LMC Automotive 2022年10月自動車市場月報(欧州)

2022年10月の西欧販売は14.7%増の82万台、季節調整済年率換算販売は1,030万台/年

2022/11/08

西欧主要17ヵ国の販売状況と直近の市場予測

※当レポートは自動車、パワートレイン分野の市場予測サービス専門の調査会社 LMC Automotive によるライトビークル市場トレンドレポートをマークラインズが翻訳したものです。

 

  • 西欧の10月の乗用車販売は季節調整済み年率換算で 1,030万台/年となり、9月の1,050万台/年から小幅に減少した。10月単月の販売は前年同月比で14.7%増の82万台となったが、1~10月累計の販売は依然として前年同期比8.1%減となっている。マクロ経済の悪化もあるが、引き続き供給制約が市場を抑圧していることが明らかとなっている。
  • ドイツ、英国、フランス、イタリア、スペイン
    ドイツの10月の季節調整済み年率換算販売は240万台/年となり、9月の260万台/年からわずかに低下した。英国では10月に200万台弱/年を記録し、9月の130万台/年から増加した。フランスでは10月に150万台/年となり、2ヵ月連続で減少した。イタリアは10月単月の販売が前年同月比で15%に迫る伸び率を記録したが、季節調整済み年率換算販売は140万台/年となり、前月から横ばいだった。スペインでは10月の年率換算販売が86.2万台/年と9月の100万台超/年から減少し、3ヵ月続いていた増加から減少に転じた。
  • 今後の展望
    2022年の終わりが近づきつつあるが、2022通年の販売は再び前年割れすると引き続き予測する。現時点の予測では、2022年販売はパンデミック前のおよそ70%の水準にとどまると見る。年を追うごとに経済状況が大きく悪化しているが、依然として車両の供給は需要に追いついていない。2023年の市場については供給面の問題が緩和することで低調であった2022年から一定程度回復すると見込む。2023年の初頭は主要国が景気後退に直面すると見られるが、積み上がった受注残が市場の回復に寄与すると期待される。しかし、来年の市場に多少の改善が見られたとしても、パンデミック前の通常の状態には大きく届かない見通しである。

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