Renaultの商品戦略:日産・Daimlerとの提携を活用し、新型車攻勢

CMF-C/DベースでRenault Espace, Scenicなど11車種を集中的に投入

2015/04/20

要 約

Espace
2015年1月に発売した新型Espace(写真:Renault)
Renault Kadjar
2015年秋に発売予定のCMF-C/Dベース車
Renault Kadjar(写真:Renault)

 本レポートは、Renaultの商品戦略について報告する。Renaultは、Renault-日産アライアンスのCMF(Common Module Family)とその他の日産・Daimlerとの提携をフルに活用し、商品ラインアップを大幅拡充する。Crossover車のラインアップを揃え、インドおよび南米市場向けA-entry車を導入、また新興国向けピックアップトラックを投入する。Renaultにとって、かってなかった大規模な新車攻勢になるとしている。

 CMFベース車については、2015年から投入を開始し、まずCMF-C/Dベース車を、RenaultはEspace、Laguna、Scenicの後継車、C-CrossoverのKadjarなど11車種を集中的に投入する(日産は3車種の計画)。次いで2015年にCMF-Aベース車を投入。さらに、2016年にCMF-Bベース車を投入する計画とされる。

 その他の提携を活用した新型車としては、2014年後半に、Daimlerと共同開発した新型Twingoを発売した。2016年に、日産「NP300」ベースの1トンピックアップトラックを投入する。ピックアップトラックについてはDaimlerとも協業し、新興国市場にありがちな需要変動のリスクを軽減する。

 2014年のRenault-日産アライアンス(Avtovazを含む)の世界販売は847万台となった(2014年世界第3位GMの販売台数は993万台でその差は146万台)。ゴーンCEOは、Renault-日産はこの規模と多様な提携を活用することにより、2018年までに第3位に浮上する可能性があると繰り返し表明している。Renault Groupも、この目標を見据えた積極的な商品攻勢を進めている。Renault-日産アライアンスの世界販売台数を、本レポート後半に掲載した。


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