Cummins, Inc. 2015年12月期の動向

ハイライト

業績

（単位：百万ドル）

	2015年12月期	2014年12月期	増減率 (%)	要因
全社売上高	19,110	19,221	(0.6)	-
営業利益	2,057	2,365	(13.0)	-
部門別売上高
エンジン事業	10,449	10,962	(4.7)	1)
コンポーネント事業	5,172	5,118	1.1	2)

要因
1)
-エンジン事業部門の2015年12月期の売上高は前年比4.7%減。要因として、

建設市場のグローバル需要が低調であり、エンジン出荷台数が27%減少。
為替によるマイナス影響 (ブラジルレアル、ユーロ、英国ポンド）
主にブラジルにおける小型自動車の需要減。

2)
-コンポーネント事業部門の2015年12月期の売上高は前年比1.1%増。要因として、

排気ソリューションについては、前年比6.7%増。北米および中国市場からの需要が増加。
燃料システムについては、前年比9.2%増。北京福田 (Beijing Foton) 製新規ISGエンジンの供給が2014年第2四半期に開始。北米市場からの需要が増加。
ターボチャージャーについては、前年比6.6%減。北米市場からの需要は増加したものの、中国・欧州・ブラジルでの売上が減少。
フィルターについては、前年比6.0%減。中国での需要は伸びたものの、欧州・アジア太平洋・ブラジルでの需要が減少。

受注

-米国Detroitにおける北米国際自動車ショーで展示される日産のフルサイズピックアップトラック｢Titan XD｣に、同社の5.0L V型8気筒ターボディーゼルエンジンが採用されたと発表。このエンジンは、米国インディアナ州ColumbusにあるColumbus Engine Plantで生産される予定。 (2015年1月発行プレスリリースより)

研究開発費

(単位：百万ドル)

	2015年12月期	2014年12月期	2013年12月期
全社	735	754	713
-エンジン事業	428	438	416
-コンポーネント事業	236	230	218

研究開発体制

-全世界に19の技術センターを保有：北米 (8)、南米 (1)、欧州 (6)、アジア (3)、インド (1)

製品開発

高効率排ガス後処理システム
-Cummins Emission Solutionsは、次世代の超高効率排ガス後処理システム｢EcoFit Single Module｣を発表。この新製品は、EPAの2013年基準に対応する製品に比べて最大で60%の小型化と40%の軽量化を実現した。小型化により優れた熱管理・保温能力を実現し、低燃費性能の向上につなげる。また、シンプルな単流排ガス設計により背圧を低減するという。EPAの2017年温室効果ガス・燃費基準を達成するこの製品は、中型および大型商用車に対応する。 (2015年3月18日付プレスリリースより)

ディーゼル電気ハイブリッドエンジン
-同社の輸送バス・長距離バス用のディーゼル電気ハイブリッドエンジン｢ISB6.7｣および｢ISL9｣を組み込んだ、Allison Transmissionの｢H 40/50 EP｣ハイブリッド対応システム (2015年モデル) が、カリフォルニア大気資源委員会より販売許可を取得した。Allisonの｢H 40/50 EP｣は、通常の1車体のバスのほか連節バスにも対応しており、同等のディーゼルバスに比べて最大で25%の燃費向上を実現するという。Cumminsの輸送バス用エンジン｢ISB6.7｣の出力は280HP (209kW)、｢ISL9｣は330HP (246kW) となる。 (2015年3月3日付プレスリリースより)

テレマティクスを利用した故障診断システム
-テレマティクスサービスプロバイダーとのスムーズな連携を可能にする接続ソリューション (Connected Solutions) として、同社で初めての製品となる故障診断システム｢Connected Diagnostics｣の詳細を発表した。同製品は、同社の発電機から車載テレマティクスシステムまでの接続を可能にする。この｢Connected Diagnostics｣はエンジンデータを収集し、エンジンの故障情報に対して専門家のアドバイスを即時に顧客に提供することができるという。2015年4月よりこの製品の生産を開始する予定。 (2015年2月16日付プレスリリースより)