WABCO Holdings Inc. 2011年12月期までの動向

ハイライト

業績

(単位:百万ドル)
  2011年12月期 2010年12月期 増減率(%) 要因
売上高 2,794.1 2,175.7 28.4 1)
営業利益  369.9 217.6 70.0 -

要因
1)
-2011年12月期の売上高は前年比28.4%増(為替の影響を除いた場合22.3%)の2,794.1百万ドル。商用車の生産が世界の多くの地域で高いレベルで推移したこと、アフターマーケット向け製品、自動車用製品事業が拡大したこと、さらには世界的にトラック、バス、トレイラーの1台あたりの同社製品搭載量が増加したことが挙げられる。

受注

<2011年>
-2011年11月、中国のバスメーカー宇通集団(Yutong Group)に、アダプティブクルーズコントロール(ACC)を納入すると発表。先進安全部品の供給に関する長期契約を延長するもの。2012年の第1四半期に量産を開始し、電気バスを含む様々な宇通製の上級車種バスに標準搭載される予定。また、WABCOの横滑り防止装置(ESC)および電子ブレーキシステム(EBS)も、宇通製バスに引き続き標準採用される。なお現在は、電子制御式エアサスペンション(ECAS)、ブレーキ製品、アンチロックブレーキシステム(ABS)の供給も行っている。(2011年11月29日付プレスリリースより)

-2011年11月、欧州の商用車メーカーにエアコンプレッサー「c-comp」を供給すると発表。2012年末までに欧州での量産を開始する予定。大型トラック・バス用エンジンの欧州排ガス基準「Euro 6」達成に貢献する。このコンプレッサーは、車両の空気圧が最大圧力に達すると、トラック・バスのコンプレッサーをエンジンから切り離す機能を持つ。(2011年11月16日付プレスリリースより)

-2011年10月、同社は、2011年第3四半期にロシアの商用車メーカーKAMAZよりアンチロックブレーキ(ABS)を受注したと発表。このABSには、アンチスリップレギュレーション(ASR)が統合されている。また、ベルギーのバスメーカーVan Hoolには、アダプティブクルーズコントロール(ACC)を供給する。(2011年10月27日付プレスリリースより)

-2011年10月、ESCsmart付きABSを、Ivecoに供給する長期契約を締結したと発表。ESCsmartは商用車向け横滑り防止装置(ESC)。WABCOのABSおよびESCsmartは、2013年に欧州で発売予定の中型オンロードトラックFiat「Eurocargo」(Euro 6対応)に搭載される。また、WABCOはIvecoの大型トラック向けに、ABS、ESC、電子ブレーキ、電子制御式エアサスペンションシステム、エアコンプレッサー、ブレーキ製品、アダプティブクルーズコントロールシステム、車両制御モジュールなどの供給も行っている。(2011年10月6日付プレスリリースより)

-2011年9月、GM向けに、ガソリン直噴(GDI)エンジン用バキュームポンプを供給する複数年契約を締結したと発表。北米・欧州・アジアで生産される乗用車が対象。2012年に量産を開始する予定。(2011年9月8日付プレスリリースより)

-2011年8月、欧州の大型トラックメーカーにエアコンプレッサー「c-comp」を供給すると発表。同メーカーに対するエアコンプレッサーの長期受注契約が延長されたもの。この「c-comp」は、車両のエアシステムが最大圧力に達すると、トラック・バスのコンプレッサーをエンジンから切り離す機能を持つ。これにより、年間で最大264ガロン(1,000リットル)の燃費向上、5,700ポンド(2,600kg)の二酸化炭素排出量削減を実現する。「c-comp」は2013年に生産開始される予定。顧客エンジンの欧州排出ガス基準「Euro 6」達成に貢献する。(2011年8月31日付プレスリリースより)

