奇瑞(Chery):NEV販売が大幅増、スマート化技術を推進
乗用車販売で2位に躍進、輸出は22年連続トップ
2025/03/04
- 要約
- 売上高と販売:売上高は4,800億元を突破、中国市場の乗用車販売台数で2位に躍進
- コア技術:電動化からスマート化へ、AIを加速
- 海外動向:乗用車の輸出台数は22年連続1位、現地生産を加速、スペインで生産拠点を建設
- 奇瑞集団の中国販売台数(工場出荷台数)
- GlobalData販売予測:奇瑞の2028年のライトビークル販売は245万台
要約
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奇瑞集団の代表的なNEVモデル (出所:奇瑞公式サイト) |
奇瑞汽車の2024年の販売台数は前年比38.4%増で、260万台を突破した。伸び率は年初に掲げた目標を達成し、中国乗用車市場で2位に浮上、強力な市場競争力を示した。年間売上高も4,800億元となり、前年と比べて大幅に増加した。
2022年に同社は新たに「瑶光(Yaoguang)2025」戦略を発表。5年以内に1,000億元投資して新エネルギー車(NEV)への転換を促進するとし、5つのコア技術の研究開発を促進するとしている。2023年にNEV戦略への転換を加速し、乗用車事業では、PHV、レンジエクステンダーEV、EV、FCVなどの多数の技術路線を組み合わせた発展戦略を策定。2024年の技術イベントでは、スマート化とAIを今後の技術のコアとすることを再度表明し、短周期でアップデートする製品開発システムと先進的技術開発システムの構築に注力するとした。また、グローバル展開を強化し、各国での現地製造、研究開発及びチームの構築に特に力を入れるとした。
2024年、中国輸出台数おいてトップとなり、22年連続乗用車の輸出台数で首位を維持している。海外に研究開発センターを建設し、車両は80を超える国で販売されている。海外事業は110以上の国と地域をカバーし、450万人の海外ユーザーを持つ。タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、カザフスタンなどで現地工場を建設または提携先の拡充を推進しており、今後もさらに海外市場を開拓していく。
本レポートは主に奇瑞汽車の2024年の販売台数、コア技術及び海外進出動向などをまとめた。
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