中国市場2022年上半期:販売は前年割れの1,205万台、NEVは前年同期比2.2倍の260万台

BYDの販売は大幅増の64.7万台、NEV販売の上位3社はBYD、Tesla、上汽GM五菱

2022/08/05

要約

生産・販売台数推移

 2022年上半期(1-6月)の中国市場の新車販売台数は、前年同期比6.5%減の1,204.7万台(工場出荷台数ベース、輸出を含む、以下同様)。3月中旬から4月にかけて生産と販売は落ち込み、3月から5月は販売台数、生産台数ともに前年を下回った。特に4月は販売/生産台数ともに45%以上の減少で、6月に回復したものの上半期の前年割れは避けられなかった。

 中国系グループ別では、上海汽車グループが引き続きトップを維持したが市場シェアは18.1%と減少。一方で、広州汽車グループとBYDが好調。特にEVとPHVを中心に展開するBYDは、前年比159.6%増の64.7万台で2021年上半期の10位から今期は8位に上昇した。

 車型別では、基本型乗用車(セダン・ハッチバック)がSUVを抜いてトップ。前年同期比6.2%増の492.3万台となった。商用車は排ガス基準対応による買い替え需要の一服とインフラ整備の遅延などにより、全ての車型が減少した。

 乗用車市場の国別では、中国系が496.3万台で市場シェアの48.0%を占めた。続いて、日系が前年同期比4.0%減の216.3万台、独系が前年同期比8.3%減の203.9万台。

 2022年上半期の新エネルギー車(以下、NEV)の販売台数は前年同期の120.6万台から260万台と大幅増で、内訳はEVが206.2万台、PHVが53.6万台、FCVが0.1万台。公安部の発表によると2022年6月末時点でのNEVの保有台数は1,001万台。メーカー別では、NEV Top10モデルに6モデルランクインしたBYDが2021年上半期の15.0万台から今期は63.8万台に上昇しトップになった。第2位はTesla、第3位は上汽GM五菱汽車と続いた。


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