Chrysler:2011年第1四半期に最終黒字、年内にFiatが51%出資へ
Dual Clutch、後輪駆動用8速ATを搭載、2013年に前輪駆動用9速ATを採用
2011/05/25
要 約
米国市場の回復と、2010年に生産を開始した16の新型車または大幅改良車が貢献し、Chryslerの業績が回復している。
Chryslerの2010年の最終損益は652百万ドルの赤字であったが、世界販売台数は131.8万台から151.6万台に増加し、期待を超える改善を示したとしている。
2011年第1四半期には、約5年ぶりの最終黒字(116百万ドル)となった。米国販売台数は23.5万台から28.7万台に22%拡大し、Chryslerの2011年の世界販売は、2010年の151.6万台から200万台に拡大する見込みとしている。
Chryslerは、2011年5月に、米国政府とカナダ政府からの融資76億ドルを全額返済した。これに合わせて、FiatのChryslerへの出資比率は年初の20%から46%に上昇し、さらに年内に51%と過半数を超える見込み。
Chryslerは、省燃費技術の採用を進めている。2010年にV6 Pentastarエンジン、2011年にFiatの技術による1400cc MultiAirエンジンを搭載した。トランスミッションでは、Fiatの技術によるDual Clutch Transmission、ZFとの提携による後輪駆動車用8速ATを採用、さらに2013年から前輪駆動車用9速ATも搭載する計画。
2012年から、2009年11月に発表した中期計画に基づき、Fiatとプラットフォームを共有する新モデルを大量投入し、2014年に世界280万台販売の目標達成を目指すとしている。