Georg Fischer AG 2010年12月期までの動向

ハイライト

近年の動向

受注

-2010年1月、アルミダイカスト製ドアフレームをPorsche 「Panamera」 に供給。ドアフレームを含めると、合計37部品 (鉄製、アルミニウム製、マグネシウム製) を「Panamera」向けに納入中。生産はオーストリアAltenmarkt工場(ボディ部品、エンジン部品)、同Herzogenburg工場 (シャシー部品) 、ドイツWerdohl工場 (ギア部品) で行っている。(2010年1月19日付プレスリリースより)

事業再編

-2009年、GE Automotive部門はGleisdorf  (オーストリア) のアルミ鋳造工場の売却とMontreal (カナダ) のアルミ生産工場の閉鎖などのリストラ対策を実施。Garching (ドイツ) とHerzogenburg (オーストリア) のリストラは09年に開始し10年度末までには終了の予定。

事業売却

-2008年8月、Georg Fischer Verkehrstechnik GmbHの株式全てを SAF-HOLLAND S.A. (ルクセンブルク) に売却すると発表。この株式売却は、同社の自動車部門 (GF Automotive) を主力の鋳造部品事業に集中させる戦略の一環。Georg Fischer Verkehrstechnikは、商用車メーカー向けに、フィフスホイールカップリング、Trilexホイールの生産・販売を行っており、2007年の売上高は約100百万スイスフラン。 (2008年8月28日付プレスリリースより)

受賞

-2010年4月、エンジンブロックとオイルパンの納入が評価され、中国の長城汽車 (Great Wall Motors) から「Excellent Supplier Award」を受賞。 (2010年4月19日付プレスリリースより)

-2010年1月、Knorr-Bremseの2009年度「Supplier of the Year」を鋳造部門で受賞した。GF AutomotiveはドイツSingen工場で鋳鉄製ブレーキキャリパーを生産し、Knorr-Bremseの同Aldersbach工場に納入している。 (2010年1月19日付プレスリリースより)

開発動向

開発体制

-GF Automotive事業部の研究開発施設は2カ所:Schaffhausen (スイス) と蘇州 (中国)。

技術提携

-2006年5月、Georg Fischer Automobilguss GmbH、 Schaeffler KG、およびKnorr-Bremse Systeme fur Nutzfahrzeuge GmbHの3社は、欧州においてトラック、トレーラー、バス用ホイールエンドを共同で開発、製造、販売する業務契約を結んだ。3社は製品の耐用年数を伸ばし、補修整備をより容易にし、ブレーキディスクとホイールベアリングをより軽量化すべく、革新的な製品開発を目指す。

設備投資

国内投資

-2008年11月、GF Automotive部門の新拠点建設を延期すると発表。総合R&Dセンターとグループの経営および基幹スタッフ機能拠点とを兼ねた施設の建設を棚上げしたもの。Muhlental (ドイツ) にある既存の総合研究所に代わる施設として、2009年春を目途にEbnat (スイス) に研究開発センターを開設する計画だった。景気の減速を受け、目下予定している全ての投資計画について、経済・財務状況の変化に応じた調整変更を行う方針。 (2008年11月5日付プレスリリースより)

海外投資

<中国>
-2007年3月、中国・昆山に鋳鉄工場を新設すると発表した。この鋳鉄工場は、2009年春に操業開始予定で、中国の自動車メーカーをはじめ、グローバル展開する自動車メーカー向けに、安全システム部品を供給。新工場建設への初期投資は50百万スイスフランを見込む。2009年5月、中国・昆山の新鋳鉄工場が生産を開始。急速な需要増に間に合わせるべく暫時生産量を上げていく予定。

-2005年10月、蘇州で新しい軽金属鋳造工場を正式に開設したと発表した。工場はすでに8月半ばから操業を開始しており、今後設備は徐々に拡充されていく。全体計画では、最終的に鋳造機械24基を装備する4製造ラインモジュールに拡張されることになっている。 同工場は、納品先には既存の欧州企業を含め発展の著しい中国自動車メーカー2社も含まれる。この2社、奇瑞汽車 (本社:安徽省Wuhu市) と長城汽車 (本社:河北省Baoding市) が北米市場に投入する新型モデルには同社のエンジンブロックとアルミダイカスト製品が採用されている。