車載ソフトウェア分野の標準化活動:量産車への適用拡大が進む

AUTOSARおよびJASPARの活動状況

2013/06/19

要 約

 車載電子システムの高度化・複雑化が進み、各自動車メーカー、電装メーカーがすべてのソフトウェアを自社独自開発していてはコスト面や信頼性の面で成立しなくなるとの共通認識が自動車業界に広がり、欧州の自動車メーカー、電装メーカーを中心に、標準化活動が始まった。

 本レポートでは、車載ソフトウェア分野での世界の主な標準化活動の紹介をし、その中でも2003年に欧州で始まったAUTOSAR、および2004年に日本での車載ソフトウェアの標準化活動団体として設立されたJASPARの量産車開発への適用に向けての活動内容を紹介する。

 JASPARは、AUTOSARなどの関連団体と連携し世界標準活動への提案活動を行い、その成果は世界標準に反映されている。さらに、ISOの機能安全規格(ISO26262)の国内での活用のための具体化活動を行い、各種設計ツールを策定した。今後は、車載イーサネットの標準化活動など情報系の標準化活動が継続される。

 最後に、標準化活動対象領域の拡大と標準化済み技術の質の変化への対応が必要になるとの考察をまとめた。

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