日本プラスト 2008年3月期の動向
ハイライト
業績 | (単位:百万円) |
2008年 3月期 |
2007年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
売上高 | 105,719 | 98,277 | 7.5 | -日本国内のカーテンエアバッグモジュールの受注増や中国の新車立ち上げによる生産増加。 |
営業利益 | 3,283 | 2,949 | 11.3 | -日本国内は税制改正に伴う減価償却費増等はあったものの、増収効果で吸収でき、特に中国子会社の好調維持やタイ子会社の早期黒字化が大きく貢献し、北米子会社の減収影響等による落込みをカバー。 |
経常利益 | 2,931 | 3,003 | (2.3) | - |
当期純利益 | 1,993 | 2,165 | (7.9) | - |
開発動向
研究開発費 | (単位:百万円) |
2008年3月期 | 2007年3月期 | 2006年3月期 | |
安全部品部門 | 1,009 | 964 | 917 |
樹脂部門 | 849 | 728 | 688 |
合計 | 1,859 | 1,692 | 1,605 |
研究開発体制
-技術開発部、設計部及び北米子会社ニートン・オート・プロダクツの実験室等により推進され、研究開発には全体で179名が従事。(2008年3月31日現在)
研究開発拠点
事業所名 | 所在地 |
テクニカルセンター | 静岡県富士宮市 |
第2テクニカルセンター | 静岡県富士宮市 |
第3テクニカルセンター | 静岡県富士市 |
安全部品部門
-ハンドル製品
1.マグネシウム芯金や低比重ウレタンによる軽量化や、フローティング機構による低ホーン操作荷重などによる高性能化開発に加え、金属調別体エンブレム付エアバッグカバー、高触感ハンドル、高品位木目加飾ハンドル等の高品質化開発を推進。
2.インフレーターガスのクリーン化や、生産に使用するウレタン、塗料、革などからの有機溶剤低減等、環境への影響を極力減らす開発を実施。
-助手席エアバッグモジュール製品
1.切削テア加工によるハードタイプエアバッグを開発しシームレス化への展開を行い、表面加飾要求に対してはウレタンRIM工法を基にした独自NPSS(Nihon Plast Soft Surface)工法を開発、更にソフト感を増す工法検討にも取り組み、 成長分野のエアバッグ一体パネルの品揃えを拡充。
2.同時に、加害性低減を狙った独自のバッグ構造、折り構造を開発。
-側突対応エアバッグモジュール製品
1.縫製部のシール技術による車両横転時の長時間圧力保護タイプのカーテンエアバッグの開発や、膝を守るニーエアバッグの開発も推進。
2.製造方法において、カーテンバッグ自動折り機を完成させ、車両に搭載されるすべてのエアバッグの性能向上開発とともに、製造工程の合理化開発も推進。
樹脂部品部門
-外装樹脂製品
1.超簿肉の射出成形によるフェンダープロテクターを開発し大型射出成形への展開を図り、特殊スライド構造金型を使った2色射出成形による柔軟性ラバー一体のカバーカウルトップを開発し、組立工程を無くすことによる品質の安定化を図る。
-内装樹脂製品
1.空調部品類であるベンチレーターのルーバー完全シャット機構、集中拡散切替機構、薄型化などによる品揃えを拡充し、自動組立ベンチなど合理化開発にも取組んでいる。
2.樹脂パネル類に対しては、ソフトな表面触感が得られるクッション層付シートの射出プレス工法、接着工程無しで布貼りピラーが生産できる布インモールド工法等、多彩な加飾技術を開発し低コスト高品質化要望に応え、多部品の組合せによる高機能化設計が要求されるグローボックス、コンソール等を開発。
技術供与(2008年3月現在)
名称 | 国名 | 契約内容 | 契約期間 |
ニートン・オート・プロダクツ | 米国 | 自動車用部品の設計、実験、製造、検査技術の供与 | 2008年1月~ 2008年12月 |
業務提携(2008年3月現在)
名称 | 国名 | 契約内容 | 契約期間 |
モラーグループKG社 (Morrar Group KG) |
ドイツ | 自動車の内外装樹脂部品の開発、設計、生産に関する業務の提携 | 2008年1月~ 2008年12月 |
カルソニックカンセイ |
日本 |
自動車の内外装樹脂部品の開発、設計、生産に関する業務の提携 |
2007年9月~ 2008年9月 |
設備投資
設備投資額 | (単位:百万円) |
2008年3月期 | 2007年3月期 | 2006年3月期 | |
安全部品部門 | 4,529 | 3,193 | 2,825 |
樹脂部門 | 3,740 | 3,871 | 2,445 |
その他事業 | 10 | 24 | 9 |
合計 | 8,280 | 7,088 | 5,281 |
-2008年3月期は新規受注対応のための設備投資及びモデルチェンジに対応した金型投資を中心に実施。
-安全部品部門においては、モデルチェンジ及び受注確保のための設備投資等を4,529百万円実施。
-樹脂部品部門においては、モデルチェンジに対応した金型投資、北米子会社の受注対応のための設備投資等を3,740百万円実施。
重要な設備の新設
事業所名 |
所在地 | 設備内容 | 投資予定額 (百万円) |
着手 年月 |
完了予定 年月 |
富士工場1地区 | 静岡県 富士宮市 |
ハンドル・エアバッグの生産設備 | 523 | 2008年 4月 |
2009年 3月 |
富士工場2地区 | 静岡県 富士宮市 |
エアバッグ生産設備 | 308 | 2008年 4月 |
2009年 3月 |
伊勢崎工場 | 群馬県 伊勢崎市 |
樹脂部品の生産設備 | 985 | 2008年 4月 |
2009年 3月 |
九州工場 | 福岡県 築上郡 |
ハンドル・エアバッグ及び樹脂部品の生産設備 | 168 | 2008年 4月 |
2009年 3月 |
テクニカルセンター | 静岡県 富士宮市 |
ハンドル・エアバッグ及び樹脂部品の試験研究用設備 | 337 | 2008年 4月 |
2009年 3月 |
中山富拉司特工業有限公司 (Zhongshan Plast Industry Co., Ltd.) |
中国 広東省 |
ハンドル及び樹脂部品の生産設備 | 1,276 | 2008年 1月 |
2008年 12月 |
Neaton Auto Products Mfg., Inc. | 米国 オハイオ州 |
ハンドル及び樹脂部品の生産設備 | 752 | 2008年 1月 |
2008年 12月 |