(株) TBK 2014年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2014年 3月期 |
2013年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 45,607 | 43,008 | 6.0 | -国内:トラック製造業界における震災の復興需要、排ガス規制車種の買い替え等が寄与。 -海外:タイで新規受注を獲得する等の海外拡販活動が奏功。円安効果も売上高を押し上げた。 |
営業利益 | 3,422 | 3,240 | 5.6 | - |
経常利益 | 3,452 | 3,209 | 7.6 | - |
当期純利益 | 2,675 | 2,042 | 31.0 | - |
中期経営計画
-第12次中期経営計画 (対象期間:2013年4月-2016年3月) の最終年度の数値目標は売上高50,000百万円 (国内:30,000百万円、海外:20,000百万円)、海外売上高比率40%。売上高拡大の施策として以下2項目を掲げている:1. 国内の新商品・新分野の拡大
-大型~小型トラック・バス向けに開発した「自己発電型リターダー (ブレーキ補助装置)」の提案活動を強化する。従来の電磁式リターダーや排気ブレーキに代わるエネルギー効率の高い制動補助装置として、幅広い車種での受注を目指す構えだ。国内の大型車メーカー4社などを対象に、2015年度に量産化を計画している。現在は、電磁式リターダーの納入先の次期モデルなどに向けて製品化を進めている。まずは、月産2千台を目標に国内での拡販を目指し、次のステップとしてグローバル化につなげる考えだ。将来的には、自己発電型リターダーの回生電力を活用した用途拡大なども図っていく。(2014年3月25日付日刊自動車新聞より)
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-新たに開発した電動ウォーターポンプ、電動オイルポンプの量産体制を3月中にも福島工場 (福島県玉川村) で整える。今後、自動車メーカーなどから受注する見通し。既存の主力製品である機械式ポンプの技術を生かし、同社ではポンプを初めて電動化する。EGR (排出ガス再循環) クーラーや電気自動車 (EV) のインバーター冷却用などでの新規採用を目指す。当面は月1万個の生産を目標とするが、将来的には月10万個規模に拡大する計画だ。同社が開発した電動ポンプは、モーター一体型のシールレス構造を採用したキャンドタイプ。用途に応じて、アルミ合金製とポリフェニレンサルファイド (PPS) 樹脂製を用意した。現在は日系、欧米系の自動車メーカーや建機メーカーなど10社前後から引き合いを受けており、一部は量産化にめどがついている。(2014年3月14日付日刊自動車新聞より)
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2. 海外売上高の拡大
-アジア商権の拡大、海外拠点の基盤強化・支援を推進する。
>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2014年3月期 | 2013年3月期 | 2012年3月期 | |
ブレーキ部門 | 468 | 441 | 451 |
エンジンコンポーネント他部門 | 708 | 709 | 599 |
合計 | 1,177 | 1,150 | 1,050 |
研究開発体制
-第一開発部、第二開発部、新製品開発部および実験部により推進。-研究スタッフは、グループ全社で75名、総従業員の約5.2%に相当。
研究開発活動
-2014年3月期の主な研究開発活動は以下の通り:部門 | 詳細 |
ブレーキ部門 | -国内メーカー全社に採用されたエアウェッジドラムブレーキはさらに車種を増加し、一部輸出にも展開を拡大。 -次期ブレーキとしてのエアディスクブレーキはモジュール化商品として、独自開発のパッド、ローターを含めた商品の開発を進め、採用に向けて展開している。 -新興国向けに、Sカムブレーキの構造合理化を行い、幅広いニーズに対応できる様に開発を推進している。 |
エンジンコンポーネント他部門 | -小型、中型、大型トラック・バス用エンジンのウォーターポンプとオイルポンプの改良・開発を推進。 |
その他 | -リターダーは排出ガス規制対応エンジンに適した補助ブレーキとして中型、大型トラック・バス用として採用を拡大中。適用車拡大に向けた研究・開発を実施している。 |
技術供与契約 |
(2014年3月31日現在) |
相手方の名称 | 国名 | 契約品目 | 契約内容 | 契約期間 |
TBKK (Thailand) Co., Ltd. | タイ | 自動車用ブレーキ、カムシャフト、オイルポンプ、ウォーターポンプ | 1. 工業所有権の実施権の設定 2. 技術情報の提供 3. 製造権および販売権の許諾 |
1990年3月29日 販売開始日より10年以後1年ずつ自動更新 |
Sangsin Brake Co., Ltd. | 韓国 | 大型車両用ブレーキ | 同上 | 1994年1月14日 量産時より10年以後1年ずつ自動更新 |
Full Win Developments Ltd. | 中国 | ブレーキライニング | 同上 | 2002年8月1日 発効日より10年以後1年ずつ自動更新 |
Hangzhou TBK-APG Brakes Co., Ltd. | 中国 | 大型車両用ブレーキ | 同上 | 2003年7月30日 量産時より10年以後1年ずつ自動更新 |
Changchun TBK SHILI Auto Parts Co., Ltd. | 中国 | 商用車用ブレーキ摩擦材 | 同上 | 2005年12月22日 量産時より10年以後1年ずつ自動更新 |
TBK America, Inc. | 米国 | 自動車用ウォーターポンプ、オイルポンプ | 同上 | 2006年11月15日 頭金支払い後10年以後1年ずつ自動更新 |
Sangsin Brake Co., Ltd. | 韓国 | 電磁式リターダー | 同上 | 2010年9月30日から 量産時より10年以後1年ずつ自動更新 |
TBK India Private Ltd. | インド | 自動車用ウォーターポンプ、オイルポンプ | 同上 | 2011年6月28日から 量産時より10年 |
Changchun FAW Sihuan TBK Co., Ltd. | 中国 | 商用車用ブレーキ | 同上 | 2012年7月5日 量産時より10年以後1年ずつ自動更新 |
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2014年3月期 | 2013年3月期 | 2012年3月期 | |
自動車部品等製造事業 | 4,673 | 2,899 | 2,376 |
-日本 | 2,214 | 1,982 | 1,647 |
-アジア | 2,420 | 873 | 687 |
-北米 | 73 | 55 | 40 |
-2014年3月期の主要な設備投資 (自動車部品等製造事業):
- 日本:エンジンコンポーネント他生産設備:846百万円、ブレーキ生産設備:741百万円
- アジア:エンジンコンポーネント他関連1,375百万円