VW Polo 分解調査 (下)

1.2TDIターボディーゼルエンジン、サスペンションの構造

2014/12/15

要 約

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 VW Polo 分解調査 (上)サプライヤーリストとエンジンルーム、運転席周りの分解(2014.11.28 No.1354)に続き、VW Poloの車両分解見学会(公益財団法人埼玉県産業振興公社 次世代自動車支援センター埼玉と、一般社団法人日本自動車部品工業会の共催、2014年11月5日~6日)の内容をレポートする。今回は、1.2TDIターボディーゼルエンジンとフロント及びリヤサスペンションについて解説する。

 1.2TDIターボディーゼルエンジンは空冷インタークーラー付き可変ノズルターボチャージャーにより低回転域から高トルクを発生し、コモンレール式直噴、電制スワールコントロール、電制EGR、酸化触媒+DPF等を使って欧州Euro5規制に対応している。サスペンションは、フロントがストラットタイプ、リヤがトーションビームタイプで、VWがGolfとPoloに長年使って磨かれたサスペンションで、世界中のCセグメント以下のFF車が模範としてきたサスペンションである。今回分解されたPoloは、日本では販売されていない1.2Lディーゼルエンジンを搭載した英国仕様の2012年モデルである。


過去の分解レポート

日産 ノート (2014年9月掲載)
 (上):主要安全技術と先進運転支援システム
 (下):スーパーチャージャーを採用したドライブユニット

ホンダ アコードハイブリッド (2014年2月掲載)
 (上):PCUとシャシ関連部品
 (中):電池関連部品と電動サーボブレーキシステム
 (下):ドライブユニット

ホンダ フィットハイブリッド (2013年12月掲載)
 (1) 電池関連部品と電動サーボブレーキシステム
 (2) エンジンとモーター内蔵7速デュアルクラッチトランスミッション

トヨタ アクア (2012年11月掲載)
 (1) 主要部品サプライヤーと電池関連部品
 (2) 燃費35.4km/Lを達成したハイブリッドシステム

日産 リーフ
 (1) 分解調査 (2012年2月掲載)
 (2) 主要部品の分解展示報告(2012年9月掲載)
 (3) カットボディーの展示取材報告 (2012年11月掲載)

トヨタ プリウス (2010年3月掲載)
 プリウスの分解実験


VW Polo (2012年モデル、英国仕様)のスペック

車両 VW Polo 2012年英国仕様(右ハンドル車)
車両サイズ 全長 3,970 X 全幅 1,682 X 全高 1,462 mm、ホイールベース 2,470mm
車両重量 1,132kg
燃費 (NEDC) Combined 26.3, Urban 21.7, Extra-urban 30.3 (km/L)
ディーゼルエンジン 1.2L 直列3気筒(インタークーラー付直噴ターボ)Euro5対応仕様、
DOHC 12バルブ、圧縮比16.5、
最高出力55kW(75PS)/4200rpm、
最大トルク180Nm/2000rpm。
トランスミッション 5速マニュアル
価格 13,634ポンド(英国ロンドン)
生産拠点 南アフリカ Uitenhage工場

資料:(公財)埼玉県産業振興公社 次世代自動車支援センター埼玉 「平成26年度 車両分解研究会」資料より、MarkLines作成

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