現代グループの中国事業: 2015年年産体制は乗用車 190万台強、商用車市場へ参入し30万台へ
北京現代は 新型ハイエンド車を強化、東風悦達起亜は SUV/スポーツセダンに注力
2011/06/27
- 要 約
- 乗用車年産体制増強: 2011年の100万台規模から2015年までに190万台規模へ
- 商用車生産事業参入: 四川南駿汽車と合弁、2015年までに四川で年産30万台体制へ
- エンジン年産体制: 2012年乗用車用は150万基以上、商用車用工場も建設へ
- 現代自動車グループの現地生産車のモデル計画
要 約
現代自動車グループの2010年販売実績は 570万台 (前年比19.8%増) で世界 5位に躍進した。うち、中国における乗用車販売台数は109.3万台 (内、輸入販売5.7万台) とグループ全体の約19%を占め、グループの成長に大きく寄与した。
中国乗用車事業はここ数年急激に伸長しており、2009年の中国現地生産車販売は 81.2万台と前年比 86%の増加、2010年は生産能力不足に影響されたものの 103.6万台と前年比 27.6%増加した。今後の販売計画は、2011年 115万台、2015年には少なくとも 200万台を超える見込み。一方、生産能力は2011年6月時点で103万台、2012年163万台、2015年までには193万台規模まで整備する計画であるが、当分の間は生産能力が不足すると推定される。
また、商用車では、中国政府が推進する西部地域開発政策での需要拡大を見込み、四川南駿汽車と提携し、商用車市場に本格的に参入する。
以下は、中国における現代自動車グループの最新動向である。
現代自動車グループの中国事業計画の概要
北京現代汽車有限公司 (Beijing Hyundai Motor Co., Ltd.) |
東風悦達起亜汽車有限公司 (Dongfeng Yueda Kia Motors Co., Ltd.) |
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事業方針 | 中国乗用車メーカーの中で、2011年に製品品質はトップ 3入り、2014年に製品ブランドイメージは業界トップ 5入りを目指す (北京現代汽車 "GQ-3.3.5.5"自社品質改良戦略より) | 2011年、販売台数で中国乗用車メーカートップ 10入りを目指す 北京現代汽車と差別化を図り、若者向け SUV/スポーツセダン等に注力、小型車の投入を拡大していく |
2015年までに、乗用車5工場体制を構築、売上高利益率は 10%超 (新エネルギー車を含めて、全車種の営業利益を黒字化) | ||
2015年までに中国現地生産車ラインアップを約 20車種まで拡大、HEV を含む新型ハイエンド車種投入を強化 | ||
販売目標 | 2011年は 72万台 (内、中高級車 25.2万台/全体の 35%) | 2011年は 43万台 |
2015年は 120~150万台 (中国乗用車シェア 7%超) | 2012年までに 73万台 | |
生産体制 | 2010年末の 60万台から、2012年7月 90万台、2015年までに 120万台超、2016年以降 160万台 | 2010年末の 43万台から、2012年末 73万台 |
販売体制 | 「4S」 販売代理店は、2009年10月 約400店舗 (他にサテライト販売代理店 110店舗、サービス店舗 130店舗)、2010年末 420店舗 (他にサテライト販売代理店 180店舗)、2011年末 520店舗 (他にサテライト販売代理店 200店舗) | 「4S」 販売代理店は、2009年末 290店舗、2010年末 359店舗、2011年末までに 440店舗超 |
「4S」 販売代理店における新しいコーポレート・アイデンティティー (CI ) 活動を推進 中小都市での販売店拡大、中部・西部地域で集中的に新店舗を建設、小型車で顧客を増やし、ブランド知名度向上を図る |
出典: 北京現代汽車第 12次 5カ年計画 (2011~2015年)等より
(注) 「4S」は、Sale (販売),Sparepart (部品・備品供給), Service (アフターサービス), Survey (情報フィードバック)の頭文字で、その機能を持つ販売代理店を「4S」販売代理店をいう。
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