ホンダ:新HVシステムとエアバッグのリコールに直面

2014年度国内販売見通しを10万台下方修正、エアバッグリコールの拡大に伴い交換部品の供給が課題に

2015/01/13

要 約

ジェイド
フィットと同じハイブリッドシステムを搭載する新型乗用車ジェイド
(2015年2月に発売予定)

 本レポートは、近年ホンダが直面した2件の大きなリコール、フィットハイブリッド(HV)から採用した新しいHVシステムに関するリコールと、ホンダ車が搭載するタカタ製エアバッグに関するリコール、およびそれらの影響について報告する。

 フィットとヴェゼルハイブリッドのリコールでは、エンジンとモーターをDCT(Dual Clutch Transmission)でつないで、さらにブレーキとも協調させる新しく、しかも複雑なシステムを採用したが、膨大な組み合わせが発生する複雑な機構についての検証が不十分であったとしている。

 ホンダは、今後開発初期段階において、個々に開発された要素技術の制御システムを1台のプロトタイプ車に組み上げ、円滑に作動するかをテストする工程を追加する方針。

 フィットハイブリッドおよびヴェゼルハイブリッドのリコールの影響を受け、ホンダは2014年度国内販売台数見通しを、期首に設定した103万台から93万台に下方修正した。これに伴い、2014年度国内生産は、前年度の93.7万台から3~4万台減少する見込み。

 タカタ製エアバッグの問題では、ホンダ車はリコール対象車の5割以上を占め、2014年末で対象車数は1,300万台に拡大したとされる。当初はタカタの米国工場やメキシコ工場での品質管理不十分であったためとされ、そのため米国でのリコール台数が大きい。

 さらに2013年頃から、湿度の高い地域で不具合が多く発生していることが判明し、2014年6月から米国南部の湿度の高い地域で全数回収調査を開始した。さらにNHTSAの要求により、ホンダは全数回収調査を全米に拡大すると発表した。(全数回収調査では、通常のリコールと異なり、原因は判明していないが自動車メーカーが自主的に部品を回収・交換し、回収した部品の問題点を調査する。新聞等では「調査リコール」と報道している。)

 ホンダの米国販売へのエアバッグリコールの影響は、これまでは比較的軽微とされ、2014年ホンダのLight vehicle販売は1%増の154万台(シェアは2013年の9.8%から9.4%へ下降)。しかし、全数回収調査を全米に拡大すると、交換部品の供給が間に合うか今後大きな課題になるとされている。


関連レポート:
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ホンダ フィットハイブリッド 分解調査(2) エンジンとモーター内蔵7速デュアルクラッチトランスミッション (2013年12月掲載)