株式会社ニチリン 2007年度の動向

ハイライト

業績
(単位:百万円) 2007年度 2006年度 増減率(%) 要因
売上高 44,026 40,997 7.4% -国内では、新車投入が少なく、販売台数が減少する時期だったが、主要取引先からの受注車種が好調に推移したことや、中国、アジアを主体にした海外拠点への輸出の伸びにより、売上高は増加。また、金属やゴムなどの原材料価格の上昇が続く中、売上が好調であったことと、部品子会社を含めた生産改善、仕入部品の内製化、物流の見直しなどによる合理化の推進や販売価格低下の圧縮にも努めた結果、営業利益は増加。
-北米では、原油の高止まりや個人消費の低迷から大型車及びレジャー用車両に落ち込みが見られたが、日本車への根強い需要を受けて主要取引先である現地日系メーカーからの受注が総じて堅調だったことや新規受注が順調に拡大したことから売上は増加。また、生産性改善や経費削減ならびに拠点間での生産移管などの効率化を図ったことと、カナダ子会社で前期から取り組んでいる業容改善の効果により、営業利益は黒字に転換。
-中国では、自動車販売の急速な伸びによる現地日系メーカーの好調に支えられ、売上高、利益ともに伸長し、これにより、日本、北米、アジア及び欧州の世界主要市場において順調な業績を確保。
経常利益 1,784 1,486 20.1%


2008年度の課題
-世界市場の変化に対応した生産拠点の充実と、製品・部品の相互補完による収益の向上。
-グローバル品質保証体制の確立による世界同一レベルの「きわだち品質」の実現。
-NNP(Nichirin New Production)活動の継続実践による生産改善と、購買の多様化等による原価低減。

開発動向

研究開発費
(単位:千円) 2007年度 2006年度 2005年度
合計 1,005,198 994,411 850,024


技術供与(2007年12月現在)
供与先 国名 契約内容 契約期間
和承R&A 韓国 自動車用エアコンディショニングホースの製造に関する技術 2007年2月24日
~2010年2月23日
(3年毎自動更新)
自動車用ブレーキホース製造に関する技術 2007年3月5日
~2010年3月4日
自動車用パワーステアリングホース製造に関する技術 2007年10月28日
~2010年3月4日
PT.Mitra Metal Perkasa インドネシア 自動車用ブレーキホース組立に関する技術 2007年10月26日
~2008年10月25日


新製品開発
自動車用ホース
-制動性、高耐久性などの機能を強化したブレーキホース、横滑り防止装置用ホースなど、自動車の安全性を高めるホースを開発中。

カーエアコンホース
-地球環境への影響が大きいフロン系冷媒に代わる二酸化炭素(CO2)冷媒に対応する配管用ホース(EF-Tube)は、複数の自動車メーカーの燃料電池車両用に採用され、また、国内外のエアコンシステムメーカーへもに多数の試作品を納入。このEF-Tubeの内部流体が透過しない構造、高い柔軟性を持つ構造の特徴を生かして、他分野へも展開中。

その他のホース
-ディーゼルエンジンから搬出される窒素酸化物(NOx)を低減させるシステムに使用されるホースの開発が完了し、次年度から量産開始予定。

設備投資

設備投資額
(単位:千円) 2007年12月 2006年12月 2005年12月
日本 695,668 1,170,103 608,920
北米 225,468 455,492 437,180
アジア、欧州 50,588 132,156 206,655
合計 971,725 1,757,751 1,252,756