Transmission.tech 2018:将来のモビリティに向けた技術を発表

電気駆動システムやインド排ガス規制BS6に対応するトランスミッション開発

2018/05/25

要約

 Transmission.tech(会期:2018年4月18日、会場:ニューデリー Hotel Shangri-la)は、インドの主要自動車技術専門誌であるAuto Tech Reviewが主催するカンファレンスで、トランスミッションのミニ展示も行われている。本レポートは、将来の自動車への採用に向けた先進トランスミッション技術、トランスミッションおよび駆動装置設計への影響、そして様々な新しいトランスミッションについて、基調講演やプレゼンテーションの内容をもとに報告する。

 基調講演を行った同誌編集長のDeepangshu Dev Sharma氏によれば、インドではハイブリッド車と電気自動車の販売が今後2019年から20年にかけて増加し、また2017年時点で33%の採用率であった自動マニュアル・トランスミッション(AMT)も、2020年までには66%に達する。

 本稿では、Magna、Punch Powertrain、Divgi TTS、Comsol、Trivim、Springer Groupの展示製品も紹介する。

Dual clutch transmission Presentation
Divgi TTSのデュアルクラッチ・トランスミッション Magna Steyrのプレゼンテーション



関連レポート:
インド:国内販売376万台、2030年までに電動車普及を目指す (2018年3月)





トランスミッションの先進技術:FEV Europe、Ricardo、Magna Steyr、AVL Europeのプレゼンテーション

FEV Europe:トランスミッションの先進技術

 FEV Europe GmbHのGlenn Haverkort氏(Deputy Vice President Transmission Systems)によるプレゼンテーションの概要を紹介する。

 電動モビリティと自動運転が、2035年時点のトランスミッションをとりまく環境を大幅に変えるであろうと予想される。マイルドハイブリッド車やバッテリー電気自動車は、CO2、NOx、微粒子物質などの車両排出ガス低減目標を達成する上で重要な役割を担う。インドでは、国策に後押しされEVの市場シェアは12%~14%に達すると見込まれている。 ICE(内燃エンジン)と電動化はトランスミッションと駆動系の一層の進歩を促すと考えられる。

 FEV社は今後の自動車開発での要請に応えるため、無段変速ドライブユニット、電動ドライブユニット用2速トランスミッション、7-DCT 280ミックスハイブリッド・コンセプト、低トルク・ドライブトレイン5-DCT 130、デュアルクラッチ・トランスミッション・シリーズなどのトランスミッション製品を揃えている。

これらの高度な自動車用トランスミッション技術の開発にあたっては、車両レベルでの視点から駆動系の各コンポーネントを最適に機能させ、直接的・間接的に最大の効率性を引き出すことが不可欠になる。

Future transmission shares FEV electrified transmissions
トランスミッションのタイプ別シェア予測 2016-2030年 FEV社の電動車用トランスミッション



Ricardo:新エネルギー車に対応するトランスミッション技術の進化

 Ricardo IndiaのSrihari Mulgund氏(President)によるプレゼンテーションの概要を紹介する。

 中国はBEV(バッテリー電気自動車)開発をリードすると期待されているが、マイルドハイブリッドに重点を置く欧州が、2030年には世界のMHEV販売の32%を占めると予想される。グローバルな電動化インフラストラクチャーの普及スピードは地域によって異なるが、HEV、PHEVのいずれにもフレキシブルに対応するアーキテクチャーが中期的な要請に応えるであろう。

 車両のアーキテクチャーの進化に伴い、DHT(ハイブリッド専用トランスミッション)と電気駆動ユニットが大きく市場シェアを伸ばすと思われる。将来的には、従来型のトランスミッションがハイブリッド車に適用される。OEM各社は将来的な競争力の確保を図り、新たなDHT開発プログラムへの投資を進めるであろう。

 インドでは、ディーゼル車の市場シェアは排ガス規制BS6適用後に低下する可能性が高く、ガソリン車だけでは規制の遵守は難しくなる。企業平均燃費(CAFC)目標を達成するためには、電動やハイブリッドのパワートレインを利用することが必要になる。現時点では、インドはCAFC要件の達成という点で欧州より15年遅れている。

Transmission production volume CAFC target 2016-2050
トランスミッション生産予測 2000-2050年 CAFC目標 2016-2050年

 