-2011年6月、欧州の商用トレーラーメーカーに、トレーラーアクスル用エアディスクブレーキを供給する長期契約を締結したと発表。2013年より量産を開始する。同社の22インチトレーラーブレーキは小型のシングルピストンタイプで、最大10トンのトレーラーアクスルに対応可能。重量は、ブレーキパッドを含め70ポンド(32kg)。なお同社は現在、このトレーラーメーカーに「PAN」ブランドのシングルピストンタイプのエアブレーキシステム(リムサイズ19インチ・22インチ)を供給している。(2011年6月29日付プレスリリースより)

-2011年6月、欧州の複数トラック・バスメーカーより、新型の電子制御式エアサスペンション(ECAS)システムを受注したと発表。ECASの電子制御ユニット(ECU)は、従来キャビン内に設置していたのに対して、新システムでは車両フレームへの搭載が可能。これにより設置の簡略化・効率化につながり、車両生産プロセスにおけるコスト削減に貢献する。さらに、エアコンプレッサーバルブの設計を改良。より効果的な防音フィルターにより騒音放出を大幅に削減した。同社は1986年にECASシステムを発表し、これまで3百万ユニット超を販売している。(2011年6月23日付プレスリリースより)

-2011年5月、現代(Hyundai)との間で、先進緊急ブレーキシステム「OnGuardPLUS」を開発・納入する長期契約を締結したと発表。同社は既に、現代の大型トラックの新シリーズ向けに「OnGuardPLUS」の開発を進めており、2013年の量産開始を見込んでいる。さらにWABCOは、現代の同じ商用車モデル向けに、アダプティブクルーズコントロール(ACC)システムも供給する予定。(2011年5月18日付プレスリリースより)

-2011年5月、リアアクスルエアサスペンション用エアサプライモジュールおよび電子制御ユニットを開発。BMWの新型乗用車「5 Series Touring」および「5 Series Gran Turismo」に納入を開始した。電子制御ユニットに加え、エアサプライモジュールには、エアドライヤーおよびエアインテークフィルター付き同社製コンプレッサー、防音・防振システム、エアスプリングアクチュエーションを制御するエア分配バルブブロックが含まれる。(2011年5月10日付プレスリリースより)

-2011年5月、同社は新型エアディスクブレーキ「NG22MAX」を、欧州市場で9ヶ月前からMANの大型トラック向けに納入開始したと発表。このエアディスクブレーキの重量は、ブレーキパッドを含めて86ポンド(39kg)。なお同社はこれまでに、電子ブレーキ、電子制御式エアサスペンションシステム、ブレーキアクチュエーター、クラッチサーボ、エアコンプレッサー、エアドライヤーシステム、車載電子システムなどをMANへ供給している。(2011年5月3日付プレスリリースより)

-2011年4月、中国の大型車用トランスミッションメーカー陝西法士特歯輪(Shaanxi Fast Gear)から「OptiDrive(」トランスミッション自動化システムを受注した。このシステムは、陝西法士特歯輪の新型「F-Shift」トランスミッションに採用。2011年中の量産開始を予定している。(2011年4月19日付プレスリリースより)

-2011年3月、Ivecoに空気処理ユニット(APU)を供給する契約を締結。ブラジルとアルゼンチンで販売されるIvecoの全トラックが対象で、2012年より納入を開始する。このAPUは空気乾燥機、カートリッジシステムなどで構成される。なお、同社はIvecoに対して、アンチロックブレーキ、電子ブレーキ、電子制御式エアサスペンションシステム、エアコンプレッサー、車両制御モジュールなども供給している。(2011年3月22日付プレスリリースより)

<2010年>
-2010年、Volkswagenグループのディーゼルエンジン向けに、バキュームポンプの量産・供給を開始したと発表。対象はVolkswagenの 1.6LディーゼルエンジンおよびAudiの3.0L V6ディーゼルエンジンの2種類。(2010年12月1日付プレスリリースより)

-2010年、WABCO Vehicle Control Systemsは、Daimler Trucks North America LLC (DTNA)へエアマネジメントバルブおよびウォーターマネジメントバルブを供給する。WABCO Vehicle Control SystemsはArvinMeritorとWABCO Automotive Control Systemsの合弁会社。これらのバルブはSCR(選択触媒還元)式排ガス後処理システムを採用した商用車向け。同社は2種類のバルブをDTNA傘下のFreightlinerおよびWestern Starへ納入する。(2010年11月19日付プレスリリースより)

