2020年中国市場: 新車販売台数1.8%減の2,531万台、商用車は好調で500万台を突破
2021年の販売見通しは2,600万台で、NEVは180万台
2021/02/05
- 要約
- 2020年の販売台数は前年比1.8%減の2,531万台、2021年は2,600万台の見通し
- 2020年グループ別販売台数:一汽が第2位、広汽がトップ5入り
- 2020年乗用車市場:日系が堅調でドイツ系に迫る、Teslaが13.7万台を達成
- 2020年車型別: SUVのシェアがセダン・ハッチバックを上回る
- 2020年のNEV販売は136.7万台、2021年は180万台と予測
- 輸出/輸入: 輸出入ともに減少、輸入モデルのトップは引き続きLexus
- 中国主要グループ別の2020年自動車販売台数(工場出荷台数)
- 中国主要OEMの2021年販売計画
要約
2020年通年の中国市場の新車販売台数は、前年比1.8%減の2,531.1万台(工場出荷台数ベース、輸出を含む)で、3年連続で前年割れとなった。2月は多くのメーカーが新型肺炎の影響で工場停止を余儀なくされたものの、再稼働後は徐々に需要も回復。政府による消費刺激策もあり最終的に販売台数の落ち込みは低く抑えられた。乗用車はSUVを除く全車型で販売台数が減少し前年比5.9%減の2,017.8万台。一方、商用車は中型バス及び大型バスを除く全ての車型が好調で、前年比18.7%増の513.3万台と過去最高となった。なお、2021年1月の中国自動車工業協会(CAAM)の発表によると2021年販売台数は2,600万台程度の見通し。
グループ別では、上位5グループの一部が入れ替わり、上汽、一汽、東風、広汽、長安の順となった。一汽は乗用車、商用車ともに好調で前年比7.1%増の370.8万台。新型肺炎の影響を受け、ここ数年業績が低迷していたメーカーのうち数社が市場から撤退することになった。
乗用車市場では、日系が堅調で前年比0.6%増の476.1万台となり、市場シェアはドイツ系に迫る23.6%。2018年以降シェアが縮小していた米系は、Tesla Model 3の登場によりプラスとなった。韓国メーカーは厳しい状況が続いている。
車型別では、毎年シェアを伸ばしていたSUVが前年比0.9%増の947万台でセダン・ハッチバックを上回った。2016年に販売台数が250万台あったMPVは毎年減少し、2020年は前年比23.8%減の105.4万台となった。
NEVは前年に販売台数が減少していたが、2020年は前年比10.9%増の136.7万台と大幅に伸びている。2020年はNEVに関する様々な政策が発表された。中国で最も売れたNEV乗用車はTesla Model 3で13.7万台。2位は上汽GM五菱の「五菱宏光 (Wuling Hongguang) MINIEV」で12.8万台。
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