Sona Group 2017年3月期の動向

近年の動向

業績

Sona Koyo Steering Systems Limited
-2017年3月期の売上高は、前年比3.8%増の15,922.8百万インドルピー。増収の要因は、消費者マインドの向上、2年続きの降雨不足の後の通常のモンスーン、低金融コスト、燃料価格並びにディーゼル車の禁止による買い替え需要などによるもの。

-2016年3月期の売上高は、前年比1.5%減の15,342.8百万ルピーとなった。減収の主な要因は特定車種への需要集中に伴うもの。

-2015年3月期の売上高は、インドの乗用車市場の成長と連動し、前年比1.7%増の15,578.4百万ルピーとなった。

事業方針

Sona Koyo Steering Systems Kimited
-2013年9月期、主に米国を仕向け先とした輸出事業の強化を示唆。これはインド国内の需要低迷と
インドルピー安によるもの。自動車市場の需要低迷の影響は自動車部品市場にも波及しており、Sona Koyo Steering Systemsの施設稼働率は70-75%にとどまっている。(2013年9月5日付ニュースより)

インド国内投資

Sona Group
-Sonaグループは次の3-4年に渡りSona BLW Precision Forings Ltd.(Sona BLW)に40億インドルピー投資する予定であると発表した。大半はインド工場の運営のため。来年度2018年には10億インドルピーを投資する。その投資はSonaグループの電気自動車部品の研究開発の向上に役立たせる。

Sona Koyo Steering Systems Limited
-2016年3月期、Sona Koyo Steering Systemsは、グジャラート州にある30エーカーの土地に投資したと発表した。幹線道路SH-7沿いにあり、スズキが新設する工場から約12km、ホ ンダの工場から6kmに位置している。同社はまた、2016年度の設備投資額について、新製品の開発やグジャラートの土地購入を含めて、850百万ルピー になると表明した。Sona Koyoはマルチ・スズキの主要サプライヤーで、最近では 「Vitara Brezza」 向けステアリングシステムASSYの供給契約を受注している。

インド国内動向

Sona Koyo Steering Systems Limited
-2013年3月期、2つの新規プロジェクトで後方統合を実施し、量産を開始した。一つはアルミダイカスト事業の新設で、軽量化部品の提供が可能となることで新規顧客が期待できる。もうひとつは、部材の内製化で製品品質の向上、コスト削減、付加価値の向上を実現するとしている。

-コラム式電動パワーステアリングシステム (CEPS) 部品の現地生産化がDaruhera拠点で展開されており、2014年の上期に完了する予定。現在は第4段階にあり、対象となる部品はインプットシャフト、トーションバー、リテーナー部品。現地生産化により、2013年3月期の原材料の輸入割合は19%に減少した。第4段階が完了することで、さらなる減少が期待できる。

-2013年3月期、Sona Koyo Steering Systems Limitedは、生産効率を上げるために国内製造拠点の再編を開始した。Gurgaon工場の機能をDharuheraの3工場、Sanand工場、Gujarat工場、Chennai工場に移す予定で、移転完了までに2年かかる見込み。

企業買収

Sona Koyo Steering Systems Limited
-2013年3月期、Sona KoyoはArjan Auto Private Limitedが保有するSona Stampings Limited (SSL) の株式30.08%を取得し、SSLを完全子会社化した。SSLの2013年3月期の売上高は112百万インドルピー。

Sona BLW Precision Forgings Limited
-2017年3月期、Sona BLW Precision Forgings Limitedの25%の株を取得するため日本のパートナーである三菱マテリアルとの間で同意書にサインした。これでSonaグループはこの合弁会社の完全な所有者となった。

売却

Sona Koyo Steering Systems Limited
-2018年3月期、ジェイテクト(JTEKT)はSona Koyo Steering Systems Limited(New Delhi, India)(SKSSL)の株式をその筆頭株主のSONA Autocomp Holding Limited(SAHL)から取得した。JTEKTは既にSKSSLの株45.22%持っており今回のSAHLからの25.23%取得を含めSKSSLの70.45%の株を保有することになる。

