[スマートエネルギーWeek 2022] IHI、燃料電池システム用電動ターボチャージャーを出展

IHIは、燃料電池システム用の電動ターボチャージャー(ETC: Electric Turbocharger)を出展した。S/M/Lの3サイズを展開し、Lサイズの出展は今回が初になるという。
・このターボチャージャーは、燃料電池システムにおいてFCスタックに圧縮空気を送るための装置。圧縮空気をFCスタック内で水素と反応させた後、発生した水蒸気でタービンを回転させることでエネルギー回収を行う。
・シングルステージ方式であることが特徴。現在市場に出ているFCスタック向けのターボチャージャーでは2ステージ方式が採用されているが、IHIのETCではシングルステージを採用し、小型軽量化を実現している。また、エアベアリングの採用によりグリスを使用せずオイルフリーとなっていることも特徴。これにより、スタック内にグリスが蓄積されるのを回避できる。そのほか、起動停止運転に対する耐性も向上させている。
・乗用車向けとなるSサイズはすでに量産済みであり、メルセデス・ベンツの「GLC F-Cell」に採用されている。トラックなどに採用されるMサイズは2023年に小規模生産開始が予定されており、2025年からは本格量産が開始される見込み。