Hunan Corun New Energy Co., Ltd.[湖南科力遠新能源股份有限公司](旧 長沙力元新材料股份有限公司) 2023年12月期の動向
業績 |
(単位:百万元) |
2023年12月期 | 2022年12月期 | 増減率 (%) | |
売上高 | 3,711.41 | 3,785.83 | (1.97) |
営業利益 | (166.14) | 256.47 | - |
経常利益 | (170.78) | 252.19 | - |
純利益 | (135.69) | 199.94 | - |
要因
1、2023年12月期、同社のニッケル水素電池材料事業の主な製品の販売量が減少し、関連製品の売上高が前年同期比で減少。また、貿易業務およびその他の売上高も減少した。
2、2023年12月期、同社はリチウム電池材料事業の展開を進め、リチウム鉱山の拡張および炭酸リチウム生産ラインの建設に多額の初期投資を行ったものの、炭酸リチウムの価格下落の影響を受け、リチウム電池材料製品の粗利益率が低下した。
3、2023年12月期、新たな投資をのため資金調達の必要が増加し、財務費用が前年を上回った。
4、炭酸リチウム原材料市場価格の大幅な下落の影響を受け、同社は保有する炭酸リチウムの在庫に対する評価損を計上するとともに、採掘権に対しても減損処理を行った。
5、持分法適用会社である江西鼎盛新材料科技有限公司の投資収益が減少した。
経営状況
ニッケル水素電池材料
-2023年12月期、HEV向け発泡ニッケルの売上高は約2.52億元を記録。HEV向け正極および負極シートの売上高は約14.79億元に達した。
リチウム電池材料
-子会社の宜春力元新能源有限公司が金豊リチウム業務の51%の株式を取得した。金豊リチウム業は正式に生産・販売を開始し、2022年の売上高は2.21億元、硫酸リチウム溶液(塩水)生産販売量は7112トンとなった。2023年6月末までに炭酸リチウム1万トンの生産開始、2023年12月末までにさらに2万トンの生産能力を追加し、2023年末時点で金豊リチウム業の炭酸リチウム生産能力は計3万トンに達する見込み。2023年における金豊リチウム業のリチウム電池材料製品の売上高は1.87億元だった。
‐三峡科技有限責任公司(三峡科技)と蓄電材料の国家工程研究院センタープラットフォームを共同で構築すると発表した。両社はニッケル系、リチウム系、ナトリウム系電池の原材料に加えて、スーパーキャパシタや燃料電池の原材料、従来型電池の新材料及び蓄電池製造などの主要技術などの分野で協業する。(2023年3月13日付科力遠の公式サイトより)
オフィス所在地変更
-同社は、本社所在地を「長沙市岳麓区桐梓坡西路348号」から「湖南省郴州高科技術産業園区林邑大道東側郴州戦略性新興産業園1、2棟401-6室」に変更した。(2023年8月15日付科力遠のプレスリリースより)
新プロジェクト
-同社は、年産3万トンのバッテリー用炭酸リチウム工場の建設が完了したと発表した。そのうち、第1期工事(年産1万トン)分では全ての設備が設置され、90%が試運転を完了している。2023年7月下旬の生産開始を予定している。(2023年6月29日付科力遠のWechat公式アカウントより)
研究開発費用 |
(単位:百万元) |
2023年12月期 | 2022年12月期 | 2021年12月期 | |
研究開発費用 | 32.83 | 59.76 | 99.56 |
売上高に対する比率 (%) | 2.15 | 1.58 | 3.26 |
-2023年末現在、同社は研究開発員131名を保有、従業員総数の5.95%を占めている。
研究開発体制
‐同社はニッケル水素電池とニッケルフォーム原料の全産業チェーンのレイアウトを実現し、5つの研究開発センターと7つの産業基地を設立し、包括的な産業チェーンを形成している。
研究開発拠点 | 主要業務 | 設立年 | 所在地 | 持株比率(%) | その他の持株比率 |
先進儲能材料国家工程研究中心有限責任公司 |
ニッケル系電池材料、リチウム系電池材料、高容量電池材料、燃料電池材料などの研究開発 | 2010年 | 湖南省 長沙市 |
87.50 | 金川集団股份有限公司 6.25% 中南大学教育基金会 6.25% |
科力遠CHS日本技研株式会社 | HEVシステムの開発 | 2016年 | 日本 名古屋 |
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特許
-2023年12月期、同社は国内特許610件、国際特許24件の合計634件の既存特許を保有。(2023年アニュアルレポートより)