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インドネシア:BYD、広汽Aion、VinFastがEV工場を建設

政府はEVとHVの税制優遇を実施、EV用バッテリーの生産も拡大

2025/06/13

要約

 インドネシア政府は、2060年までにカーボンニュートラルを達成することを目標に掲げており、輸送部門の電動化を重視している。政府はバッテリーEV(BEV)、ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)を含む低炭素排出車(LCEV:Low Carbon Emission Vehicle)の2035年の国内生産台数目標を100万台に設定。2025年までに四輪車の生産台数の20%をBEVにすることを目指している。

 電動車の普及のため、インドネシア政府は2025年にも引き続き税制優遇措置を実施する。EVについては付加価値税、輸入関税、奢侈税の減免、HVについては奢侈税の減税を行う。

 インドネシアにおける2024年のEV販売台数は4万3,104台で、前年の約2.5倍に増加した。その約90%を中国メーカー9社のモデルが占めている。一方、2024年のHVの販売台数は5万4,917台で、日本メーカーのモデルが96%を占めた。

 EVの生産に関する動きでは、ベトナムのVinFast、中国のBYD、広汽埃安(GAC Aion)がインドネシアにEV工場を建設し、2025年末までに生産を開始する計画。インドネシアの財閥グループ傘下のVKTRは電気商用車工場を建設する。

 インドネシアはEVの生産に加え、国内にあるニッケル鉱石を利用したEV用バッテリーの国産化にも注力している。現代自動車とLG Energy Solution、上汽・CATLと地場メーカー、電池公社とCATLなどがそれぞれ協業し、バッテリー工場を建設している。

 インドネシア自動車製造業者協会(GAIKINDO)の統計によると、2024年の生産台数は前年比14.3%減の119.7万台、販売台数は同13.9%減の86.6万台。GAIKINDOは2025年の販売目標を前年比4%増の90万台に設定している。

 

広汽埃安(GAC Aion)のAion V インドネシアの自動車生産・販売・輸出台数
広汽埃安(GAC Aion)のAion V
(2024年11月発売、コンパクト電気SUV)
インドネシアの自動車生産・販売・輸出台数
(出所:GAIKINDO資料よりMarkLines作成)

 

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