Linamar Corporation 2016年12月期の動向

業績

(単位:百万カナダドル)
2016年12月期 2015年12月期 増減率 (%) 要因
全社
売上高 6,005.6 5,162.5 16.3 -
営業利益 696.8 597.0 16.7 -
パワートレイン/ドライブライン部門
売上高 5,139.2 4,310.2 19.2 1)
営業利益 551.6 440.8 25.1 2)


要因
1) パワートレイン/ドライブライン部門の売上高
-同部門の2016年12月期売上高は、前年比19.2%増の5,139.2百万カナダドル。北米および欧州において一部プログラムでの生産減少や商用車の販売減少などのマイナス影響があったものの、Montupet S.A.の買収、欧州およびアジアでの立ち上げプログラムの増加、第3四半期までの為替の好影響などが増収に貢献した。


2) パワートレイン/ドライブライン部門の営業利益
-同部門の2016年12月期営業利益は、前年比25.1%増の551.6百万カナダドル。一部の乗用車および商用車の販売減というマイナス影響があったものの、Montupet S.A.の買収、立ち上げプログラムの販売増加、生産性および効率性向上による利益増、為替の好影響などにより増益につながった。

買収

-フランス金融市場庁 (AMF) は、Montupetの株式に対してLinamarが実施した2度目の公開買付けの最終結果を発表した。2016年2月16日の時点で、応募されたMontupetの株式は合計10,442,924株。これにより、LinamarはMontupetの株式資本96.85%と議決権96.41%を取得することになる。(2016年2月16日付プレスリリースより)

成長戦略

-同社は、「自動車 (Power Vehicles)、運動 (Motion)、仕事 (Work)、生活 (Lives) 分野に向けた多様な製品作り」 に注力する戦略をとっている。自動車産業に関しては、ガソリン車、ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車など、多彩なパワートレインの開発に特化している。ハイブリッド車および電気自動車用のeアクスルなどがその例である。また、ガソリン車向けに燃料効率の改善と排出ガス低減を図る製品も開発している。

研究開発体制

-2016年12月末現在、同社では約1,528名がMcLaren Performanceに勤務し、研究、開発、設計活動に従事している。同社では今後、全従業員の25% (約6,250人) を技術/エンジニアリングスタッフとする計画。

研究開発拠点

-同社はカナダOntario、米国ミシガン州Detroit、ドイツSaxony、ハンガリーBekesに5つの開発センターを有する。デトロイトのMcLaren Performanceセンターではエンジン、トランスミッション、ドライブラインシステムの設計、開発、テスト、分析が行われている。

-2016年5月、McLaren Performanceセンターは、米国ミシガン州Southfieldの営業拠点と統合し、同州Livoniaに新規拠点を開設した。

設備投資額

(単位:百万カナダドル)
2016年12月期 2015年12月期 2014年12月期
全社 343.3 341.6 263.5
-パワートレイン/ドライブライン部門 337.4 328.2 235.2

海外投資

<米国>

-同社とGeorg Fischer傘下のGF Automotiveは、両社の合弁会社GF Linamarが建設するアルミダイカスト工場の建設予定地を、米国ノースカロライナ州のHenderson Countyに決定したと発表した。GF Linamarは、NAFTA地域の自動車市場にパワートレイン、ドライブライン、構造部品向けの軽金属の高圧ダイカストを供給する予定。新工場には、今後7年間で2段階に分けて200百万ドル超を投じる計画。新工場は、2017年半ばより生産を開始する予定で、今後5年の間に、同地域で350名の雇用を創出するとみられる。(2016年2月22日付プレスリリースより)

<中国>
-2016年、中国での需要増に対応するため、同国4つ目となる工場の建設を進めている。