Magna Steyr:将来のモジュラープラットフォームに対応するハイブリッドDCT

 Magna SteyrのManish Kulkarni氏(Department Head - Drivetrain Engineering)による基調講演の概要を紹介する。

 OEM各社にとって最大の開発目標は、乗用車での燃費向上とCO2排出量の削減である。その主役となるのが、優れた燃費とこれまでにない運転特性を発揮するデュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)のようなトランスミッションの新技術である。進化の次の段階と言えるのがトランスミッションのハイブリッド化。様々な車両に対応できるMagna Getragのハイブリッド手法は、7DCT300や6DCT200といったMagna Getragパワーシフト・トランスミッション最新製品を基にしている。両トランスミッションは、小型エンジン用に開発された湿式デュアルクラッチとパワーオンデマンドの作動機能を採用している。

 コスト競争力を確保するために、従来型DCTの部品のほとんどがハイブリッドバージョンに流用されている。e-machineは、湿式デュアルクラッチに使われているものと同じ電動オイルポンプで油冷却されている。48Vシステムのエントリーレベルのハイブリッド車が備える電気のみによる走行性能は限られているが、Magna Getragはプラグインハイブリッド車(PHEV)にこれを採用することで、電気のみで130km/h以上の走行を可能にした。

Hybrid transmission family 48V hybrid MX65
Hybrid Transmission Familyの7DCT300および6DCT200 48V Hybrid MX65

 

AVL Europe:高度な統合、効率化が求められるE-Drive

 AVL EuropeのHenrik Dhejne氏(Product Line Manager - Transmissions)による基調講演の概要を紹介する。

 BEV(バッテリー電気自動車)の航続距離増加やPHEV車両のハイパワー化に対応する車両アーキテクチャーは、E-Driveシステムのより高度な統合を求める。電動モーターは極限までの小型軽量化という課題に直面している。E-machineのタイプに関する基本的な選択(例えば、永久磁石同期モーターか非同期モーターかといった選択)とは別に、E-machineの効率を最大限に高めることで、さらなる小型化の可能性が生まれる。より効率的な冷却機能のコンセプトが、高効率・高性能を求めるユーザーの期待に応えるカギになる。このようなアプローチは、ベアリング、シール、潤滑剤、トランスミッションのNVH(音振)といった技術的な制約の挑戦に直面する。

 開発の早い段階において設計が最適化されているような、新しいシミュレーション方法と設計基準が求められ、これがひと繋がりとなった確実なソリューションをもたらし、NVH品質向上の期待に応えることになる。

 パワーエレクトロニクスの統合は、複雑な配線やコネクタ類の削減につながり、軽量化、小型化、堅牢化を進めるうえで一層重要な要素となっている。熱処理の観点からは、共通設計の冷却コンセプトが、コスト全体の削減を可能にする。高度に統合されたE-axle(電動アクスル)は、効率化、小型化、軽量化、低コスト、といった広範な要件の達成に大きく貢献する。

Transmission topology selection criteria E-axle
トランスミッション・トポロジーの選択基準 E-axle





インド市場向けのトランスミッション技術:Maruti Suzuki、Mahindra & Mahindra、Tata Motorsのプレゼンテーション

Maruti Suzuki:インド市場向けのトランスミッション技術

 Maruti Suzuki IndiaのVikas Chopra氏(DGM - Transmission Development)によるプレゼンテーションの概要を紹介する。

 IC(内燃)エンジンは当面の間、インドにおけるパーソナルモビリティの主流であり続けるであろう。最大の課題は、手頃な価格、運転の快適性、利便性を維持しながら、厳しい規制要件に応えて燃費を改善していくことである。これらを実現するためには、軽量化、回転部品の摩擦低減、ギア比アップといった従来の対策だけでなく、MT(マニュアル・トランスミッション)の自動化、電動化を進める必要がある。

 インドでは、エントリーレベルのハッチバック車でAMT技術の開発が進み、より上級のセグメントではAGS、CVT、ATなど他の2ペダル・テクノロジーが採用されていくと予想される。CVTは、滑らかな走行、高い効率、優れた快適性という利点があるので、その運転感覚がインド市場で受け入れられるのであれば市場シェアを増やすだろう。ハイブリッド車が2ペダルのトランスミッション技術の普及を後押しするが、MTは引き続き高い市場シェアを維持するだろう。

