Harbin Dongan Auto Engine Co., Ltd. [哈爾浜東安汽車動力股份有限公司] 2015年12月期の動向
業績 |
(単位:百万元) |
2015年12月期 | 2014年12月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
売上高 | 1,261.40 | 743.20 | 69.72 | -Mシリーズエンジン年間販売基数が前年比400%増の10.83万基を記録。売上全量の70.4%を占めた。 |
営業利益 | 18.00 | 20.85 | - | - |
経常利益 | 23.44 | 32.43 | - | - |
純利益 | 23.44 | 32.43 | - | -連結会社東安三菱が減益。 |
-2015年、エンジンの生産実績は162,900基(64.15%増)、販売実績は153,900基(60.51%増)。売上高は12.61億元を記録。
最近の動向
-DAM12TGDI 直噴ターボエンジンの点火に初めて成功したと発表。このエンジンは同社の自主開発によるもので、オールアルミケース、高圧縮比設計、DOHC4バル ブ、デュアルVVT技術などを採用している。DAM12TGDIの出力は85kW/L、最大トルクは180Nm/L。排ガス規制 「国5」 に適合するとともに、「ユーロ6」 にも適合する性能も備えているという。(2016年2月16日付けプレスリリースより)
-2015年9月、子会社「哈爾浜東安汽車発動機製造有限公司 [Harbin Dongan Automotive Engine Manufacturing Co., Ltd.]」は、重慶長安向けエンジンD20TGDIの第6回目となる試作品9基をラインオフしたと発表。このエンジンは重慶長安の研究所に送られ、完成車搭載性能試験、路上試験を受けることになっている。このD20TGDIエンジンは長安の新型SUVに搭載されるという。(2015年10月9日付けプレスリリースより)
製品プラットフォームの構築
-2015年現在、エンジンではMシリーズ直噴ターボエンジンプラットフォーム、新エネルギーレンジエクステンダープラットフォームがほぼ完成。Mシリーズ直噴ターボエンジンは3気筒、4気筒の2シリーズ、6ラインで構成される。
-2015年現在、トランスミッションでは既存のT10R、T15Rプラットフォームに重点を置き、新たにT15F、T20F6、T18Rの5シフト、6シフトトランスミッションプラットフォームを構築。
製品生産状況
-河北長安 MD/S201及び南京長安 F102 向けエンジンの量産開始。長安グループ向けで大きな成果。
-保定長安客車向けが進展。
-グループ外では北京汽車グループへ安定的に供給。昌河M20、北汽M40S向け量産開始。北汽奥鈴のディーゼルエンジンからガソリンエンジンへの改造プロジェクト量産開始。北汽福田PM濰坊工場向け量産準備段階。北汽新能源汽車DAM10E向けレンジエクステンダーが国家科学技術プロジェクトの承認取得。昌河K14Bエンジン向けT15Rトランスミッション量産開始。
-Mシリーズ3気筒エンジンの量産開始。一汽吉林V60向け。
-福汽新龍馬向け量産開始。
-北京国安(深圳)レンジエクステンダー搭載DAM10ARサンプル提供。
-T15E1、T30RE1 EVトランスミッション量産開始。累計600台を生産。
生産能力
生産能力状況:
工場 | 設計生産能力 (万基/年) |
月期生産能力 (万基/年) |
稼働率 |
Mシリーズエンジン |
16 |
16 |
77% |
Fシリーズエンジン |
19 |
19 |
23% |
-2015年末現在、Mシリーズエンジンの生産能力は20万基に拡大。2016年には設備更新を行い、更に能力増強を図る。
-子会社「哈爾浜東安汽車発動機製造有限公司」の生産能力
工場 | 設計生産能力 (万基/年) |
2015年12月期生産能力 (万基/年) |
稼働率 |
エンジン |
30 |
36 |
120% |
トランスミッション |
30 |
30 |
5.6% |
-生産能力拡大のための設備投資状況
工場 | 投資額予算 (万元) |
2015年12月期投資額 (万元) |
累計投資額 (万元) |
生産開始予定 | 予定生産能力 (万基) |
エンジン |
66,916 |
7,180 |
7,180 |
2017年 |
15 |
今後の見通し
-今後3年間のエンジン販売計画
目標 | 2016年 | 2017年 | 2018年 |
販売基数 (万基) | 27.1 | 30.6 | 33.5 |
売上高 (億元) | 21.74 | 24.6 | 26.4 |
2016年12月期目標
-2016年12月期の目標はパワートレイン販売台数27.1万台、売上高21.74億元。(2015年同社アニュアルレポートより)
開発体制
-黒竜江省に技術センターを保有。同センサーは20年以上のエンジン設計・開発経験を有し、2015年現在、約400名の技術者が在籍。
開発費用
2015年12月期 (百万元) |
2014年12月期 (百万元) |
2013年12月期 (百万元) |
|
研究開発費用 | 36.34 | 33.65 | 32.27 |
研究開発費用の売上高に占める割合 | 2.88 | 4.53% | 3.77% |
特許
-2015年現在、206件の特許を保有。そのうち発明特許は5件。Mシリーズ製品の特許を取得。
製品開発
-2015年2月、1.2LエンジンDAM12TLの点火に初めて成功したと発表。このエンジンは、ターボチャージャーを採用した3気筒直列前置き後輪駆動エンジンで、排ガス基準国Ⅴに適合する。定格出力85kW、最大トルクは174Nm。従来品よりリッター当たりの出力は71kW、リッター当たりトルクは145Nm向上した。(2015年2月10日付け各種リリースより)
プロジェクト(2015年12月31日現在) |
(単位:百万元) |
プロジェクト | 予算 | 2015年12月期 | 進捗状況 (%) |
VVTエンジン | 531.16 | 16.60 | 43.40 |
6速トランスミッション | 197.26 | 0.09 | 7.66 |
小排気量ガソリンエンジン | 155.63 | 6.76 | 76.26 |