株式会社パイオラックス 2009年3月期の動向

ハイライト

業績 (単位:百万円)
  2009年3月期 2008年3月期 増減率(%) 要因
全社
売上高 40,677 48,820 (16.7) -
営業利益 838 4,074 (79.4) -
経常利益 1,210 4,877 (75.2) -
当期純利益 500 3,281 (84.8) -


受注
-フォード・モーターからピックアップ車用の部品を新たに受注したほかエンジニアの派遣を行い開発部門に直接携わることで提案力を強化し更なる受注獲得を目指す。フォードから新たに受注したのは、2010年に発売予定の新型ピックアップ車の内外装部品を車体に固定するファスナー部品。2009年後半からパイオラックスのタイ拠点で生産を開始し、フォードに納入する。(2008年6月16日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発費 (単位:百万円)
  2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
全社 515 544 421
自動車関連 396 427 306


研究開発体制

-設計部、各SBUの開発グループ、および子会社の(株)パイオラックス メディカル デバイスの開発部門により推進。

-大学および外部研究機関との共同研究開発も実施。


研究開発活動
精密ばね関連
-エンジン、変速機等に用いられる圧縮コイルばね等の材料開発。

-ユニットの小型・軽量化に寄与する製品の量産化。

-ユニットへの組付け作業を容易にした複合ばねも開発拡大。

-六価クロムを含有しない表面処理の、ばね材への適用開発を推進。

-欧州廃車規制、欧州RoHS(ロース)規制に対応した表面処理の六価クロムフリー化を完了。

-国内の日本自動車工業会の環境負荷物質に関する自主規制(六価クロム・塩ビ・VOC)などの規制にも対応した切替を推進。

-欧州REACH規制に対応する活動にも着手。

工業用ファスナー関連
-薄板から厚板まで使用出来る製品、取付け力の低減等による車体への組付作業を容易にした製品、高強度な締結機能を有する製品、廃車後の車体解体作業の作業性向上を考慮した製品などを開発中。

-素材面では車室内の臭いを低減する材料グレードへの転換を検討し、環境問題や、車の居住性向上にも配慮した製品の開発にも取り組んでいる。

-高強度で利便性を向上させた内装部品のネットフック等の開発も実施中。

小型ユニット関連
-グローブボックス用のサイドロック機構は、2003年1月発売以来採用車種の増加とともに性能向上や作業性改善等を盛り込みながら開発を継続。

-新型ダンパーの開発を推進。

-コンソールボックスリッドや後部荷物室のフロアボードを開閉するためのヒンジ機構部品を開発中。

燃料系関連
-樹脂タンク用バルブとしてはロールオーバーバルブ、インレットチェックバルブを中心に性能向上、コスト低減を狙った開発を実施。


技術導入契約(2009年3月現在)
相手先 契約品目 契約内容 契約期間
Norma Germany GmbH(ドイツ) 自動車用燃料給油
関連部品
特許実施許諾 1995年9月18日から2000年8月17日まで
以後1年毎の契約更新
Norma Germany GmbH(ドイツ) 樹脂製燃料
タンク関連部品
特許実施許諾 上記本契約に追加
Norma Germany GmbH(ドイツ) 樹脂製燃料
タンク関連部品
特許実施許諾 2001年12月13日から2006年12月12日まで
以後1年毎の契約更新


技術供与(2009年3月現在)
相手先 契約品目 契約内容 契約期間
三加産業股份有限公司
[Piolax of Taiwan Inc.(Taiwan)]
(台湾)
金属・樹脂ファスナー 製造技術援助契約 1987年10月6日から1992年10月5日まで
以後10年毎の
契約更新
台湾厚木工業股份有限公司
[Taiwan Houmu Industrial Co., Ltd. (Taiwan)]
(台湾)
プレッシャースプリング及び
トーションスプリング、
バルブスプリング
製造技術援助契約 1978年11月1日から1983年10月31日まで
以後5年毎の
契約更新
Piolax Corp.(米国) 自動車、電子工業などに使う
各種プラスチック精密スリップ、
各種精密スプリング、
関連組み立て部品等
ライセンス技術、
エンジニアリング、及び
マーケティング・サービス契約
1993年4月1日から
無期限
Piolax Ltd.(英国) 自動車、電子工業などに使う
各種プラスチック精密スリップ、
各種精密スプリング、
関連組み立て部品等
ライセンス技術、
エンジニアリング、及び
マーケティング・サービス契約
1995年8月8日から
無期限
Piolax Co., Ltd.(韓国) 自動車、電子工業などに使う
各種プラスチック精密スリップ、
各種精密スプリング、
関連組み立て部品等
ライセンス技術、
エンジニアリング、及び
マーケティング・サービス契約
1995年6月20日から2006年6月19日まで
以後1年毎の
契約更新
Piolax (Thailand) Ltd.(タイ) 自動車、電子工業などに使う
各種プラスチック精密スリップ、
各種精密スプリング、
関連組み立て部品等
ライセンス技術、
エンジニアリング、及び
マーケティング・サービス契約
2000年8月10日から
無期限
東莞百楽仕汽車精密配件有限公司
[Dongguan Piolax Co., Ltd. (China)]
(中国)
自動車、電子工業などに使う
各種プラスチック精密スリップ、
各種精密スプリング、
関連組み立て部品等
ライセンス技術、
エンジニアリング、及び
マーケティング・サービス契約
2004年7月1日から2014年6月30日まで
以後1年毎の
契約更新

設備投資

設備投資額 (単位:百万円)
  2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
全社 N.A. 3,567 3,986
自動車関連 2,876 N.A. N.A.

-国内関係で1,805百万円、海外関係で1,129百万円。


設備の新設(自動車関連)(2009年3月現在)
会社名
事業所名
所在地 設備の内容 予定金額
総額
(百万円)
着手 完成予定
横浜テクニカルセンター 横浜市
保土ヶ谷区
金型他 418 2009年4月 2010年3月
真岡工場 栃木県
真岡市
生産設備、金型他 315 2009年4月 2010年3月
富士工場 静岡県
富士市
生産設備、金型他 238 2009年4月 2010年3月
九州工場 福岡県
飯塚市
生産設備、金型他 98 2009年4月 2010年3月
Piolax Corp.
本社・工場
米国
ジョージア州
生産設備、金型他 295 2009年1月 2009年12月
Piolax Co. Ltd.
(PK韓国)
本社・工場
韓国
仁川広域市
生産設備、金型他 115 2009年4月 2010年3月
Piolax (Thailand) Ltd.
工場
タイ
ラヨン県
生産設備、金型他 240 2009年4月 2010年3月
東莞百楽仕汽車精密配件有限公司
[Dongguan Piolax Co., Ltd.]
本社・工場
中国
東莞市
生産設備、金型他 310 2009年1月 2009年12月