東プレ (株) 2014年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2014年
3月期
2013年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 111,630 91,534 22.0 -
営業利益 13,605 8,080 68.4 -
経常利益 15,676 10,303 52.1 -
当期純利益 11,577 5,849 97.9 -
プレス関連製品事業
売上高 70,616 53,370 32.3 1)
営業利益 10,670 6,503 64.1 2)

要因
1) プレス関連製品事業:売上高
<日本>
-国内の自動車生産・販売は、年度後半に消費税増税前の駆け込み需要が見られたものの、消費マインドのエコカーへのシフトが加速し、同社では取り扱いの少ない小型車・軽自動車の需要が増加したことから、国内売上高は前年比微減。

<海外>
-米国の「Topre America Corporation」の好調に加え、中国の「東普雷(佛山)汽車部件有限公司」の本格稼動から、海外売上高は前年を大幅に上回った。

2) プレス関連製品事業:営業利益
-主に海外拠点において、受注の好調に加え、中国新工場の稼働開始を含む新規車種の立ち上がりが円滑に進行したことなどにより、同事業の営業利益は大幅増益を達成。

タイの新工場

-2013年、タイに自動車用プレス部品工場を建設すると発表。総投資額は約60億円 (60.6百万ドル) で、2015年4月に稼働を開始する予定。2018年3月期の売上高は約50億円 (50.5百万ドル) を見込んでいる。なお、新工場は中国の広東省佛山 (Foshan) と湖北省襄陽 (Xiangyang) の2工場に次いで、アジアで第3の生産拠点となる。(2013年9月13日付プレスリリースより)

米国事業

-米国でホットスタンプ (熱間プレス) による車体骨格部品の供給車種を増やす。日系自動車メーカーは、特に強度が必要な部位にホットスタンプ部品を採用するケースが出てきており、日系メーカーの需要増に対応して米工場の供給量を増やしていく。同社は日系部品メーカーとして初めて、今月から米国でホットスタンプによる骨格部品の生産を開始し、ホンダ 「オデッセイ」向けの納入を始める。ホンダがアラバマ工場で生産する大型SUV向けも受注したほか、日産自動車からも新たに受注し、採用車種と納入先が増える。東プレは米生産拠点、東プレアメリカ (アラバマ州) へのホットスタンプ用の追加設備投資をすでに完了しており、既存能力で当面のホットスタンプ部品の需要増に対応する。国内では相模原事業所でホットスタンプによる骨格部品を量産し、日産の高級セダン向けに納入している。(2013年6月14日付日刊自動車新聞より)

国内生産拠点の新設

-三重県鈴鹿市にホンダ向けの生産拠点を新設する。2014年秋から軽自動車用外板部品の最終組み立てを開始し、ホンダの鈴鹿製作所 (三重県鈴鹿市) に納入する。納入先近くに生産拠点を設けることにより物流費を低減し、納入先のコストダウン要請に対応する。同社がホンダから新規に受注したのは軽自動車のテールゲート。相模原事業所 (相模原市中央区) でプレス加工し、鈴鹿の新拠点で組み立てる。プレス品以外の小物部品などは現地で調達して組み付ける。テールゲートは大型の部品であるため、物流を含めた全体効率を考え、納入先近くに組み立て拠点を設けることにした。(2013年6月3日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

2015年3月期の見通し

(単位:百万円)
  2015年3月期
(予想)
2014年3月期
(実績)
増減率
(%)
売上高 122,000 111,630 9.3
営業利益 11,500 13,605 (15.5)
経常利益 11,500 15,676 (26.6)
当期純利益 7,000 11,577 (39.5)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
全社 1,053 1,006 1,047

研究開発活動

プレス関連製品事業
-自動車向けプレス部品については、北米のホットスタンプ(熱間プレス製品)の量産を開始。
-冷間プレス製品としては現在量産中の1,180MPa級を超える強度のハイテンボディ製品の実用化を図る。
-モジュール単位での製品開発を推進するため、CAEによる評価技術、レーザー溶接による接合技術開発に着手。

技術供与契約

(2014年3月31日現在)
相手方の名称 国名 契約品目 契約内容 契約期間
広州東昇機械有限公司
[Sunrise Machinery Co., Ltd.]
中国 自動車用プレス製品・金型 技術情報の提供およびノウハウの実施承諾 2012年8月31日から2019年2月17日まで

設備投資

設備投資額

 (単位:百万円)
2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
プレス関連製品事業 11,445 15,073 7,560
-同社 2,452 2,938 2,326
-子会社 8,925 12,016 5,196
全社 11,838 17,477 8,127

プレス関連製品事業
-設備投資11,445百万円を実施。
  • 同社自動車用プレス部品金型を中心に2,452百万円。
  • 子会社の東プレ九州、Topre America Corporation、および東普雷 (佛山) 汽車部件有限公司 [Topre (Foshan) Autoparts Corporation] 、東普雷 (襄陽) 汽車部件有限公司 [Topre (Xiangyang) Autoparts Corporation] 、Topre Autoparts Mexico, S.A. de C.V.において自動車用プレス部品の生産設備を中心に8,925百万円。

設備の新設計画 (プレス関連製品事業)

(2013年3月31日現在)
事業所名 設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完了
予定
完成後の
増加能力
相模原事業所
(神奈川県相模原市)
自動車プレス部品用金型新設 1,227 2014年
3月
2015年
3月
同程度
Topre Autoparts Mexico,S.A de C.V.
(メキシコ ケレタロ州)
自動車プレス部品用機械装置等新設 1,033 2014年
1月
2014年
12月
-
Topre (Thailand) Co., Ltd.
(タイ バンコク)
自動車プレス部品生産工場新設 8,000 2014年
5月
2015年
7月
-
東プレ九州
(福岡県久留米市)
自動車プレス部品金型工場新設 2,500 2014年
3月
2015年
10月
-