第34回 Aachen Colloquium：サステナブルモビリティ

高度ロボティクス、電動プラットフォーム、全固体電池技術

2025/12/02

要約


ドイツ・アーヘンで開催されたアーヘンコロキウムの会場「ユーログレス」前に並べられたテスト車両（第34回 Aachen Colloquium：サステナブルモビリティ、主催© Aachener Kolloquium Fahrzeug- und Motorentechnik GbR、写真： Copyright © MarkLines Co., Ltd. All rights reserved）	公式ロゴ（第34回 Aachen Colloquium：サステナブルモビリティ、主催© Aachener Kolloquium Fahrzeug- und Motorentechnik GbR、ロゴ： Copyright © Aachener Kolloquium Fahrzeug- und Motorentechnik GbR）

　2025年10月6日から8日まで、アーヘンのユーログレスにおいて、Aachen Kolloquium Fahrzeug- und Motorentechnik GbRが主催する第34回アーヘンコロキウム・サステナブルモビリティが開催された。

　学界や産業界から約600人の専門家が集まり、持続可能なモビリティの最新の開発状況とトレンドについて議論が交わされた。本イベントは、特に現在の困難な状況においてもソリューションを推進するという業界の強いコミットメントを示すものであった。この国際的な交流の機会において、効率性、安全性、環境適合性が再び中心的なテーマとなった。

　本イベントは、専門家が意見を交換したり、協力して革新的なアイデアを創出したりするための刺激的な場となった。参加者は、最新の研究成果や開発状況を紹介した約80の技術発表を含む様々なプログラムを体験できた。プログラムのトピックは、バッテリー技術、水素の応用、電動/ハイブリッドパワートレイン、レンジエクステンダー車両、合成燃料、革新的な車両ダイナミクス制御システム、先進運転支援システムと自動運転機能の開発と検証などであった。

　講演プログラムに加えて、ユーログラス前で開催された人気の走行イベントでは、来場者が最新の車両やパワートレインの概念を直接体験する機会が設けられた。以下の現行量産車とコンセプトモデルを試乗することができた。

BEE – BEV Goes eHighway（BEE）パンタグラフシステムを搭載した量産型BEVトラック
BMW 740d（レベル3自動運転）
eD1
FEV Xpeng G9（FEV-小鵬G9）
Lotus Emeya R（ロータス・エメヤR）
NIO EL8（蔚来EL8）
Porsche Taycan Turbo GT（ポルシェ・タイカン・ターボGT）
Renault 5（ルノー5）
Suzuki Swift Hydrogen DI（スズキ・スイフト水素DI）
Tesla Model 3（テスラ・モデル3）Tulaダイナミックモータードライブ技術を搭載、ピーク効率付近でトルクをパルス制御することで eDriveの効率を改善し、エネルギー消費量を削減する。
Volvo XC60（ボルボ XC60）デュアルタンク構成（HVOおよびディーゼル）。デンソーの燃料検知ロジックにより、デモ走行中にエンジンへの燃料供給に変更された。




テスト車両（上から下）：デンソーの燃料検知ロジックed1を搭載した「Volvo XC60」、「eD1」、「スズキ・スイフト水素DI」（第34回 Aachen Colloquium：サステナブルモビリティ、主催© Aachener Kolloquium Fahrzeug- und Motorentechnik GbR、写真： Copyright © MarkLines Co., Ltd. All rights reserved）

　メインプログラムは10月7日に始まった。全体セッションでは、Emilio Scervo氏（Bugatti Rimac（ブガッティ・リマック））、Nikolai Ardey博士（VW AG（フォルクスワーゲン））、Lutz Eckstein教授（VDI）による基調講演が行われ、今後のモビリティに関する戦略的知見が示された。

　「ターボトーク」や特別企画の全体討論などの魅力的なセッションを通じて、自動車系スタートアップに焦点が当てられた。討論では、ドイツの自動車産業における固有の課題と新たな機会が詳細に議論され、イノベーション、投資動向、新たなベンチャーを取り巻く変化し続ける状況に対する知見が示された。

　閉会の全体セッションでは、オフハイウェイ産業用途の持続可能な未来について議論が交わされた。CNH、Kässbohrer（ケースボーラー）、Claas（クラース）からの講演者が、バッテリー電気、水素、合成燃料などの推進技術について議論し、業界と規制当局が協力する必要性を強調した。

　技術展示では、約25社の企業やスタートアップがそれぞれのイノベーションを紹介した。大学からは、若手研究者による9件のポスター発表が行われた。

　講演のアジェンダの詳細は、公式プログラム冊子で確認できる。

　議事録は2冊にまとめられており、以下から注文できる。過去の開催分も同様に注文できる。Aachen Colloquium homepage

　来年は、2026年10月5日から7日まで開催される。

　本イベントでは、自動車エンジニアリング企業のFEVとfkaが貢献企業および出展企業として重要な役割を果たし、サステナブルモビリティと自動車技術に関する最新のイノベーションを紹介した。両社のブースで公開された技術について詳述する。

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