AB SKF 2010年12月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万SEK) |
2010年 12月期 |
2009年 12月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 61,029 | 56,227 | 8.5 | - |
営業利益 | 8,452 | 3,203 | 163.9 | - |
自動車部門 | ||||
売上高 | 18,231 | 16,051 | 13.6 | 1) |
営業利益 | 1,859 | (785) | - | 2) |
要因
1)
-2010年、同社はSKFパワートレインおよび電子ビジネス部門、SKF2輪部門の2部門を新設した。SKFパワートレインおよび電子ビジネス部門で既存エンジンとハイブリッド技術の両方に焦点をあてる。2輪部門では、急峻に拡大する2輪車市場に注力する。
-市況は、顧客が投資を再開した2009年第3四半期から、2010年初めに回復を始めた。2010年に需要の大幅な回復を確認、自動車部門の売上高は前年比13.6%増の18,231百万SEK(2009年16,051百万SEK)。売上高の増加分は、本業の成長が20.2%増で、為替の影響が-6.6%減。
2)
-社内間の取引を含めた売上高は、計21,989百万SEK(2009年19,103百万SEK)。営業利益は、1,859百万SEKの黒字(2009年785百万SEKの損失)で、営業利益のマージンは8.5%(-4.1%)。営業利益およびそのマージンは記録的に向上した。これは、部門内のコスト低減活動やコスト低減効果に優れた国・地域での生産、および製品構成の向上などによるもの。
受注
-Valeoからローター位置決め用の磁気軸受を受注。Valeoのスタートストップシステム「i-StARS」向け。受注総額は34百万スウェーデン クローナ(約3.54百万ユーロ)。契約期間は3年で、2010年第3四半期から納入を開始する。この「i-StARS」はまず、PSAグループの新型 ディーゼルエンジン「e-Hdi」用に搭載される。なお、SKFの磁気軸受はスタートストップシステム「StARS」にも既に採用済み。(2010年7月 1日付プレスリリースより)企業買収
-米国Harbour Groupから潤滑システムメーカーLincoln Industrial Corporationを買収することで合意。買収金額は10億米ドル。Lincoln Industrialは米国ミズーリ州に本拠を置き、米国・アジア・欧州に生産拠点を展開している。2010年の売上高は4億米ドルに達する見込 み。(2010年10月19日付プレスリリースより)売却
-中核事業に集中するため、スペインTudelaの拠点はKorea Parts & Fasteners Española S.L.に、イタリアVillar Perosaの拠点は、Neumayer Tekfor Holding GmbHに売却した。-スウェーデンGothenburgのベアリングケージ工場を中西金属工業株式会社へ売却することで合意したと発表。中西金属工業は、ベアリングリテーナー のサプライヤー。今回売却する工場は、同社のベアリング生産拠点(Gothenburg、英国Luton、米国ペンシルバニア州Hanover、マレーシ アNilai、ドイツSchweinfurt)向けにベアリングケージを供給している。(2011年2月3日付プレスリリースより)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万SEK) |
2010年12月期 | 2009年12月期 | 2008年12月期 | |
全社 |
1,184 |
1,217 | 1,175 |
特許数(ファーストファイル件数) | 251 | 218 | 179 |
製品開発
-低フリクションホイールハブユニット軸受「X-Tracker」を開発。軸受内部設計やグリース充填量の最適化、低フリクションシールの採用などにより、既存の同社製品と比べて25%の転がり抵抗低減を実現した。(2010年9月6日付プレスリリースより)設備投資
設備投資額 |
(単位:百万SEK) |
2010年12月期 | 2009年12月期 | 2008年12月期 | |
全社 | 1,651 | 1,975 | 2,531 |
設備投資
-中国の山東省済南(Jinan)市に新工場を建設中。同工場では、主にテーパーローラーベアリングおよびトラック用ハブユニットを生産する。投資額は約 590百万スウェーデンクローナ(約67百万ユーロ)。面積16,000平方メートルの同工場は、約500名の従業員を雇用し2012年第1四半期にフル 稼働となる見込み。(2011年3月8日付プレスリリースより)
-中国・上海に「SKF Global Technical Centre China」を開設したと発表。既に自動車部品およびシーリング部品関連の業務をスタートしている。産業用部品関連の業務も年内に開始される予定。(2010年5月11日付プレスリリースより)