 電気自動車のトランスミッション開発は、モーター出力rpmとパッケージング/レイアウトの影響を受ける。EVトランスミッションは今後、より高いギア比、多段変速機での柔軟性、高いピッチライン速度、減摩と高rpmでのベアリングの懸念、そしてNVHといった挑戦を避けて進むことはできない。

 

Mahindra:商用車のトランスミッションおよびクラッチ設計における駆動特性

 Mahindra & MahindraのSurendar Shawn Paul氏(Sr. General Manager, Head of Drivelines & PMO Engineering)によるプレゼンテーションの概要を紹介する。

 商用車の駆動系の設計にあたっては、ドライバーが運転をより楽しめるようにするために、運転操作のシナリオやコンポーネントの選択について理解を深める必要がある。従来の設計は、燃料効率、耐久性、ドライブトレインの酷使に耐えられること、重量およびコストでの最適化を成し遂げてきた。

 Mahindraは、商用車のパワートレインを設計する際に、ねじり振動、騒音、ジャダー(judder)、振動、そしてこれらが車両品質へ与える影響などは特別に注意を払うべき要因と考えている。Mahindraはインドのパワートレイン市場において、パワートレインの耐久性、クラッチの最適化、注油の頻度、ギア鳴り、NVHの改良に優先的に取り組んできた。

 

Tata Motors:将来の商用車向けトランスミッション

 Tata MotorsのSatish Puranik氏(Head of Transmissions)によるプレゼンテーションの概要を紹介する。

 商用車市場の見通しは非常に流動的で、それは特にインドにおいて顕著である。規制当局と政府機関による要求は日々厳しくなっている。コスト競争力を維持しながらこれらの要求に応えていくことがOEM各社が直面する課題となる。

 ICVバス用の自動マニュアル・トランスミッション(AMT)は、自動化キットを追加することで安価にマニュアル仕様を自動化できるもので、ストップ&ゴーの走行時には便利である。商用車向けのデュアルクラッチ・トランスミッション(DCT)は、マニュアル・トランスミッション(MT)の効率性と、オートマチック・トランスミッション(AT)の車輪への途切れのない駆動力伝達という特長を併せ持つものと言える。

 現状では商用車はMT仕様が一般的であるが、今後はAMT、DCT、AT、ならびにハイブリッド電動化システムが段階的に導入されると思われる。Tata Motorsは、トラック用の遠心振子式吸振装置(CPA: Centrifugal Pendulum type Absorber)を開発しており、これはエンジンとギアの振動を抑制し、またギアボックスの寿命を延ばす効果もある。

Dual clutch transmission Centrifugal pendulum type absorber
商用車向けのデュアルクラッチ・トランスミッション 遠心振子式吸振装置 (CPA)


トランスミッションシステム・ソリューション:Continental、Magnaの基調講演、Punch Powertrain、Divgi TTSほかのプレゼンテーション

Continental:未来の自動車に向けたトランスミッションの先進技術

 ContinentalのPrasad P Iyer氏(Head of Business Development - Americas, Business Unit Transmission)による基調講演の概要を紹介する。

 Continentalのトランスミッション製品ラインアップには、トランスミッション・コントロール、アクチュエータとスマートポンプ、センサーモジュール、シフトバイワイヤー、eParkなどがある。 トランスミッション用のセンサークラスター・テクノロジーは、センサーとワイヤーハーネスを統合し、効率設計とパッケージの小型化を可能にするもの。トランスミッション・コントロールユニットは、-40℃~105℃の温度範囲でフレキシブルに稼働する32ビットマイクロコントローラーで、このコントロールユニットはASIL Cの完全性要件を満たし、車両への搭載にあたって最高水準のフレキシビリティを提供する。そのスマート・アクチュエータ・プラットフォームは広範な出力(50-1000kW)に対応するモーターを備えており、ギアセット、オイルポンプ、ウォーターポンプ、真空ポンプなど、トランスミッション関連の各種コンポーネントに利用されている。

Transmission product portfolio Transmission controller flexibility
トランスミッション製品ポートフォリオ トランスミッション・コントローラーのフレキシビリティ

 

Getrag Ford Transmissions, Magna Powertrain:MagnaのMX65、将来のハイブリッドパワートレインに対応

 Getrag Ford Transmissions, Magna PowertrainのFrank Casimir氏(Senior Director, Transmission Application Engg)による基調講演の概要を紹介する。

