大豊工業 2009年3月期の動向

ハイライト

業績 (単位:百万円)
- 2009年
3月期
2008年
3月期
増減率 要因
全社
売上高 90,152 108,883 (17.2) 北米を中心として世界的に自動車販売が低迷したことにより減収。
営業利益 (1,223) 5,756 - 売上高が大幅に減少したため。
経常利益 (1,393) 5,620 -
当期純利益 (1,812) 3,695 - -
自動車部品部門
売上高 71,248 87,653 (18.7) -
営業利益 2,421 8,571 (71.8) -

子会社

2008年8月、連結子会社の日本ガスケット(株)は本社を大阪府東大阪市から愛知県豊田市に移転した。これまで大阪市と豊田市に分散していた企画、管理、営業部門を新本社へ集約する。また、最大顧客であるトヨタ自動車や、親会社である同社と地理的に近接することにより、業務効率化を目指す。

業績見通し (単位:百万円)
- 2010年3月期 2009年3月期 増減率
売上高 68,000 90,152 (24.6%)
営業利益 (3,200) (1,223) -
経常利益 (2,700) (1,393) -
当期純利益 (1,700) (1,812) -

事業別 売上高見通し (単位:百万円)
- 2010年3月期 2009年3月期 増減率
軸受 23,840 30,422 (21.6%)
ダイカスト 12,570 15,051 (16.5%)
ガスケット 8,460 10,063 (15.9%)
組付製品 12,820 15,710 (18.4%)
設備 10,140 18,686 (45.8%)

客先別 売上高見通し (単位:百万円)
- 2010年3月期 2009年3月期 増減率
トヨタ向け部品 34,507 39,009 (11.5%)
トヨタ向け設備 8,726 15,485 (43.6%)
トヨタ系 6,811 10,271 (33.7%)
その他 17,956 25,387 (27.3%)

>>> 次年度業績予想(売上、営業利益等)

開発動向

研究開発体制

-トライポロジー(摩擦/磨耗/潤滑技術))をはじめとする基礎研究部門、製品開発部門、生産技術開発部門を「技術本館」に集約し、様々な課題に対応できる体制を確立。

-その他に、摩擦技術研究センター、エンジン試験センター、生技開発センターを有している。

研究開発費 (単位:百万円)
- 2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
全社 1,465 1,501 1,542
自動車部品関連事業 1,428 1,408 1,440


近年の研究開発活動 (自動車部品関連事業)


1. すべり軸受 :

-高性能エンジンに対応したエンジン用軸受、コンプレッサ用特殊軸受、各種軸受などを開発。

-エンジン用軸受については、鉛を一切含まないオーバーレイ付き銅系軸受、同オーバーレイ付きアルミ系軸受を開発し市場投入。

-最近のエンジン高性能化の要求に応えた、鉛を含まない固体潤滑剤を用いたオーバーレイ材料を開発し、国内外のフラッグシップカーに採用される。新規取引先海外メーカーへの納入も開始し、グローバル展開を積極的に推進。

-鉛を含まない固体潤滑剤を使用したオーバーレイ材料の開発。

-軟質金属によるオーバーレイ材料の開発。

-ハイブリッドエンジンにも同社の鉛フリー軸受が採用。

-鉛フリーブシュのラインアップが完成し、トランスミッションやエンジン補機製品等に採用。

2. ダイカスト製品:

-オイルコントロールバルブ用スリーブを開発・製品化し、国内外メーカーへ供給。

-カムハウジングを開発・製品化し、更にデフキャリア等の高機能部品への展開も行う。

3. 組付電子事業:

-ソレノイドバルブ用コイル&コアアッセンブリ、連続可変バルブタイミング機構用部品、商用小型ディーゼル・大型ディーゼル用EGRバルブ等を開発・製品化。

-2005年10月から開始した商用車の新長期排気規制に対応した、電子制御式EGRバルブの開発・量産化。

-環境対応型エンジンである吸気システムを一新したエンジンに対し新機構である負圧を発生させる機能を持ったバキュームポンプを開発・量産化。

4. バランスウェイト事業:

-鉛フリーバランスウエイトを製品化。まずは、クリップタイプの鉛フリー化を達成し、海外でも採用。

- 貼り付けタイプのバランスウエイトを量産化。

5. ガスケット事業:

-エンジン用メタルヘッドガスケットは連結子会社の日本ガスケットによる開発力を強化。

設備投資

設備投資額 (単位:百万円)
- 2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
全社 7,193 9,645 9,240
自動車部品関連事業 7,468 9,066 8,674

自動車部品関連事業 (2009年3月期)

-同事業では、生産設備の能力増強や新製品対応を目的とした投資を実施。

-主に、子会社のティーイーティーにて、工作機械への設備投資を中心に実施。


設備の新設等(自動車部品関連)

20010年3月期、同社グループの設備投資予定額は2,700百万円。主な内訳は以下の通り。
事業所名 主要設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
目的
同社
本社および本社工場
(愛知県豊田市)
ダイカスト製品製造設備 646 維持更新
細谷工場
(愛知県豊田市)
軸受製品製造設備等

220

新製品
建物の耐震補強等 115 基礎投資
篠原工場
(愛知県豊田市)
精密金型設備等 142 維持更新
九州工場
(鹿児島県出水市)
軸受製品製造設備等 93 新製品
幸海工場
(愛知県豊田市)
軸受製品製造設備等 220 新製品
土岐工場
(岐阜県土岐市)
組付製品製造設備等 63 維持更新
子会社
大豊精機(株)
本社および本社工場
(愛知県豊田市)
設計開発設備及び自動車足廻部品製造設備等 150 拡張・能力増強および維持更新
大豊岐阜(株)
本社および本社工場
(岐阜県可児郡御嵩町)
ダイカスト製造設備 138

拡張・能力増強および維持更新

日本ガスケット(株)
本社
(愛知県豊田市)
本社建物の改修 60 基礎投資
日本ガスケット(株)
滋賀工場
(滋賀県米原市)
ガスケット製品製造設備 247 研究開発および維持更新
建物の外周改修工事 14 基礎投資
Taiho Corporation of America
本社および本社工場
(アメリカ オハイオ州)
軸受製品製造設備等 145 新製品および維持更新
PT. Taiho Nusantara
本社および本社工場
(インドネシア カラワン市)
軸受製品製造設備等 117 拡張・能力増強
Taiho Corporation of Europe
本社および本社工場
(ハンガリー ウィハルチャン市)
軸受製品製造設備等 57 維持更新
韓国大豊(株)
[Taiho Corporation of Korea]

本社および本社工場
(韓国 大邱広域市)
軸受製品製造設備等 10 維持更新
大豊工業(煙台)有限公司
[Taiho Kogyo Corporation of Yantai]

本社および本社工場
(中国 山東省煙台市)
軸受製品製造設備およびメッキ加工ライン 238 拡張・能力増強及び維持更新
Taiho Manufacturing of Tennessee LLC
(米国 テネシー州)
ガスケット製品製造設備等 44 新製品
Nippon Gasket (Thailand) Co., Ltd.
(タイ サムットプラカン県)
ガスケット製品製造設備等 37 拡張・能力増強