Johnson Electric Group [徳昌電機] 2015年3月期の動向
業績 |
(単位:百万ドル) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 2,136.05 | 2,097.62 | 1.83 | 1) |
営業利益 | 242.78 | 233.49 | 3.98 | - |
経常利益 | 249.06 | 242.99 | 2.50 | |
純利益 | 219.81 | 214.90 | 2.28 | |
自動車用製品グループ (APG) | ||||
売上高 | 1,457.45 | 1,436.80 | 1.44 | 2) |
要因
1) 全社
-全社の売上高は前年比1.83%増の2,136.05百万ドル。自動車市場における顧客需要は好調だったが、工業製品の売上高が低いことや為替レートの変動、非中核企業の売却により売上高が減少。
2) 自動車用製品グループ
-自動車用製品グループの売上高は前年比1.44%増の1,457.45百万ドル。アジア、欧州市場の売上は好調だったが、米州市場の売上が低迷。
<地域別>
-為替の影響を除いた場合、2014年3月期から2015年3月期までの売上高は、全社で前年比4%増、アジアで同12%増、欧州で同5%増だが、米州で同8%減となった。
-アジア市場での販売が増加。エンジン冷却システムや、サンルーフ、電動ステアリングホイール、エンジンエアマネージメント、シフトギアボックス向け部品の売上が好調に推移したことが寄与。
-欧州では、エンジンエアマネージメントや、HVAC、冷却油圧バルブ、パワーウインドウ、電動パーキングブレーキ向け部品の売上が増加。
-米州でシートアジャスターおよびエンジン冷却ファン用部品、北米でHVACアクチュエーターの売上が減少したが、シフトギアボックスおよびドライビングフィードバック用部品の売上の増加でカバー。
研究開発体制
-研究開発センターは、ドイツ、英国、イタリア、日本、米国、中国、イスラエル、スイスに保有。
新製品
-2014年、ターボチャージャー用の新世代小型モーターを発表。同製品は従来製品と比べると、トルクと燃費の向上を実現。(2015年アニュアルレポートより)
-2014年7月、新型の自動車用空調システム (HVAC) アクチュエータープラットフォームを発表。この製品は広い速度レンジとトルクレンジ、超低騒音、DC/ステッピングモーターの選択が可能になるなどの特徴を備えており、トルクと速度をカスタマイズ設計できるとしている。(2014年7月17日付けプレスリリースより)
-2014年3月、テールゲート用ラッチモータープラットフォームを発表。この小型モータープラットフォームは業界最高の出力密度を持つとしている。従来のモーターに比べ、15%小型化しながらトルクは20%向上しており、速くて安定したラッチ動作を実現。また、電磁波干渉抑制機能を持つ電子部品を一体化している。フルサイズSUV、コンパクトSUV、ハッチバックタイプの電動テールゲートに適用可能であるという。(2014年3月18日付けプレスリリースより)
-2014年3月、電動パワーステアリング (EPS) 用の高出力モータープラットフォームを発表。このEPS シリーズモーターは革新的なブラシモーター技術によって、業界最高のステアリング出力とコギングトルクの低減を実現。従来のブラシモーター技術に比べ、ステアリング出力は20%向上し、コギングトルクは10%低下した。またモータ重量も10%軽減しており、燃費の向上に寄与するという。この新しいEPSシリーズにより、コスト効率の高いステアリングを提供できるようになるとしている。(2014年3月12日付けプレスリリースより)
-電動パーキングブレーキシステム (EPB) 用のハイトルクモータープラットフォームを発表。この新しいコンパクト設計のモータープラットフォームは業界内で最大のブレーキトルクと最長の運転サイクルを実現。従来比でトルクは15%向上、運転サイクルは60%長くなり、すぐれた電磁両立性 (EMC) を備えているとしている。キャリパー、ドラム、ケーブルタイプのEPBに適用可能であるという。(2014年2月11日付けプレスリリースより)
設備投資額 |
(単位:百万ドル) |
2014年3月期 | 2013年3月期 | |
合計 | 92.2 | 82.6 |
海外投資
-セルビアのニシュ (Nis) で新工場の建設を進めていると発表。樹脂部品と金属部品を生産し、BMW、Volvo、Jaguarなどの自動車メーカーへ製品を供給する予定。まず250名の従業員を雇用し、2016年7月までに1,050名まで増員する計画。工場面積は約10,000平方メートル。同工場の建設は2013年10月に開始しており、操業開始は2014年秋の予定。このプロジェクトにはセルビア政府が間接的に9百万ユーロを投資している。(2014年3月12日付け各種リリースより)