-2010年、Meritor WABCO Vehicle Control Systemsは北米のフリート向けにSafetyDirectを発表した。SafetyDirectはMeritor WABCOのアクティブセーフティシステムSmartTracおよびOnGuardと、Iteris, Inc.のSafetyDirect(オンラインデータ分析アプリケーション)および車線逸脱警報システムを統合したもの。このシステムにより、運転者および車両に関する情報を収集・分析することが可能となる。なお、Iterisは米国カリフォルニア州に本拠を置く、ITS(高度交通システム)関連のソ リューションサプライヤー。(2010年10月17日付プレスリリースより)

-2010年、インドの商用車メーカーAshok Leylandから自動制御式マニュアルトランスミッション(AMT)モジュール「OptiDrive」を受注した。既に供給している大型車両用に加えて、中型トラックおよびバスへの採用が決定したもの。Ashok Leylandは2009年、インドの商用車メーカーで初めてこのAMTを採用した。なお、同社は2011年初頭から 「OptiDrive」の量産に入る予定。(2010年9月22日付プレスリリースより)

-2010年、Cumminsに対するトラック・バス用エアーコンプレッサー供給契約が5年間延長されたと発表した。コンプレッサーの生産は、米国サウスカロライナ州CharlestonのWABCO Compressor Manufacturing Companyで行う予定。(2010年9月16日付プレスリリースより)

-2010年、商用車メーカーIVECOから機械式空気処理ユニット(M-APU)を受注した。2011年から量産の大型トラック向けに供給する。このユニットは空気乾燥機およびカートリッジなどで構成されている。(2010年9月15日付プレスリリースより)

-2010年6月、欧州トラックメーカーとの間で、複数年に渡ってエアディスクブレーキを供給する契約を締結した。2013年から欧州で量産される中型トラック向けに、17インチおよび19インチブレーキを独占供給する。(2010年6月2日付プレスリリースより)

-2010年、Meritor WABCOは、ドライブラインをDaimler Trucks North America (DTNA)に納入する。「Meritor Xtended Lube (MXL)」がDTNAの大型トラックに標準搭載されるもの。対象はFreightlinerの「Cascadia」、「Coronado」、 「Coronado SD」およびWestern Starトラックで、2010年4月下旬生産分から搭載となる。なお、この「MXL」は潤滑油の注油が走行距離10万マイルまで不要となり、従来製品に比べると距離が2倍以上になるという。(2010年4月27日付プレスリリースより)

-2010年4月、Rolls-Royce「Ghost」のエアサスペンション向けにECUとコンプレッサーを供給すると発表。(2010年4月7日付プレスリリースより)

-2010年2月、中国の一汽解放汽車有限公司(FAW Jiefang)にクラッチサーボを納入すると発表。大型トラックの複数プラットフォームを対象に、2010年から独占的に供給する。(2010年2月24日付プレスリリースより)

-2010年、インド子会社WABCO-TVS (India) Ltd.とMahindra Navistar Automotives Ltd. (MNAL)は、エアコンプレッサーの開発と長期供給に関する契約を締結した。(2010年2月9日付プレスリリースより)

-2010年、Meritor WABCOは、シングルピストンタイプの軽量エアディスクブレーキ「PAN 22」を、米国のHendrickson Internationalに納入する。(2010年2月4日付プレスリリースより)

-2010年1月、2010年モデルのAudi「A8」にエアサスペンションを供給すると発表した。(2010年1月19日付プレスリリースより)

<2009年>
-2009年、Meritor WABCOは、エアドライヤー「System Saver 1200 Plus」をDaimler Trucks North America(DTNA)に納入する。2010年1月からDTNAのトラック全車種に標準搭載される。(2009年12月23日付プレスリリースより)