 MX65をベースにして、Magnaが開発した新たなモジュラー・マニュアル・トランスミッションには、3つのバリエーションが用意される。エンジントルク150~215Nmのセグメントと車両総重量1600~1750kgの車両を対象とし、ギア数は5つまたは6つ。3種のバリエーションは、軸間距離、基本レイアウト、製造および組み立てプロセスが共通で、部品の大半が共通化されている。

 構成部品とサブシステムのモジュール性と互換性は、求められる要件に製品の特長をマッチさせ、最高のコスト効率を実現させている。eモーターを組み込んだHybrid MX65は、CO2削減でも大きな効果を発揮する。現行あるいは今後登場する各種ドライバー支援機能にも対応する。

 

展示製品

 Magnaは現在、中国で6HDT200、インドで6MTT215/MX65を製造している。MX65トランスミッションは、インドではFord車に搭載されている。

6HDT200 6MTT215/MX65
6HDT200 ハイブリッドデュアルクラッチトランスミッション 6MTT215/MX65 マニュアルトランスミッション

 

Punch Powertrain:インド市場向けDCTクリーン技術

 Punch Powertrain N.V.(ベルギー)のAlex Serrarens氏(Manager BD)によるプレゼンテーションの概要を紹介する。

 Punch Powertrainは、1本の副軸を持つ7速DCTを開発した。これによりデュアルクラッチはパワーシフト・モジュールに置き換えられた。トルク190Nm以下の車を対象に開発されており、ギア比を最大限にする目的どおりに、第1速はギア比が高く(1:18)設定され、あらゆる状況でスムーズな加速と、登坂路での高いパフォーマンスを発揮する。新タイプのプラネタリークラッチを採用することで、4組のギアのみを使用しながらも、前進7速のギア間のシームレスなシフトができる。1本のサイドシャフトのみを使用することで、製品の小型軽量化と、大幅なコスト削減を同時に実現する。Punch PowertrainによるDT2のコンセプトは7速で、入力トルクは250~350Nm、P2ハイブリッド向け仕様では新しいクラッチ作動の仕組みと単一のドラムシフトが採用されている。

 

展示製品

 Punch Powertrainは7速DCTトランスミッションシステムを出展した。現在、同社はインド国内に製造拠点を持っていないが、事業機会を求めてインドOEMに働きかけている。

7 speed DCT 7 speed DCT with only one layshaft
7速DCT 1本の副軸を持つ7速DCT

 

Schaeffler:商用車トランスミッションシステムの先進ソリューション

 Schaeffler IndiaのSrivatsan Kannan氏(DGM Product Development, Transmission Technologies)による基調講演の概要を紹介する。

 商用車のトランスミッションは次々に新しい要件が求められている。それら課題の1つとして、燃費、メンテナンスなど車の総所有コストの削減がある。車両の総重量は道路インフラの改善に伴って増加しており、一方で人々はより長い車両の保証期間を期待するようになっている。騒音低減と代替燃料への移行も睨んだ最近の排出ガス規制は、一段と厳しさを増す要件を満たしつつ、走行中のNVHや快適性を向上させるという課題を投げかけている。

 Schaefflerの提供する製品は、クラッチシステムならびにトランスミッション・アプリケーションであり、低速回転化、ドライブレシオ縮小、ギアボックス軽量化、フリクション低減といった商用車メーカーの燃料効率改善に向けた開発トレンドをサポートしている。

 長寿命のトーションダンパーを備えたSchaefflerのクラッチは、より高いヒステリシス性能を持ち、全使用期間にわたって最高水準の快適性と堅牢性を保持する。その遠心振子式吸振装置(CPA)は、エンジンから伝わる振動を和らげ、NVHと耐久性を向上させ、燃料効率を改善する。

 

Divgi TTS:BS6規制に対応するトランスミッション製品

 Divgi-TTSのHiren B Divgi氏(Director)によるプレゼンテーションの概要を紹介する。

 インドの排ガス規制Bharat Stage VI(BS6)の基準を満たすために調整が施されている既存のトランスミッションとエンジンは、最大トルク入力に耐えられない可能性がある。変速数を増やすとドライバーのシフト負荷が増し、不満足な運転体験に終わる。これでは本来のトランスミッション性能が発揮されていないことになる。

 BS6の要件を満たすプロセスに向けて改善するには、歯車にグレードの高い鋼材を使い、ギアのクラスもDIN 9からDIN 6に上げる必要がある。OEM各社は車両の基準を満たしていくため、ICE技術、ハイブリッド化、BEVを組み合わせながら、ラインアップを整えていくだろう。

