PSA 新経営計画 「Back in the Race」:2016年までに赤字脱却へ

東風汽車の出資を受け入れ、2018年に中国で119万台販売へ

2014/05/19

要 約

PSA light vehicle販売予測
PSA 連結業務

悪化する業績
 PSAの販売台数は2010年より縮小しつづけ、2013年の販売台数は前年比4.9%減の281.9万台となった。2012年には50.1億ユーロの純損失を計上し、2013年には半減したものの23.2億ユーロの純損失となった。

新経営計画:「レースに戻る」
 同社は経営改善のため、2014年4月に「Back in the Race」と名付けた新経営計画を発表した。2016~2018年で営業フリーキャッシュフローの総額20億ユーロの達成、2018年までに自動車部門の営業利益率を2%、2023年までに5%に引き上げる目標を掲げた。同経営計画は①各ブランドの区別の明確化、②モデル計画の強化・市場にあったモデルの投入、③欧州域外での拡大と新規市場の開拓、④コスト削減の4つの柱で成り立つ。

東風汽車の出資と中国市場
  PSAは特に中国市場を重要視しており、2014年3月に東風汽車と資本提携を行い、中国国内で2018年までに119万台販売(2013年:55.7万台)・DS-Lineの拡販・東南アジア市場への輸出拠点とするなど、事業の軸足を移す。
なお、LMC Automotive社の予測ではPSAの中国市場のLight vehicle(乗用車+車両総重量 6t以下の小型商用車)の販売台数は2014年に本国フランスを抜き、同社にとって最大市場になると予測している。
(レポート末尾に2017年までの販売予測を記載。)

 

関連レポート:
北京モーターショー:PSA: C-XRコンセプトカー、DS 6WRなど新型4車種の紹介 (2014年5月掲載)
欧州6社2013年実績と2014年見通し:VWは世界販売1,000万台へ (2014年3月掲載)
東風汽車グループ最新動向: 2015年販売500万台を目指す (2013年12月掲載)

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