インド(下):タタは乗用車事業を立て直し、近くコンパクト車ZICAを投入
マヒンドラは小型SUV 3車種を投入、商用車をフルラインアップ化
2016/01/21
- 要 約
- インド全体市場:乗用車に続き、商用車需要も回復へ
- Tata Motors:国内販売のシェアが、2011-12年度の24.6%から2014-15年度14.1%に低下
- Tata Motors:Horizonext計画で乗用車事業を立て直し、近くコンパクトハッチバックZICAを発売
- Tata Motors:Jaguar Land Roverが連結業績を支える構造
- Mahindra & Mahindra:UVと小型商用車(LCVs)でシェアトップ
- M&M:2015-16年度にSUV 3車種を発売
- M&M:GVW 9~16tクラスを開発し、商用車をフルラインアップ化
要 約
Tata Motors乗用車事業再建の起爆剤として期待される Tata ZICA(写真:Tata Motors) |
本レポート「インド(下)」では、地元資本のタタモーターズ(Tata Motors)とマヒンドラ・アンド・マヒンドラ(Mahindra & Mahindra、以下M&M)の動向について報告する。
Tata Motorsのインドでの販売台数は、2011-12年度(2011年4月~2012年3月)の84.5万台から2014-15年度の3年間に45.2万台に減少した。乗用車(Passenger Vehicles)は5割以上の減少、商用車(Commercial Vehicles)も首位を維持してはいるが、販売台数が4割近く減少しシェアを落としている。
Tata Motorsは、商用車での首位を維持するとともに、Horizonext計画に基づき乗用車事業を抜本的に強化する方針。近く、「Tataにとってこれまでで最も重要な乗用車モデル」とされるコンパクトハッチバック車ZICAを発売する。
M&Mは、UV(Utility Vehicles)でシェアトップだが、競合車の参入によりシェアを落としている。競争力強化のため、2015-16年度にSUV 3車種を投入した。特に、M&MのSUV初のガソリンエンジンも搭載するKUV100は、M&Mの新たな顧客層を開拓すると期待されている。
商用車については、M&Mは、2015年4~12月にLCVs分野でTataを抜いてシェアトップとなった。さらにM&Mのラインアップに欠けているGVW 9~16tクラスを開発し、2年以内にGVW 3.5~49tのフルラインアップで商用車を展開すると2015年8月に発表した。
(注)現地価格の日本円換算値は、1ルピー=1.8円で計算した。
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