LMC Automotive 2019年12月自動車市場月報(欧州)

2019年12月の西欧販売は20.6%増の113.6万台、季節調整済み年率換算販売は1,529万台/年に上昇

2020/01/09

西欧主要17ヵ国の販売状況と直近の市場予測

※当レポートは自動車、パワートレイン分野の市場予測サービス専門の調査会社 LMC Automotive によるライトビークル市場トレンドレポートをマークラインズが翻訳したものです。

 

  • 西欧の12月の乗用車販売台数は前年同月比20.6%増となった。この結果は、9月を底にした市場の回復をより鮮明とするもので、12月は主要5ヵ国全てで大幅な前年同月比増を記録した。201812月の販売が不調であったことが前年同月比増の一因ではあるが、201912月の季節調整済み年率換算販売が比較的高かった背景としては、2020年のCO2排出基準厳格化を前に販売の前倒しが発生したことも影響を与えたと考えられる。1~11月の累計販売は前年同期比でマイナスであったが、12月販売が好調であったため、2019年通年販売は前年比0.7%増の1,429万台となった。
  • ドイツ、英国、スペイン、イタリア、フランス
    ドイツの12月の季節調整済み年率換算販売は396万台/年に上昇し、12月販売も前年同月比19.5%増と堅調に推移した。英国では、総選挙の結果をうけてブレグジットの先行き不透明感が部分的に払しょくされたことから、12月販売は前年同月比3.4%増となった。スペインの12月販売は前年同月比6.6%増となったが、2019年通年販売は前年比4.8%減の125.8万台となった。イタリアでは12月販売が前年同月比12.5%増となったことをうけて、2019年通年販売が前年比0.3%増の191.6万台となった。フランスの12月販売は前年同月比27.7%増、通年販売も221.4万台へ増加した。
  • 今後の展望
    西欧全体の2019年通年販売は前年比0.7%増となり、これまでの月報で発表した予測に沿った結果になった。2020年通年販売については、201912月に発生した販売前倒しの影響を考慮して若干の下方修正を行ったが、1,400万台水準は維持すると予測する。貿易環境の悪化やブレグジットの先行きの不透明感といった経済面の問題は、2020年の販売にも引き続き影響を及ぼすと考えられる。

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