鬼怒川ゴム工業 (株) 2010年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2010年
3月期
2009年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 52,177 58,923 (11.4) -主要顧客の自動車生産減少。
営業利益 4,105 2,207 86.0 -
経常利益 4,317 2,065 109.1 -
当期純利益 2,980 729 308.8 -

国内事業

-利益確保を最重視した経営体質への転換にめどをつけた。8月までに採算分岐点を、売上高が約653億円だった2008年3月期の半分近くに引き下げた。2008年3月期に開始した構造改革によってロスの排除を徹底するとともに、2008年後半から少量多品種に適した生産方式のグローバル展開を本格化した。こうして生産量の変動、とくに生産が減少しても一定レベル以上の利益率確保が可能な体質を構築。2010年3月期には売上高営業利益率は3・5%を計画していたが、体質改善の成果によって目標を上回る見込みになった。(2009年9月1日付日刊自動車新聞より)

受注

-トヨタ自動車の北米拠点から車体シール部品を受注した。現地で生産される主力乗用車向けで、2011年に納入を開始する見通し。日本と同レベルの品質確保を目指した改善活動などを展開し、その成果を生かして新規受注に結びつけた。すでに海外では中国・天津の合弁工場がトヨタに部品を供給している。(2009年10月1日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
全社 1,046 1,451 1,705
車体部品部門 691 918 1,296
ブレーキ部品部門 248 250 160

研究開発活動

車体部品部門
-材料、新規断面構造の開発により付属品を削減し、価格競争力を向上させたウェザーストリップシール部品の開発
-軽量化を目的とした低比重ゴムの車体シール部品への採用拡大
-意匠性向上を目的とした内装複合部品の採用拡大
-リサイクル性を考慮した高機能エラストマー材を採用したTPV G/RUNの採用拡大
-グローバルでコスト競争力を確保すべく各地域の特徴を生かした物造りの構築

ブレーキ部品部門
-ブレ-キシステムの性能向上を目的としたブレーキゴム部品の開発およびコスト低減のための新工法開発

技術導入契約

(2010年3月31日現在)

相手方の名称 国名 内容 契約締結日
ファルテック(株) 日本 ウィンドモールディングおよびその製造方法 2000.04.01より当該製品の製造期間

技術供与契約

(2010年3月31日現在)

相手方の名称 国名 内容 契約締結日
Metzeler 英国 自動車用ウェザーストリップの製造技術 1988.11.25より当該製品の製造期間
ルノーサムソン 韓国 車体シール部品の技術援助契約 2003.03.01より当該製品の製造期間

設備投資

設備投資費

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
全社 約1,200 約2,200 約1,700
車体部品部門 約800 約1,100 約700
防振部品部門 約100 約400 約400
ブレーキ部品部門 約200 約300 約300

-生産ラインのモデルチェンジ対応、合理化投資などを重点的に実施。

設備の新設

(2010年3月31日現在)

事業所名 所在地 設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完成予定 完成後の
増加
能力
(株)キヌガワ郡山 福島県
郡山市
車体部品
製造設備
83.3 2010年4月 2011年3月 *
(株)キヌガワ大分 大分県
中津市
車体部品
製造設備
52.6 2010年4月 2011年3月 *
(株)キヌガワ防振部品 栃木県
真岡市
防振部品
製造設備
87.0 2010年4月 2011年3月 *
(株)キヌガワブレーキ部品 栃木県
真岡市
ブレーキ部品
製造設備
151.0 2010年4月 2011年3月 *
帝都ゴム(株) 埼玉市
入間市
ブレーキ部品
製造設備
80.0 2010年4月 2011年3月 *
鬼怒川橡塑(広州)有限公司 中国
広州市
車体部品
製造設備
117.0 2010年1月 2010年12月 *
*合理化・モデルチェンジのため、著しい変動なし。