 デュアルクラッチ・トランスミッションは、インド市場でターゲットとしているエンジンサイズにおいて最も効率の良い製品であり、マニュアル・トランスミッションと同様の投資やサプライチェーンが求められる。湿式デュアルクラッチは、トランスミッションの全使用期間を通して極めて高い信頼性と安定した性能を発揮する。

 

展示製品

 Divgi TTSはデュアルクラッチ・トランスミッション、インタラクティブトルクカプラー、トランスミッション部品、エンジンコントロールユニット(ECU)を展示していた。

Dual clutch transmission Interactive torque coupler
デュアルクラッチ・トランスミッション
展示パネル
インタラクティブトルクカプラー
展示パネル

Transmission components Transmission components Engine control unit
トランスミッション部品 クラッチディスク Continental製エンジンコントロールユニット(ECU)

 

COMSOL:Multiphysicsシミュレーションに基づくトランスミッションシステムの分析と最適化

 COMSOLのPawan Soami氏(Product Manager - Multibody Dynamics Module)による基調講演の概要を紹介する。

 トランスミッションシステムは、ギアを介してエンジンとドライブシャフトをつなげる自動車の極めて重要な部分である。歯車の生来の作動原理として、力が横方向と軸方向にかかる問題があり、これが振動や騒音を生む。トランスミッションシステムは、COMSOL Multiphysicsのようなシミュレーション・ソフトウェアを利用してモデル化することができる。このソフトウェアは、噛み合い剛性、伝達誤差、バックラッシュ、摩擦といった様々なメッシュパラメータを設計することができる。このモデルを使ってNVH解析を行った上で、設計に修正を加えて最適化し、トランスミッションシステム全体としての振動、ノイズ軽減を実現することができる。

 



トランスミッション市場:Frost & SullivanとMichelinの基調講演

Frost & Sullivan:パワートレインのグローバル市場予測

 Frost & SullivanのKaushik Madhavan氏(Director - Mobility, South Asia)による基調講演の概要を紹介する。

 世界のトランスミッション市場における広義のAT(オートマチック・トランスミッション)の占有率は2025年に64%になる見通しであり、これは中国でのDCT(デュアルクラッチ・トランスミッション)需要とインドのAMT(自動マニュアル・トランスミッション)需要の増加による。2025年までには、インドで販売される車両の4台に1台がAT車となる。多くのOEMが、中型以下のセグメントで新モデル発売を機にインドのAMT市場に参入すると見込まれる。日産以外の日系OEMは、CVT/AMT(またはS-AT:セミ・オートマチック・トランスミッション)技術にこだわり続けると思われる。インドでは、燃費が改善された低コストのAMTが下位セグメントで最も選択されており、一方でDCT、CVTおよびS-ATは、上位セグメントで優勢となっている。

Electrification and the combustion engine Global automatic transmission outlook
OEM各社の電動化と内燃機関 2017-2020年 グローバル市場のATシェア予測 2017-2025年



Michelin:トランスミッションはモビリティにおける5つの要素とともに発展する

 Michelin Technology CenterのArun Jaura氏によるプレゼンテーションの概要を紹介する。

 トランスミッションは、「モビリティの五角形」、すなわちCO2排出量の低減、燃料効率の改善、排出ガスの低減、車両の所有総コスト節減、そして運転の楽しさ、を促進する5つの要素におけるフロントランナーと言える。トランスミッションはグローバルに拡大し続けるモビリティ分野において、各種規制やダイナミックに変動する公共政策に対応するために、この「五角形」と軌を一にして発展してきた。パワートレインには今後、ハイブリッド技術との一体化、搭載スペース制約、軽量化といった課題が待っており、これらとのバランスを探ることになる。


------------------
キーワード
インド、トランスミッション、デュアルクラッチ、DCT、CVT、AMT、AT、MT、電動化、48V、ハイブリッド、e-axle、Michelin、ミシュラン、FEV Europe、Ricardo、リカルド、Magna Steyr、AVL Europe、Maruti Suzuki、スズキ、Mahindra、マヒンドラ、Tata Motors、タタ、Continental、コンチネンタル、Getrag、ゲトラグ、Ford、フォード、Magna、マグナ、Punch Powertrain、Schaeffler、シェフラー、Divgi TTS、COMSOL

<自動車産業ポータル マークラインズ>