LMC Automotive 2017年4月自動車市場月報(グローバル)

2017年4月の世界販売は1.4%減、2015年8月以来初の前年割れに

2017/05/16

グローバル販売状況と直近の市場予測

※当レポートは自動車、パワートレイン分野の市場予測サービス専門の調査会社 LMC Automotive によるライトビークル市場トレンドレポートをマークラインズが翻訳したものです。

世界全体

  • 2017年4月の世界全体のライトビークル販売台数は前年同月比1.4%減の737万台となり、2015年8月以来初の前年割れとなった。4月の季節調整済み年率換算販売台数は9,138万台/年となり、3月の水準(9,400万台/年)から低下した。
  • 4月は年初より好調を維持してきた中国と西欧で、季節調整済み年率換算販売が低下した一方、日本市場では改善が見られた。LMC Automotiveでは、グローバル市場は今後数ヵ月のうちに再びプラス基調に戻ると想定している。



解説

北米

  • 米国の4月のライトビークル販売台数は前年同月比5.4%減の142.4万台、季節調整済み年率換算販売台数は1,685万台/年となった。4月も前月から引き続き個人向け販売が比較的堅調であった一方、フリート販売が減少する傾向が続いた。金利、失業率、燃料価格が低い水準にあるほか、消費者信頼感も前月からやや低下したものの依然として高いレベルにあり、マクロ経済の状況は自動車市場にとって好ましい状態が続いている。4月は自動車メーカーによる販売奨励金の台あたり平均額が前年から増加したが、消費者への実売価格がこれを上回るレベルで増加したため、メーカーの収益面への悪影響は相殺された。
  • カナダの4月のライトビークル販売台数は前年同月比1.5%減の19.7万台となり、単月販売として過去最高であった2016年4月の水準からやや減少した。

欧州

  • 西欧の4月のライトビークル市場は、前年同月比7%減の落ち込みを見せた。イースターの影響で多くの国でディーラー営業日が少なくとも2日少なかったことが響いた。ただ、ディーラー営業日の増減を織り込んだ季節調整済み年率換算販売台数を見ても、4月は1,529万台/年となり、第1四半期(1~3月)平均の1,640万台/年から低下していることは注意を要する(落ち込みの最大の要因は英国で4月に実施された自動車部品税の税率変更)。西欧の経済状況に関しては堅調さを伝えるニュースが多く、LMC Automotiveでは、4月の低迷が長引くとは見ておらず、2017年通年の販売も2016年の実績を上回ると予測する。
  • ロシアのライトビークル市場は回復傾向を維持し、4月の単月販売は前年同月比7%増、季節調整済み年率換算販売台数は前月同水準の160万台/年となった。東欧全体の4月販売は、前年同月比14%増を記録したポーランドが牽引役となって3%増となり、ディーラー営業日が少なかった中で堅調な結果となった。

中国

  • 速報値によると、中国市場は2ヵ月連続で減速し、4月の季節調整済み年率換算販売台数は2,550万台/年と直近12ヵ月で最低となる水準まで低下した。第1四半期(1~3月)の平均(2,790万台/年)と比較しても大きく低下している。4月単月の販売も前年同月比3%超の減少となったが、1~4月累計の販売は前年同期比3.5%増となっている。
  • 中国の経済指標を見ると、ポジティブな指標とネガティブな指標が混在している。2017年第1四半期のGDP成長率は、産業セクターの好調を追い風に6.9%へと上昇した。また、輸出にも底打ちの兆しが現れている。しかし一方で、製造業購買担当者指数とサービス業購買担当者指数はともに4月に悪化しており、今後の経済の減速が懸念される。これが現実化した場合、自動車販売が更に勢いを失う可能性もある。

アジア(中国以外)

  • 日本の4月の販売は、経済の改善と軽自動車の販売回復を支えに好転した。4月の季節調整済み年率換算販売台数は直近28ヵ月で最高となる547万台/年となり、堅調な結果であった3月の水準から更に7%増加した。また、1~4月累計の販売も前年同期比で8%近く増加しており、好調に推移している。
  • 韓国の4月の季節調整済み年率換算販売台数は174万台/年となり、3月の水準から若干低下したが、依然として高い水準を維持している。3月に朴槿恵前大統領が弾劾されて以降、北朝鮮との緊張の高まりにも関わらず、消費者信頼感は改善している。また、旧型のディーゼルエンジン搭載車を対象にした買い換えインセンティブも販売に好影響を与えている。

南米

  • ブラジルの4月の季節調整済み年率換算販売台数は、祝祭日と大規模ストライキの影響で190万台/年へと低下した。4月単月の販売は前年同月比3%減、1~4月累計販売は1.4%減となった。金利とインフレ率は急激に低下しつつあるが、多くの消費者の購買力は依然として余裕がない状況が続いている。また失業率が高止まりしていることも不安要因となっている。
  • 不安定な状態が続くアルゼンチン市場では、1~4月平均の季節調整済み年率換算販売台数が81.8万台/年となり、2016年通年の販売実績(68.1万台)に対して改善が進んでいる。1~4月累計の販売台数は前年同期比32%増を記録しており、政府の緊縮財政政策にも関わらず好調に推移している。インフレ率が高い水準にとどまっている一方で、実質金利がマイナスになっていることと、アルゼンチンペソが安定していることが、自動車販売を押し上げていると見られる。

グローバルライトビークル販売

販売(台) 季節調整済み年率換算販売(台/年)
2017年
4 月
2016年
4 月
増減 2017年
累計
2016年
累計
増減 2017年
4 月(*1)
2017年
累計(*2)
2016年
通期(*3)
増減(*4)
WORLD
7,372,979
7,477,105
-1.4%
31,106,054
29,998,471
3.7%
91,383,881
93,830,775
93,121,047
0.8%
USA
1,424,296
1,505,521
-5.4%
5,450,461
5,588,565
-2.5%
16,847,654
17,106,997
17,538,559
-2.5%
CANADA
197,203
200,206
-1.5%
618,624
603,037
2.6%
1,987,032
2,048,109
1,947,684
5.2%
WESTERN EUROPE
1,276,635
1,371,461
-6.9%
5,674,124
5,476,492
3.6%
15,290,450
16,165,633
15,771,820
2.5%
EASTERN EUROPE
340,567
330,635
3.0%
1,208,177
1,158,953
4.2%
4,113,527
4,196,990
3,889,994
7.9%
JAPAN
351,202
320,894
9.4%
1,906,724
1,771,922
7.6%
5,469,860
5,164,332
4,903,736
5.3%
KOREA
150,506
154,782
-2.8%
569,202
569,838
-0.1%
1,736,209
1,783,023
1,783,990
-0.1%
CHINA
2,040,610
2,110,092
-3.3%
8,975,061
8,671,446
3.5%
25,453,928
27,310,333
28,021,288
-2.5%
BRAZIL / ARGENTINA
214,952
216,384
-0.7%
898,989
836,479
7.5%
2,701,114
2,828,055
2,667,204
6.0%
OTHER
1,377,008
1,267,130
8.7%
5,804,692
5,321,739
9.1%
17,784,106
17,227,302
16,596,772
3.8%
注記: (*1) 当該月の販売実績をベースとした季節調整済み年率換算販売台数。
(*2) 当年累計期間の販売実績をベースとした季節調整済み年率換算販売台数。
(*3) 2016年通期(1~12月)の販売実績。
(*4) 2017年累計の季節調整済み年率換算販売の対前年実績比増減率。
販売報告の遅い国々や推測したものは“Other(その他)”に含まれる。
東欧はトルコを含む。
中国のデータは、ライトビークルの輸入推計を含む。

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