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愛知製鋼 (株) 2018年3月期の動向

出資

-自動運転技術を開発するベンチャー企業で、多くの実証プロジェクトで協業している先進モビリティ株式会社に出資すると発表。出資額は3億円。

受賞

-2018年5月、上海で行われた「国際ステンレススチールフォーラム (ISSF) 」で、高圧水素用ステンレス鋼が「Best New Technology Award（新技術開発賞）」の銅賞を受賞したと発表。2014年に、トヨタ自動車の燃料電池車「MIRAI」の水素充填口用の高圧水素用ステンレス鋼「AUS316L-H2」を開発。燃料電池車の安全性・信頼性の向上に貢献してきたことが評価された。

研究開発体制

-2018年3月31日現在、研究開発人員は約250名。

研究開発活動

自動運転の実証実験向けに「磁気マーカーシステム」を提供

-磁気マーカーシステムは、路面に埋め込んだ磁石に沿って自動運転バスを走らせる技術。超高感度磁気センサー「MIセンサー」を応用し、自車位置を高精度に検出する。2020年の実用化を目指す。

＜主な提供事例＞

-国土交通省が自動運転サービス実証実験の一環として、2018年2月10日より道の駅「南アルプスむら長谷」で実施する実証実験に参画すると発表。全国初のレベル4での走行を含めた実証実験を行う。

-2017年12月、北海道と沖縄県で行われる自動運転バスを使ったサービスの実証実験向けに提供すると発表。積雪時の磁気マーカーシステムの性能やバス停に正確に幅寄せさせる「正着制御」の性能を検証する。

-国土交通省が2017年11月11日から17日まで滋賀県で行った自動運転の実証実験に提供。

製品開発

-2017年4月、ニッパツとトラック用サスペンションに使用する軽量な板ばね用鋼を共同開発したと発表。成分設計の見直しや熱処理を工夫したことにより、高強度化と高い粘り気を実現した。愛知製鋼が材料開発から製鋼・圧延までを手がけ、ニッパツが商用車用に加工する。愛知製鋼の知多工場 (愛知県東海市) で生産を開始。

国内投資

-2018年1月、ディファレンシャルリングギヤを製造する新たな熱間ローリングミルラインを同社鍛造工場 (愛知県東海市) 内に建設すると決定、起工式を行ったと発表した。18億円を投資し、次世代車を含む需要拡大を見据えた国内トップレベルの高速生産ラインを構築するとしている。新ラインは2019年3月に稼働を開始し、月産能力は約18万個となる見通し。

-2017年7月、電動車両向けの新たな鍛造部品の開発を目的にサーボ式プレスラインを愛知県東海市の実験工場に建設したと発表。

-2017年6月、環境対応車向け放熱部品の生産能力を倍増すると発表。投資額は建屋や設備導入を含めて約30億円。岐阜工場（岐阜県各務ヶ原市）内に新たな生産棟を建設する。岐阜と知多工場の2拠点生産体制を構築する。新しい生産ラインは2018年10月に稼働する予定。

*設備完成後の生産能力は、2018年3月末とほぼ同程度となる見込み。