-2009年12月、欧州トラックメーカーとの間で、複数年に渡ってAT/MT用統合型ペダルモジュールを供給する契約を締結した。(2009年12月9日付プレスリリースより)

-2009年11月、中国の奇瑞汽車との間で、ブレーキ用バキュームポンプを供給する契約を締結した。(2009年11月24日付プレスリリースより)

-2009年10月、アダプティブクルーズコントロール(ACC)および前方衝突警告(FCW)システムがDAF Trucksの2009年式「XF105」にオプションとして採用されたと発表。(2009年10月22日プレスリリースより)

-2009年、Ashok Leylandから自動制御式マニュアルトランスミッション「OptiDrive」を受注した。契約期間は2010年から2015年まで。(2009年8月11日プレスリリースより)

-2009年、ロシアの商用車メーカーKAMAZからABS、エアディスクブレーキ、アクチュエーターを受注した。(2009年7月7日付プレスリリースより)

-2009年5月、欧州のカーメーカーから、「EcoSmart」クラッチコンプレッサーを受注したと発表。2011年から本格生産する大型トラックのエンジン向け。この製品は、トラックやバスの燃費向上や排出ガス削減に寄与する。(2009年5月12日付プレスリリースより)

-2009年4月、コンプレッサーの新製品をMercedes-Benzに供給すると発表した。新型「E-Class」の「AIRMATIC」エアサスペンションに採用されたもの。(2009年4月15日付プレスリリースより)

-2009年4月、AMT(自動制御式マニュアルトランスミッション)の新ブランド「OptiDrive」を発表した。同社は既に2008年12月より、OptiDriveを中国重型汽車集団のトラックに供給している。(2009年4月1日付プレスリリースより)

-2009年3月、中国重型汽車集団(CNHTC)との間で部品供給契約を締結した。空調システム、ABSなどのブレーキシステム、トランスミッション制御製品を2016年まで供給する。(2009年3月12日付プレスリリースより)

-2009年、 中国重型汽車集団(CNHTC)向けに、新型の自動制御式マニュアルトランスミッション(AMT)の納入を開始。このシステムは、CNHTCの新型トラック「HOWOシリーズ」に搭載される。(2009年1月20日付プレスリリースより)

<2008年>
-2008年、 第2世代のECAS(電子制御式エアサスペンション)用コンプレッサーを新型BMW「7シリーズ」に搭載。(2008年12月2日付プレスリリースより)

-2008年10月、ZFとの間で、ZF製オートマティックトランスミッション「AS Tronic」「AS Tronic lite」向けのトランスミッション自動化システムの長期供給契約を延長することで合意したと発表。今回のZFとの契約延長により、今後10年間で数億米ドルの売上増を見込んでいる。(2008年10月2日付プレスリリースより)

<2006年>
-2006年、Meritor WABCOとInternational Truck and Engine CorporationはMeritor WABCO製の新型油圧パワーブレーキ(HPB)をInternational社製中型トラックの特定車種に標準装備として搭載することで合意に達した。(2006年11月8日付同社プレスリリースより)

事業提携

-2011年10月、MeritorとWABCOの合弁会社Meritor WABCO Vehicle Control Systemsは、タカタの米国子会社TK Holdingsと戦略的提携契約を締結することで基本合意したと発表。北米仕様の商用車向けに、アクティブセーフティシステムの新製品を開発する。また、Meritor WABCOは、タカタの車線逸脱警報システム「SafeTrak」の販売も行う予定。(2011年10月17日付プレスリリースより)

会社設立

-2011年4月、ロシアのモスクワを本拠とする子会社「WABCO RUS」を設立したと発表。新会社は、WABCO製品のマーケティングおよび販売を行う。CIS(独立国家共同体)市場において、現地のトラック・バス・トレーラーメーカーへ部品を納入する計画。(2011年4月5日付プレスリリースより)

