Hunan Corun New Energy Co., Ltd.[湖南科力遠新能源股份有限公司](旧 長沙力元新材料股份有限公司) 2022年12月期の動向
業績 |
(単位:百万元) |
2022年12月期 | 2021年12月期 | 増減率 (%) | |
売上高 | 3,785.83 | 3,085.57 | 22.69 |
営業利益 | 256.47 | 43.08 | 495.33 |
経常利益 | 252.19 | 44.74 | 463.68 |
純利益 | 199.94 | 5.17 | 3767.31 |
事業動向
バッテリー
1.HEV用駆動バッテリー
-バッテリーモジュールを生産する傘下の科力美のHEV用駆動バッテリー事業における2022年12月期の売上高は前年比7.64%増となった。
材料
1.HEV用バッテリー材料
-2022年12月期、子会社である常徳力元のHEV向け発泡ニッケルの販売高は、車両42.38万台相当となる279.02万平方メートルとなった。前年比では9.09%増。売上高は約2億9800万元で、前年同期比35.92%増となった。
-同じく子会社の科覇公司のHEV向け正・負極材の販売高は41.45万台相当となり、前年比13.47%増。売上高は約15億3700万人民元で、前年同期比32.85%増となった。
2. リチウムバッテリー材料
-同社の子会社宜春力元新能源有限公司が、金豊锂業の51%の株を取得した。金豊锂業は2023年6月末までに1万トンの炭酸リチウムを生産し、2023年12月末までにさらに2万トンの炭酸リチウム生産能力増強を目指す。2023年末までに金豊リチウムの炭酸リチウム生産能力は3万トンになると予想される。
‐同社の子会社科力遠混合動力技術有限公司が、鼎盛新材の30%の株を取得した。鼎盛新材は、年間5千トンの炭酸リチウムを生産するためのブライン(かん水)の生産設備を保有する。
‐リチウムを抽出する4つの地下採掘権を保有する宜豊県東聯公司を買収した。
‐三峡科技有限責任公司(三峡科技)と蓄電材料の国家工程研究院センタープラットフォームを共同で構築すると発表した。両社はニッケル系、リチウム系、ナトリウム系電池の原材料に加えて、スーパーキャパシタや燃料電池の原材料、従来型電池の新材料及び蓄電池製造などの主要技術などの分野で協業する。(2023年3月13日付科力遠の公式サイトより)
新プロジェクト
-同社は、新たに子会社を設立すると発表した。科力遠の子会社である常徳力元新材料有限責任公司の各株主が保有する株式の割合に応じて出資し、新会社を設立するもの。新会社名は、宜春力元新材料有限責任公司となる予定。リチウム鉱、リチウム電池材料、リチウム電池セルの調達、生産、販売を行う。新会社は、科力遠が宜豊県で行う3万トンの電池用炭酸リチウム材料工場、6万トンの高出力リン酸鉄リチウム正極材料工場、3GWhのリチウム電池電極シート工場などの建設を引き受ける。(2022年6月25日付プレスリリースより)
-同社は、江西省宜春市の宜豊県人民政府と投資プロジェクトに関する契約を締結したと発表した。科力遠グループは、宜豊県人民政府工業園区に「3万トン電池用炭酸リチウム材料工場」、「6万トン高出力リン酸鉄リチウム正極材工場」、「ハイブリッド動力技術プラットフォーム工場」の3つの工場建設プロジェクトを開始する。総投資額は35億元以上で、プロジェクト承認後、24カ月以内の竣工、生産開始を予定している。(2022年6月25日付プレスリリースより)
投資
-科力遠は、子会社の科力遠混合動力技術有限公司[China Hybrid System Co., Ltd.](CHS公司)が江西鼎盛新材料科技有限公司(江西鼎盛新材料科技)に追加出資を行うと発表した。CHS公司は、ハイブリッド技術に対する出資を通じて、江西鼎盛新材料科技をリチウム鉱、リチウム電池材料、ハイブリッド動力システム、ハイブリッドエネルギー貯蔵技術などの事業を一体化したハイテク企業に転換させる。なお、科力遠は電池事業に回帰し、ニッケル水素、リチウム電池、その他電池及び材料などの産業に重点を置くように戦略的見直しを行っている。(2022年4月12日付プレスリリースより)
研究開発費用 |
(単位:百万元) |
2022年12月期 | 2021年12月期 | 2020年12月期 | |
研究開発費用 | 59.76 | 99.56 | 88.64 |
売上高に対する比率 (%) | 1.58 | 3.26 | 3.48 |
-2022年末現在、同社は研究開発員79名を保有、従業員総数の3.4%を占めている。
研究開発体制
‐同社はニッケル水素電池とニッケルフォーム原料の全産業チェーンのレイアウトを実現し、5つの研究開発センターと7つの産業基地を設立し、完全な産業チェーンを形成している。
研究開発拠点 | 主要業務 | 設立年 | 所在地 | 持株比率(%) | その他の持株比率 |
先進儲能材料国家工程研究中心有限責任公司 |
ニッケル系電池材料、リチウム系電池材料、高容量電池材料、燃料電池材料などの研究開発 | 2010年 | 湖南省 長沙市 |
87.50 | 金川集団股份有限公司 6.25% 中南大学教育基金会 6.25% |
科力遠CHS日本技研株式会社 | HEVシステムの開発 | 2016年 | 日本 名古屋 |
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特許
-2022年12月期、同社は中国国内特許28件、国際特許3件を申請した。国内特許755件、国際特許14件の合計738件の既存特許を保有。(2022年アニュアルレポートより)