Tesla Model 3 分解調査:シャシー、ボディ

安全性と走行安定性、電費向上のための軽量化、Munro社の分解調査データより

2019/05/21

要約

Tesla Model 3分解調査
Tesla Model 3分解調査
フロントサスペンションアッセンブリーの取り外し
 (資料:Munro、以下同様)

  本稿はTeslaの主力モデルであるModel 3について、Munro社の分解調査で明らかになったシャシー主要部品とボディ主要部品の特徴を紹介する。

  Model 3のシャシーならびにボディの特徴は、安全性と走行安定性の両立、ならびに電費向上のための軽量化である。SUVのModel Xは先行のセダンのModel Sをベースに開発されたが、Model 3については多くの部分が白紙からの新規開発となった。

  安全性については、全米高速道路交通安全委員会(NHTSA)の安全試験において、負傷の可能性が低いモデルとして、上級モデルであるModel S / Model Xをも凌駕するトップクラスのお墨付きを得ている。

  走行安定性については、アンダーボディにバッテリーを配置し、重量の重い動力モーターなどの大物コンポーネントを車軸の重心近くに配置することで慣性モーメントを抑制している。上級モデルのModel S / Model Xと同様に前後重量配分比50:50に近づけるべくパッケージングされており、バッテリー容量や駆動方式のオプションによって異なるが凡そ48:52から50:50となっている。

  電費向上、つまり航続距離を延ばすために、安全性・走行安定性・快適性を確保しながらシャシー、ボディとも軽量化の努力が見られる。Model 3の車重は約1,600kgから約1,850kg(仕向地違いやグレードによる動力モーター数とバッテリー容量によって異なる)もあり、欧州Dセグメント相当のモデルとしては重量級モデルであるが、他の電気自動車と比べると、例えばホンダの前輪駆動モデルClarity Electric(欧州Dセグメント相当)は1,800kg超、GMの前輪駆動モデルChevrolet Bolt EV(欧州Bセグメント相当)は1,600kg超であり、Tesla Model 3は軽量化が図られているといえる。

 

  本稿で扱うシャシー部品はサスペンション、ブレーキ、ステアリング関連の主要な機能部品とし、ボディ部品についてはフロントエンドモジュール、ドアモジュール、フロント・リアゲート、パノラミックルーフ、締結技術を含めたボディストラクチャーである。本稿で扱わない、シャシー部品における連結・締結機能部品やタイヤ関連など、ボディ部品におけるガラス/ミラー類、クロージャー/ロック機構、ヒンジ類、シール/接着剤、チューブ/ホース/配管類、ボディ電装品などについては、各部品の仕様・コスト分析を含めてMunro社の分解調査レポートに詳述されている。

 

  マークラインズは、デトロイトに本拠地を置く車両ベンチマークのエンジニアリング会社Munroと提携している。Munro社は各種車両の分解調査を行い、全ての部品について、重量・寸法など詳細スペック、コスト分析を実施、分析結果のレポートを提供している。詳しい情報をご希望の方は、下記へお問い合わせください。


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