HUTCHINSON S.A. 2009年12月期の動向

ハイライト

受注(2009年12月期)

<シーリングシステム>
新型8速自動ギアボックス「ZF8HP」用に結合ピストンの量産化
・この次世代型ギアボックスはBMW、Audi、Jaguarなど多くの高級車に搭載される予定。同社とZFは今後数年間に同製品の需要の伸張を期待。

<インシュレーション製品>
Ford Focus 及び Mercedes Class B用のエンジンマウントとシャシーを大口受注。

<トランスミッションとモビリティー製品>
Hyundai とMazdaの新型エンジン用トランスミッションベルトを受注。

海外動向

日系自動車メーカー向け売上構成比を現在の5%から5年後には倍増させる計画を明らかにした。現在の景気後退が一段落すれば、世界市場で再び日本車の需要が拡大すると判断。これまで構築した日系サプライヤーとの提携関係を軸に、欧州・北南米などで日本車向け部品供給基盤を増強する。(2009年5月1日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期

合計

124 131 130

-2009年12月期の研究開発費は売上高の5.4%相当。

製品開発(2009年度)

<フルイドトランスファー>
-「内部熱交換器」を開発。この空気冷却製品は、エネルギー消費が少なく自動車の燃費を抑える。ゴムに代わる低圧製品として、同社はリサイクルを可能とする利点がある熱可塑性樹脂エラストマーを使用。センサーと計測器を一体型にしたことで冷却、エアコン、ブレーキシステムなど作動効果が向上。さらにその他の機能への飛躍的な転用への道も期待できる。

<シーリング>
-新型エンジン接続ユニットなどの自動車業界向け部品を開発する段階でゴムより軽量でかつ経済的な再生可能な熱可塑性樹脂エラストマーを新規に開発。この素材はエンジンの各部位の空気・オイル・電気などの経路などの重要な部品に使用される。また、上昇する高温への耐用性も備える。新型ポリマーや適正加硫といった最近の製法にはこの新規高性能ユニットが不可欠とされている。

<インシュレーション>
-防音対策については、製品向上のために顧客との関係強化を進める。自動車メーカーとは、ランニングギアマウントとギアボックスのクレードルの変更について、またタイヤメーカーとはシャシーの騒音と振動の削減、部品の軽量化、燃費抑制などについて研究を行う。

設備投資

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期

2007年12月期

合計

64 110 88