日本自動車メーカーのHEV/EV計画:2012年に各社がEV/PHEVを投入

トヨタとホンダが、小型車を中心に、HEVのラインアップを拡充

2011/07/27

要 約

 以下は、日本自動車メーカーの、HEV(Hybrid electric vehicle)、EV(Electric vehicle)、PHEV(Plug-in hybrid electric vehicle)についての、最近の発売車種および2011年~2014年頃までの発売計画の概要である(各社発表と各紙報道による)。

 トヨタとホンダは、小型車を中心にHEVのラインアップを強化しながら、EV、PHEV、FCEVなど、環境対応車の全方位開発を継続する。両社は、次世代環境車としてEVとPHEVを2012年に発売するが、EVの本格普及はまだ先として、当面PHEVを強化する方針。

 トヨタは、2009年5月に、3代目Priusを205万円からの価格で発売し、ホンダは2010年10月にFit HEVを159万円からの価格で発売して、ともに販売台数を伸ばしている。トヨタは、2011年末に、Vitz級のサイズで10・15モード燃費40km/L以上のHEVを150万円程度の価格で発売するとされ、燃費と価格の競争が激しさを増している。

 日産は、2011~2016年度の6年間に、ルノーと合わせて150万台のEVを販売する計画。また、2010年にFugaに初搭載した1モーター・2クラッチ方式のHEVシステムを、FF中型乗用車にも設定する。

 三菱自動車は、2011~2015年度の5年間に、EV 3車種、PHEV 5車種を発売する計画。またi-MiEVと2011年秋に納車を開始するMINICAB-MiEVに、電池容量を減らし価格も下げたグレードを設定した。

 マツダは、2012年春からデミオをベースとするEVの、国内法人向けリース販売を開始し、2013年にトヨタの技術を導入しHEVを発売する。

 富士重工は、2013年にHEVを発売する。2010年代半ばにPHEVを発売する見込み。

 スズキは、スイフトに軽自動車用660ccエンジンを搭載するPHEVを開発している。

 また、トヨタ、ホンダ、日産は、2015年をめどに、FCEV(Fuel cell electric vehicle)の量産を開始する計画。

トヨタとホンダの、国内HEV販売台数

(台)
  2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年
トヨタ 国内総販売台数
HEV販売台数
(内)Prius
HEV比率
1,701,905
58,388
43,670
3.4%
1,682,272
70,520
46,717
4.2%
1,580,232
71,642
48,902
4.5%
1,455,355
103,266
73,110
7.1%
1,365,660
250,680
208,876
18.4%
1,556,205
391,993
315,669
25.2%
ホンダ 国内総販売台数
HEV販売台数
HEV比率
460,735
1,932
0.4%
412,295
7,844
1.9%
393,818
4,392
1.1%
421,114
5,125
1.2%
461,794
97,049
21.0%
485,532
87,492
18.0%

資料:自販連の新車登録台数年報(ホンダの国内総販売台数は、軽自動車を含まない)

トヨタの、世界HEV販売台数
(台)
  2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年
トヨタ HEV海外販売台数
HEV世界販売台数
176,400
234,900
240,000
312,500
347,400
429,400
325,300
429,700
278,900
530,100
297,900
690,100

資料:トヨタ広報資料 2011.3.8

このレポートは有料会員限定です。 残り 5 章
無料会員登録により、期間限定で続きをお読みいただけます。