LMC Automotive 2021年1月自動車市場月報(欧州)

2021年1月の西欧販売は25.7%減の76万台、季節調整済み年率換算販売は990万台/年に急落

2021/02/08

西欧主要17ヵ国の販売状況と直近の市場予測

※当レポートは自動車、パワートレイン分野の市場予測サービス専門の調査会社 LMC Automotive によるライトビークル市場トレンドレポートをマークラインズが翻訳したものです。

 

  • 西欧の2021年1月の乗用車販売台数(登録台数)は季節調整済み年率換算で990万台/年となり、2020年5月以降で最低となる水準に急激に低下した。多くの販売店が「クリック&コレクト」のサービスを提供したが、主要市場の多くでロックダウンが延長されたことが消費者の需要を持続的に押し下げた。加えて、一部市場での税制変更や政府主導のインセンティブが終了したことも影響を与え、2021年の西欧市場は非常に低調な立ち上がりとなった。

  • ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、英国
    ドイツの1月の季節調整済み年率換算販売は、付加価値税(VAT)の引き下げ措置が2020年12月に終了したことが影響し、240万台/年に急落した。フランスの1月の年率換算販売はこれよりも緩やかに低下し、180万台/年となった。またイタリアの年率換算販売も150万台/年に低下。スペインの1月単月の販売は前年同月比で2分の1以下となり、年率換算販売も60万台/年まで落ち込んだ。英国も西欧全体の傾向に追随し、1月の年率換算販売は140万台/年の水準を下回った。

  • 今後の展望
    新型コロナ抑制を目的としたロックダウンが当初想定よりも短期の販売見通しを強く下押ししていることから、2021年通年の販売予測について先月の月報のものから引き下げた。集団免疫の獲得が現在の希望であり、LMC Automotiveは引き続き夏以降に年率換算販売が改善していくと想定する。しかしながら、回復の道筋はワクチン接種の成否にかかっており、このリスクに加えて自動車向け半導体の不足が短期的な販売に一段のブレーキをかける可能性がある。

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