FCA:2017年はJeepとAlfa Romeoの世界展開等で増収増益の見込み
北米ではSUV・ピックアップを増産、自動運転でBMW、Intel、Mobileyeと提携
2017/11/24
- 概要
- 2014-2018年 5カ年計画の進捗状況
- 2017年1-9月の売上高は1%増の821億ユーロ、調整後EBITは15%増の52億ユーロ
- 2018年にはピックアップの新型Ram 1500、中型SUVの新型Dodge Journeyを投入
- 北米生産再編計画:乗用車からSUV・ピックアップトラックの生産へ移行
- 2017年1-9月の世界販売台数は2%減の327万台
- 自動運転車の開発でBMW-Intel-Mobileye連合、Google系Waymoと提携
- LMC Automotive生産予測:FCAグループの世界生産台数は2020年に533万台へ
概要
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Jeep Compass ブラジル、中国、メキシコ、インドで生産し、100カ国以上で販売する |
5カ年計画を遂行
FCA Groupは、「2014-2018年 5カ年計画」を引き続き実施しており、2016年にはFerrariを分離してグループの財務状況を改善。2017年には、Jeep車とAlfa Romeo車の世界展開や南米市場の回復により、さらに業績が改善している。2017年通年の売上高は前年比3.6-8.1%増の1,150億-1,200億ユーロ、特別損益を除いた調整後EBIT(金利税前利益)は前年比15.6%増の70億ユーロ以上の見込み。
2018年には新型Ram 1500、新型Dodge Journeyを投入へ
2017年には、Alfa Romeoブランド初のSUVであるStelvioのほか、コンパクトSUVの新型Jeep Wranglerを投入。南米市場には小型ハッチバックのFiat Argoを投入した。2018年には、ピックアップトラックの新型Ram 1500、中型SUVの新型Dodge Journey、2019年にはJeepの新たな旗艦モデルとなるフルサイズSUVのWagoneer/Grand Wagoneerに加え、Jeep Wranglerをベースとしたピックアップ等の投入が計画されている。
北米工場ではSUV・ピックアップの生産拡大へ
米国の生産拠点では、SUV・ピックアップトラックへの需要のシフトに対応するため、工場の設備改修を行っている。乗用車のDodge DartとChrysler 200の生産を2016年中に終了し、収益性の高いJeepのSUVとRamのピックアップの生産へ移行を進めている。
自動運転車開発で提携拡大
FCAは、自動運転技術を進化させるには自動車メーカー、技術プロバイダー、サプライヤーが協力することが不可欠だとして、2017年8月にBMW、Intel、Mobileyeによる自動運転プラットフォームの共同開発に参加を表明した。2016年5月には、Google傘下の自動運転開発会社Waymoとも提携しており、PHVのミニバンであるChrysler Pacifica Hybridを自動運転テスト用に提供している。
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