日本プラスト (株) 2012年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2012年
3月期
2011年
3月期
増減率
(%)
要因
売上高 82,168 85,467 (3.9) -得意先生産減による影響、円高による為替換算差影響等により
営業利益 2,436 3,893 (37.4) -
経常利益 2,397 3,787 (36.7) -
当期純利益 1,989 2,913 (31.7) -

事業概況

事業別
-自動車部品事業の売上高は82,105百万円、うち安全部品部門のハンドルは14,127百万円、エアバッグは34,525百万円、また樹脂部品部門は33,451百万円、その他事業の売上高は62百万円。

地域別
<日本>
-売上高は、主要得意先の生産台数増や新車種受注等により、46,749百万円と前年同期比3.5%の増収。営業利益は、増収影響や労務費等固定費削減により2,236百万円と前年同期比68.6%の増収となりました。

<北米>
-売上高は、為替の影響や主要得意先の生産台数減等により23,151百万円と前年同期比13.2%の減収。営業損失は、減収影響や労務費・経費の負担増により1,585百万円。

<中国>
-売上高は、為替の影響等により11,557百万円と前年同期比7.9%の減収。営業利益は、減収影響や労務費増等により1,180百万円と前年同期比40.0%の減益。

<その他>
-売上高は、得意先の減産影響により711百万円と前年同期比35.2%の減収。営業利益は、合理化等により547百万円と前年同期比53.2%の増益。

>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
安全部品部門 914 899 731
樹脂部門 727 683 603
合計 1,641 1,582 1,334

研究開発体制

-開発活動は日本では当社の研究開発部、安全開発部、内外装開発部、生産技術部、北米ではニートン・オート・プロダクツの開発センター等により推進。
-中国で新たな開発拠点として、中山富拉司特工業有限公司内[Nihon Plast (Zhongshan) Co., Ltd.]に設計室を設置し稼動を開始した。

研究開発拠点

テクニカルセンター 静岡県富士宮市
第2テクニカルセンター 静岡県富士宮市
第3テクニカルセンター 静岡県富士市

研究開発活動

安全部品部門
<ハンドル製品>
-マグネシウム芯金や低比重ウレタンによる軽量化や、ヒーター付ハンドルなどによる高性能化開発に加え、金属調別体エンブレム付エアバッグカバー、高触感ハンドル、高品位木目加飾ハンドル等の高品質化開発を推進。
-インフレーターガスのクリーン化や、生産に使用するウレタン、塗料、革などからの有機溶剤低減等、環境への影響を極力減らす開発を実施。

<助手席エアバッグモジュール製品>
-切削テア加工によるハードタイプエアバッグを開発しシームレス化への展開を行い、表面加飾要求に対してはウレタンRIM工法を基にした独自NPSS(Nihon Plast Soft Surface)、NPFS(Nihon Plast Foamed Surface)工法を開発、更にソフト感を増す工法検討にも取り組み、 成長分野のエアバッグ一体パネルの品揃えを拡充。
-加害性低減を狙った独自のバッグ構造、折り構造を開発。

<側突対応エアバッグモジュール製品>
-縫製部のシール技術による車両横転時の長時間圧力保護タイプのカーテンエアバッグの開発や、膝を守るニーエアバッグの開発も推進。
-製造方法において、カーテンバッグ自動折り機を完成させ、車両に搭載されるすべてのエアバッグの性能向上開発とともに、製造工程の合理化開発も推進。

樹脂部品部門
<外装樹脂製品>
-超簿肉の射出成形によるフェンダープロテクターを開発し大型射出成形への展開を図り、カバーカウルトップでは、リップ一体型の構造を開発し、ガラスとの勘合構造のシンプル化による品質の安定化を図っている。又、新規開発部品として騒音低減に寄与するブロー工法によるレゾネーターの商品化を実現。

<内装樹脂製品>
-空調部品類であるベンチレーターの超薄型化やルーバー完全シャット機構などによる品揃えを拡充。
-樹脂パネル類に対しては、接着工程無しで布貼りピラーが生産できる布インモールド工法および蒸着FILMによる金属加飾工法等、多彩な加飾技術を開発し低コスト高品質化要望に応え、多部品の組合せによる高機能化設計が要求されるグローボックス、コンソール等を開発。

技術供与

(2012年3月31日現在)
名称 国名 契約内容 契約期間
Neaton Auto Products Mfg., Inc. 米国 自動車用部品の設計、実験、製造、検査技術の供与 2012年1月 - 2012年12月
中山富拉司特工業有限公司
(Nihon Plast (Zhongshan) Co., Ltd.)
中国 自動車用部品の設計、実験、製造、検査技術の供与 2012年1月 - 2012年12月

業務提携

(2012年3月31日現在)
名称 国名 契約内容 契約期間
MollerGroup GmbH & Co.KG ドイツ 自動車の内外装樹脂部品の開発、設計、生産に関する業務の提携 2012年1月 - 2012年12月
カルソニックカンセイ 日本 自動車の内外装樹脂部品の開発、設計、生産に関する業務の提携 2011年9月 - 2012年9月

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
日本 1,672 1,262 -
北米 1,916 864 -
中国 1,264 274 -
その他 567 409 -
合計 5,421 2,811 2,458

2012年3月期の設備投資
-モデルチェンジに対応した設備を中心に実施。

重要な設備の新設

(2012年3月31日現在)
事業所名 所在地 設備内容 投資予定額
(百万円)
着手
年月
完了予定
年月
富士工場 静岡県
富士宮市
ハンドル・エアバッグの生産設備 205 2012年4月 2013年3月
伊勢崎工場 群馬県
伊勢崎市
エアバッグ・樹脂部品の生産設備 755 2012年4月 2013年3月
九州工場 福岡県
築上郡
ハンドル・エアバッグおよび樹脂部品の生産設備 89 2012年4月 2013年3月
テクニカルセンター 静岡県
富士宮市
ハンドル・エアバッグおよび樹脂部品の試験研究用設備 171 2012年4月 2013年3月
Neaton Rome Inc. 米国
ジョージア州
ハンドル・エアバッグおよび樹脂部品の試験研究用設備 1,252 2012年1月 2012年12月
Neaton Auto Products Mfg., Inc. 米国
オハイオ州
ハンドル・エアバッグおよび樹脂部品の生産設備 874 2012年1月 2012年12月
武漢富拉司特汽車零部件有限公司
[Nihon Plast (Wuhan) Co., Ltd.]
中国
湖北省
ハンドル・エアバッグの生産設備 784 2012年1月 2012年12月