | 1998.01.25 - 2001.01.24 以降1年毎に自動延長 |
G-KT do Brasil Ltda. | ブラジル | 自動車用部品、プレス金型および治工具に関する技術および製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約 | 1997.05.30 - 2002.05.29 以降1年毎に自動延長 |
Auto Parts Alliance (China) Ltd. [広州艾帕克汽車配件有限公司] |
中国 | 自動車用部品、プレス金型および治工具に関する技術および製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約 | 2011.07.01 - 2016.06.30 |
Wuhan Auto Parts Alliance Co., Ltd. [武漢艾帕克汽車配件有限公司] |
中国 | 自動車用部品、プレス金型および治工具に関する技術および製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約 | 2011.04.01 - 2016.03.31 |
G-TEKT Europe Manufacturing Ltd. | イギリス | 自動車用部品、プレス金型および治工具に関する技術および製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約 | 2000.02.01 - 2004.01.31 以降1年毎に自動延長 |
G-TEKT (Thailand) Co., Ltd. | タイ | 自動車用部品、プレス金型および治工具に関する技術および製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約 | 1997.04.01 - 2002.03.31 以降1年毎に自動延長 |
G-TEKT Eastern Co., Ltd. | タイ | 自動車用部品、プレス金型および治工具に関する技術および製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約 | 1996.05.01 - 2001.04.30 以降1年毎に自動延長 |
G-TEKT India Private Ltd. | インド | 自動車用部品、プレス金型および治工具に関する技術および製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約 | 2008.06.26 - 2013.06.25 以降1年毎に自動延長 |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2013年3月期 | 2012年3月期 | 2011年3月期 | |
全社 | 18,181 | 12,698 | 5,813 |
2013年3月期設備投資
- 主に日本、アジアにおける新規車種生産用設備への投資、日本でのホットスタンプ機械設備の取得等や、アジアにおける生産能力増強のための工場建屋の新築、機械設備の取得等。
国内投資
-新規車種:「N-ONE」、「Fit」、「Accord」、Acuraモデル、「Forester」海外投資
<北米>-新規車種:「Acura (Civic) 」、「Accord」、「RAV4」 (long-wheelbase version)
<中国>
-新規車種:「Camry」 (ハイブリッドを含む)、「CR-V」、「Elysion」、「RVR」
<アジア>
-新規車種:「Civic」、「Brio」、「CR-V」
<欧州>
-新規車種:「CR-V」、「Corolla」
<南米>
-新規受注:「Corolla」、「Frontier」
設備の新設、除去等の計画 |
(2013年3月31日現在) |
会社名 事業所名 |
所在地 | 設備の内容 | 投資 予定金額 (百万円) |
着手 | 完了 | 完成後の増加能力 |
埼玉工場 | 埼玉県 深谷市 |
自動車部品製造用設備 (金型・治工具等) |
2,996 | - | - | 新規車種生産用設備 |
Austin Tri-Hawk Automotive Inc. | 米国 インディアナ州 |
自動車部品製造用設備 (プレス・溶接設備等) |
4,040 | 2012年7月 | 2016年7月 | 生産能力増強 |
G-TEKT (Thailand) Co., Ltd. | タイ アユタヤ県 |
自動車部品製造用設備 (金型・治工具等) |
3,601 | - | - | 新規車種生産用設備 |
PT. G-TEKT Indonesia Manufacturing | インドネシア カラワン県 |
新規生産拠点の工場 および設備の新設 |
4,025 | 2012年3月 | 2016年12月 | - |
Auto Parts Alliance (China) Ltd. [広州艾帕克汽車配件有限公司] |
中国 広東省広州市 |
自動車部品製造用設備 (金型・治工具等) |
6,255 | - | - | 新規車種生産用設備 |
G-TEKT Eastern Co., Ltd. | タイ ラヨン県 |
自動車部品製造用設備 (プレス・溶接設備等) |
3,097 | 2012年9月 | 2014年8月 | 生産能力増強 |
PT. G-TEKT India Private Ltd. | インド ラジャスタン州 |
新規生産拠点の工場および設備の新設 | 2,457 | - | - | 新規車種生産用設備 |