Arun Plus:タイにおける電気自動車産業の幕開け

鴻海(Foxconn)と提携 - EV生産はジグソーパズル

2023/03/20

要約

Horizon Plus holds groundbreaking ceremony
Horizon PlusのEV生産施設(ロジャナ・ノンヤイ工業団地)
(出典:Arun Plus)

 アルン・プラス(Arun Plus Company Limited)は、PTT(PTT Public Company Limited)の100%子会社である。PTTは、石油・天然ガス、電力、インフラ事業を展開するタイ有数のエネルギーコングロマリットであり、新たなグリーンビジネスベンチャーへの多角化を図るため、新会社のアルン・プラスを設立した。アルン・プラスはPTTグループの「EVフラッグシップ」として機能し、グリーン変革を支援する。

 

 アルン・プラスのマネージングディレクターであるEkachai Yimsakul氏は、EV(電気自動車)セクターへのグリーン投資により、PTTのグリーン技術への移行が促進されると語った。EV充電ステーションやEVバッテリーへの投資は、タイの上流/下流の自動車セクターを活性化する。

 アルン・プラスはタイにおけるEV関連設備拡大のために、EV投資を加速する予定である。Ekachai氏は、人々は2024年末までにHorizon Plus、Arun Plus、Foxconnが出資するEVメーカーが共同生産した電気自動車を運転できるようになると語った。

 

 今後、アルン・プラスはASEAN地域におけるEVモビリティバリューチェーンを支えるEVの上流/下流事業への参入を早急に計画する。その目標は、タイをEVのハブとし、ASEAN地域内に投資を誘致することである。PTTとアルン・プラスは現在、タイとASEAN地域でEVサプライチェーン市場を開拓するために、可能性のあるグローバルパートナーを探している。PTTグループは一部の上流市場において、タイ国内でのEV生産を支えるために必要なバッテリー生産、スマートエレクトロニクス、電気部品などへの投資を加速することを検討している。


 本稿は、アルン・プラスのEkachai Yimsakul氏へのインタビュー内容を報告する。

 

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