LMC Automotive 2019年11月自動車市場月報(欧州)
2019年11月の西欧販売は4.2%増の109.3万台、季節調整済み年率換算販売は1,402万台/年に上昇
2019/12/10
西欧主要17ヵ国の販売状況と直近の市場予測
※当レポートは自動車、パワートレイン分野の市場予測サービス専門の調査会社 LMC Automotive によるライトビークル市場トレンドレポートをマークラインズが翻訳したものです。
- 西欧の11月の乗用車販売台数は前年同月比4.2%増となった。この結果は、2019年11月の需要が大きかったというよりも、前年の同じ月の販売がWLTP導入に伴う混乱の影響で落ち込んでいたことが背景にある。季節調整済み年率換算販売は2019年9月に低迷した後は徐々に通常の水準へと戻りつつあり、2018年に比べてWLTPの導入または制度変更による市場の歪みが弱まりつつある。西欧の11月の季節調整済み年率換算販売は1,402万台/年となり、10月の1,350万台/年、9月の1,310万台/年から上昇した。
- ドイツ、英国、スペイン、イタリア、フランス
ドイツの11月の季節調整済み年率換算販売は352万台/年に上昇したほか、単月販売も前年同月比9.7%増と大幅な伸びを示した。英国の11月単月販売は前年同月比1.3%減となった。英国ではEU離脱問題を主要争点とする総選挙が予定されており、同国は引き続き不確実な状況にある。スペインの11月単月販売は前年同月比2.3%増と小幅に増加し、季節調整済み年率換算販売は10月並みの123万台/年となった。イタリアも同様に、11月単月販売は前年同月比2.2%増、11月の季節調整済み年率換算販売は10月並みの193万台/年となった。フランスの11月単月販売は前年同月比0.7%増にとどまったが、11月の季節調整済み年率換算販売は219万台/年と堅調であった。 - 今後の展望
西欧全体の1~11月累計販売は前年同期をわずかに下回ったが、LMC Automotiveでは2019年通年販売は前年並みに着地すると予測する。一方で2020年の見通しについてはより慎重な見方を要する。貿易環境の悪化や英国のEU離脱問題から経済状況が逆風下にあることに加えて、各OEMがCO2排出規制の厳格化への対応に追われる中で販売に悪影響が及ぶリスクが存在する。こうした状況下で、2020年通年販売は2019年を下回ると予測する。
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