-2012年、同社の保有するSona Somic Lemforder Components Limitedの全株式をZF Friedrichshafenに売却。Sona Somicは、「同社とZFの合弁会社」と「ソミック石川」による合弁会社であったが、今回の売却を受け、社名をSomic ZF Components Limitedに変更した。

-2011年、American Axle & Manufacturing (AAM)は、インドのAAM Sona Axle Private Limited (AAM Sona Axle) を完全子会社化したと発表。AAM Sona Axleは元々、AAMとSona Koyo Steering Systemsの合弁会社。アクスルASSYを生産し、インドの小型トラック、乗用車、SUV市場向けに供給している。(2011年1月7日付プレスリリースより)

合弁事業

Sona Koyo Steering Systems Limited
-2007年、American Axle & Manufacturing (AAM) と合弁で「AAM Sona Axle Private Limited (AAM Sona Axle)」を設立。インド市場の小型トラック、乗用車、SUV向けにアクスルASSYを生産する計画。新会社はインドのPuneに本社を置き、同国北部に生産拠点を設立する。新工場は2008年稼動予定で、当面はTata Motors向け小型車用アクスルを生産する。(2007年10月30日付プレスリリースより)

-2007年7月、ハリアナ州に「JTEKT Sona Automotive India Ltd. (JSAI)」を設立。2010年1月からコラム式電動パワーステアリング (EPS) の生産を開始する。ジェイテクトが51%、同社が49%を出資。総投資額は約35億円で、2010年に約90億円の売上を見込んでいる。(2007年10月22日付プレスリリースより)

研究開発活動

Sona Koyo Steering Systems Limited

-2017年3月期の研究開発費は23.2百万インドルピー。自動車関連の主な開発プロジェクトは以下の通り:

  • 油圧式パワーステアリングのオイルの劣化要因の解明
  • オフロード車のブラッシュレスモーターベースの電動パワーステアリングの試作品開発
  • Pheo加圧ダイキャスティング工程でのJIS ADC12アルミ合金処理の研究   

-2016年3月期の研究開発費は27.6百万インドルピー。自動車関連の主な開発プロジェクトは下記の通り:

  • 自動運転車向け先進運転支援システム(ADAS)およびステアリングシステムの研究 
  • 油圧パワーステアリングシステムにおけるオイル劣化原因の解明
  • Pheo加圧ダイキャスティング工程でのADC12アルミ合金処理方法の開発

-2015年3月期の研究開発費は24.0百万ルピー。自動運転車向け先進運転支援システムおよびステアリングシステムの研究、油圧パワーステアリングシステムにおけるオイル劣化原因の解明、アルミ合金のダイカスト工程の開発等に充てられた。

-2014年3月期の研究開発費は、30.7百万ルピー。

製品開発

Sona Koyo Steering Systems Limited
-2010年、オフロード車用の電動パワーアシストモジュール:EPAM (Electronic Power Assist Module) を開発。既存の電動パワーステアリングより燃費が向上し、約20%のコスト低減を実現する。Dharuhera工場で製造し、2012年3月期に量産を予定している。

設備投資

Sona Koyo Steering Systems Limited
-2017年3月期の設備投資は678百万インドルピー。主に新製品開発、850トンのPDC機械の購入、KMI Japanから中間シャフト(IMS)加工の新しい技術の取得等に投資した。

-2016年3月期の設備投資額は806百万インドルピー。主に新製品開発関連、Dharuhera第3工場の後方統合、Dharuhera第2工場の工事、研究開発用試験設備、グジャラート州の土地購入等に投資した。


-2015年3月期、設備投資に650百万インドルピーを投資。主に事業統合、サイクルタイムの縮小、マニュアルギアの生産能力増強に関する施策を実施。

-2014年3月期、設備投資に855百万インドルピーを投資。