United Automotive Electronic Systems Co., Ltd.[聯合汽車電子有限公司] 2020年12月期の動向

生産開始

Bluetoothデジタルキー
-聯合汽車電子有限公司は、同社初のBluetoothデジタルキーを柳州工場で量産を開始したと発表した。この製品はBluetooth Low Energyを活用し、複数のBluetoothアンテナによりスマートフォンの車両との位置を計算するもの。これにより、ユーザーはスマートフォンでキーレスエントリーおよび車両の始動を行うことができる。この製品はさらに統合型セキュリティコアチップを提供し、機密情報の安全な保存とコンピューティングに用いることができる。このほか、デジタルキーを通して車両の解錠施錠、車両の始動、ウェルカムライトの起動、キーシェアリングなどの機能を実現する。システムアップグレードにより、この製品はNFC通信認証、ブルートゥースHADM、UWB (超広帯域) 位置情報などの機能にも対応する。(2021年1月16日付プレスリリースより)

6.6kW車載充配電ユニット
-聯合汽車電子有限公司は、同社初の6.6kW車載充配電ユニット(CharCON)の量産を上海工場で開始したと発表した。この製品は同社が独自開発した車載電源製品で、双方向車載充電器(OBC: On-Board Charger)と大出力高圧直流コンバータ (DCDC) を統合したもの。車載充電器は6.6kW AC/DCおよび3.3kW DC/ACの双方向転換を実現し、高圧DCDCコンバータの出力は3kWに達する。(2021年1月8日付プレスリリースより)

独立式高圧DCコンバータCON3evo
-同社は、上海工場で独立式高圧DCコンバータCON3evoの生産を開始したと発表した。CON3evoはモジュール化設計を採用しており、1.8kWから3.6kWまでの出力に対応し、異なる車種のニーズに応えることが可能。CON3evoは同社が初めてiDMS (インテリジェントダイナミックシステム) ソリューションを採用し組立、量産する製品であるという。(2020年10月19日付けリリースより)

電動アクスル EAU100
-同社は、独自開発した電動アクスルEAU100を太倉工場でラインオフし、量産を開始した。EAU100の最高出力は105kW、最大トルクは2,200Nm。EAUは聯合汽車電子が中国市場向けに独自開発した電動アクスル。駆動用モーター、パワー電子コントローラ、減速機を統合した一体型設計を採用し、よりコンパクトな製品ソリューションを提供する。EAUはプラットフォーム化のデザインコンセプトを採用し、最大トルクは80-200kWをカバーする。電動パーキングブレーキを配し、三段階での安全機能を備え、機能安全等級は最高ASIL D に達する。同時に複数の新しい機能を導入している。(2020年10月14日付けWeChat公式アカウントより)

車載充配電ユニット
-同社は、初の11kW車載充配電ユニット(11kW CHARCON)の量産を開始したと発表した。この製品は11kW車載充電器(OBC)、2.5kW車載電源コンバータ(DCDC)、配電ボックス(PDU)の3つの機能デバイスを統合したもの。その中のOBCは11kWのAC/DC出力機能を有するほか、AC/DCとDC/ACの双方向を実現する。(2020年8月31日付プレスリリースより)

Boschパッケージング技術導入のパワーモジュール2種 (PM4、PM4evo)
-同社は、Boschのパッケージング技術を導入しPM4とPM4evoの2種のパワーモジュールを現地生産すると発表した。その最高出力は約200kWに達する。この2種類のパワーモジュールはすでにパワーエレクトロニクスコントローラーに採用されているという。(2020年7月18日付プレスリリースより)

製品開発動向

11kWの車載充配電ユニット
-同社は、11kWの車載充配電ユニットを独自開発したと発表した。この製品は車載充電器、高圧DC/DCコンバーター、高圧配電装置を統合した一体型設計を採用している。(2020年4月30日付プレスリリースより)

新世代電動アクスルプラットフォームEAU
-同社は、中国市場のニーズとトレンドを睨み、新世代電動アクスルプラットフォームEAUを開発したと発表した。プラットフォームベースで設計された電動アクスルには、EAU150とEAU100の2種類があり、最高出力はそれぞれ150kWと100kW、ピーク効率は93%を超える。電動パーキングブレーキ機能も装備し、三層の機能安全アーキテクチャを備える。機能安全等級は最高ASIL Dに達する。さらに複数の新しい機能設計も導入している。(2020年4月25日付プレスリリースより)
 

産学連携

-同社は、同済大学及び上海交通大学と、大学・企業連携協議書に調印し、人材育成、産学研連携、資源情報共有などの分野において、全面的な連携を展開すると発表。同社は6年前に、同済大学と大学・企業連携協議に調印している。

研究開発施設

-上海市、重慶市、安徽省蕪湖市、蘇州市の技術センターは、完成車、エンジン、AT、電動ドライブシステムなどの先端的な開発実験室を保有。エンジンマネジメントシステム、自動トランスミッションコントローラー、ボディ用電子コントロールシステム、電力ドライブコントロールシステム等の部品、そしてエンジン/自動トランスミッション/ボディ用電子部品/電力ドライブコントロールのシステム、ソフトウェア、ハードウェアを研究開発し、パワートレインの試験も行う。

-同社は、中国国家発展改革委員会、科学技術部、財政部、税関総局、国家税務総局が連名で公布した第26回国家企業技術センターリストに掲載され、国家企業技術センターの資格を取得したと発表した。(2020年4月8日付プレスリリースより)
 

受賞

-同社は、上汽集団から複数の賞を受賞したと発表した。新世代ATコントローラープラットフォーム開発が「技術イノベーション2等賞」を、国6排ガス規制適合ガソリン直噴エンジンコントローラープラットフォームMED17.8.10.1開発が「技術イノベーション3等賞」を、電力電子コンバーター二次電源回路一体型銅棒が「発明特許1等賞」を、UAESU-chip L9788駆動ソフトウェアが「ソフトウェア賞3等賞」を受賞した。(2020年7月10日付プレスリリースより)

 

認証

ASPICE L2 認証
-同社が開発した独立型DCDCコンバータがASPICE (Automotive Software Process Improvement and Capacity Determination) L2 認証を取得したと発表した。この製品はコンバーターと高電圧配電ユニット (PDU) を統合したもの。コンバーターは最大2.5kWの出力に対応し、PDUはフレキシブルに車両に搭載できる。(2021年1月23日付プレスリリースより)

ISO27001情報セキュリティ管理体系認証
-国際的第三者認証機関DNV GLからISO27001情報セキュリティ管理体系認証を取得したと発表した。(2020年7月3日付プレスリリースより)

 

受注

-同社は、VWの「ID.4」に高圧直流コンバータCON3evoを供給すると発表した。このコンバータの入力電圧は500Vに達し、順方向連続出力は3kW、逆方向出力は1.5kW、順方向最大連続電流は210A、最高効率は95%。車両動力電池のプリチャージ回路を不要にする。設計はフラット型を採用し、よりフレキシブルな車両レイアウトを可能にする。(2020年11月8日付プレスリリースより)