Zhejiang Vie Science & Technology Co., Ltd.[浙江万安科技股份有限公司] 2021年12月期の動向

業績

(単位:百万元)
2021年12月期 2020年12月期 増減率(%) 要因
売上高 2,713.12 2,522.05 7.58 -油圧ブレーキシステムや鋳鉄部品などの費用が増加し、利益率が低下した。
営業利益 (1.02) 87.83 -
経常利益 7.87 87.01 (90.96)
純利益 10.02 65.47 (84.70)

 

受注

-2021年12月期は、Ford、Volvo、一汽紅旗、北汽新能源、蔚来 (NIO)、小鵬汽車(Xpeng)、理想汽車 (Li Auto)、威馬 (WM Motor)、華人運通(Human Horizons)、零跑汽車 (Leap Motor)などに向けフロント・リアシャシーサブフレームを受注。蔚来 (NIO)、合衆新能源 (Hozon)向けにアルミフィストを受注。福田代向けにXEPSを受注。一汽、東風、陝西重型汽車 (Shanxi Heavy Automobile)向けにEBS、ESCを、江淮 (JAC)、青島解放 (FAW Qingdao)にAEBSを受注。紅旗向けのE-HS9ワイヤレス充電製品は量産を開始した。

 

買収

-同社は、Protean Electric Limited (Protean) と株式譲渡契約を締結し、Proteanが保有する浙江万安智駆科技有限公司[Zhejiang Vie Zhiqu Science & Technology Co., Ltd.](万安智駆)の株式40%を1ドルで買収すると発表した。この譲渡取引が完了すれば万安智駆は万安科技の完全子会社となる。(2021年5月27日付プレスリリースより)

投資

-同社は、合弁子会社の蘇州瀚徳万安電控制動系統有限公司[Haldex VIE (Suzhou) Electro Mechanical Brake Systems Co., Ltd.](Haldex VIE)に対し400万元を追加出資すると発表した。増資後、万安科技のHaldex VIEへの出資額は1,900万元となり、株式の保有率は50%となる。なお、合弁相手である瀚徳汽車産品(蘇州)有限公司[Haldex Vehicle Products (Suzhou) Co., Ltd.]も同様にHaldex VIEへ400万元を追加出資し、株式保有率も50%となる。今回の増資の目的はHaldex VIEのサプライヤーへの支払い、生産ラインの建設、さらなる事業展開の支援、プロジェクトの推進を図るためのもの。(2021年10月9日付プレスリリースより)

株式変更

-同社は、合弁会社である上海同馭汽車科技有限公司[Shanghai Tongyu Automotive Technology Co., Ltd.](同馭科技)が上海安亭実業発展有限公司[Shanghai Anting Industrial Development Co., Ltd.](安亭実業)から4,000万元の出資を受け、万安科技の同馭科技に対する持ち株比率が16.2266%から15.5015%に変更されたと発表した。(2022年2月24日付万安科技のプレスリリースに基づく)

子会社

-同社は、完全子会社である浙江諸暨万宝機械有限公司の社名が「浙江万安智馭汽車控制系統有限公司」に変更されたと発表した。登録住所、電話番号、FAX、メールアドレス、公式サイトなどその他の情報の変更はない。(2022年3月8日付プレスリリースより)

 

研究開発費用

(単位:百万元)
2021年12月期 2020年12月期 2019年12月期
研究開発費用 132.14 97.06 97.23
売上高に占める割合 (%) 4.87 3.85 4.32

-2021年末現在、同社は研究開発員411名を擁する。総従業員の11.54%が研究開発人員。
  

研究開発プロジェクト

プロジェクト 進捗 目標
ワイヤレス充電プロジェクト 車両に搭載し路上での実証試験中 一汽紅旗E115に搭載。2022年後半から小ロット生産を開始し、徐々に製品用途の開発を拡大していく
アルミ合金フィストプロジェクト 車両に搭載し路上での実証試験中 アルミキャリパー年間生産能力50万の生産拠点第1期の建設完了。2022年9月に量産、2023年に大規模量産を開始し、徐々に製品用途の開発を拡大していく。
循環ボール電動ステアリングプロジェクト 15の納入先の20モデルに搭載。一部モデルは小ロット生産を開始。 マイクロトラック、ピックアップ、小型トラックなどの商用車用電動ステアリングシステムの国内市場を占める

特許

-2021年は139件を新たに申請し、126件の特許を取得した。

-IATF16949品質管理体系認証、ISO14001環境管理体系認証、OHSAS18001職業健康安全管理体系認証を取得した。
 

研究開発体制

-電動コントロールシステムの開発に重点を置き、北京にコネクテッドカー技術R&Dセンターを設立。空圧/油圧ABS、EBS、商用車用横滑り防止装置 (ESC) の開発を行い量産を開始。電動パーキングブレーキ (EPB)、電子制御エアサスペンションシステム (ECAS) などの開発及び完成車への搭載試験を完了。現在、電動ブレーキシステム (EMB) の試験を実施しているほか、先進運転支援システム (ADAS) は開発テスト段階。

-2009年、同社は南京理工大学と「南京理工大学-万安科技自動車シャーシ部品共同研究所」を設立。自動車用電子パーキングブレーキシステム(EPB)の研究開発を共同で実施した。

-同社は、中国浙江省、北京、上海、ハンガリーに研究開発センターを保有。浙江省に夏季自動車試験場、黒竜江省黒河市に冬季自動車試験場を保有している。

-このほか清華大学、上海交通大学、中国自動車技術センター、中国第一汽車技術センター、東風自動車技術センター、長安汽車研究所と協力して新製品の共同開発を行っている。