-2007年5月、大手自動車部品メーカー TVS Groupと共に、インドの合弁会社Sundaram Clayton Ltd (SCL)のブレーキ事業を新たに設立する100%子会社WABCO-TVS (INDIA) Ltd.に移管すると発表。これにより両社の合弁は解消される。(2007年5月14日付プレスリリースより)

合弁事業

-2009年6月、インドの合弁会社WABCO-TVS (India) Ltdへ.の出資比率を39.2%から75.0%に引き上げた。(2009年6月3日付プレスリリースより)

-2008年12月、中国の広東富華工程機械製造有限公司 (富華)と、中国にエアディスクブレーキを生産する合弁会社を設立することで合意。資本比率は、同社70%、富華30%。富華が広東省台山に新設する工場敷地内に、新会社も置かれる。今後数年をかけ、エアディスクブレーキの年産能力を最大25万個まで引き上げる計画。(2008年12月3日付プレスリリー スより)

認証

-2010年、同社のトレーラー用横転防止装置(RSS)が、ドイツ連邦運輸局の認定認証機関であるTUV Nord Germanyから認証を受けたと発表した。これにより、このRSSは、EU27カ国全てやその他の世界20カ国で採用されているUN/ECE規則 13(ブレーキ)に適合した業界初のトレーラー用横転防止制御システムとなる。(2010年1月21日付プレスリリースより)

受賞

<2011年>
-2011年11月、Meritor WABCO Vehicle Control Systemsは、米国のセミトレーラーメーカーWabash National Corp.より「2011 Platinum Supplier Award」を受賞したと発表。この賞を受賞するのは、今回で4年連続となる。なお、Meritor WABCOは、トレーラー用アンチロックブレーキ(ABS)、横転防止装置(RSS)、「InfoLink」データゲートウェイシステム、「Meritor Tire Inflation System(TM) (MTIS)」などをWabash Nationalへ納入している。(2011年11月17日付プレスリリースより)

-2011年8月、WABCO IndiaがTata Motorsから「Excellence in Technology and Innovation」および「Excellence in Quality」の2つの優秀賞を受賞したと発表。同社は、トラック・バス用のブレーキ、エアマネジメント関連の製品・システムを、Tataへ納入している。(2011年8月24日付プレスリリースより)

-2011年8月、ブラジル子会社がZF South Americaより「Sustainability Award」を初受賞したと発表。なお、WABCOは、トランスミッション自動化システムおよびドライブライン制御システム向け部品を、ZFへ供給している。(2011年8月17日付プレスリリースより)

-2011年6月、Cumminsより"Supplier of the Year"および"Best Delivery and Capacity"を受賞したと発表。同社はCumminsとの間で、トラック・バス用エアコンプレッサーを供給する長期契約を締結している。(2011年6月15日付プレスリリースより)

-Ford Brazilより2010年「Environmental Conservation Award」を受賞。Fordの中型・大型トラック量産に対する貢献が評価されたもの。 (2011年1月25日付プレスリリースより)

-2011年1月、Mercedes-Benz Brazilより「Interacao Award」の特別賞を受賞したと発表。Mercedes-BenzのブラジルSao Bernardo do Compo工場で生産するトラック・バス向けに、同社はエアコンプレッサー、ブレーキ、サスペンション、トランスミッション自動化システムを納入している。なお、この工場はMercedes-Benzにとって、欧州以外で最大の商用車生産拠点。(2011年1月20日付プレスリリースより)

<2010年>
-2010年、中国重型汽車(China National Heavy Truck Corporation: CNHTC)から、3年連続で優秀サプライヤーとして表彰されたと発表。2010年「Excellent Supplier Award」および「Quality Improvement Award」を受賞したもの。(2010年12月15日付プレスリリースより)

-2010年、Meritor WABCOは、2年連続でHino Motors Manufacturing U.S.A.の「Quality Excellence Award」を受賞した。今回対象となったのは米国ケンタッキー州Hebron工場。同工場は空圧式・油圧式ABSを生産し、米国ウェストバージニア州Williamstonと、カナダオンタリオ州WoodstockのHino拠点に納入している。Hebron工場は2009年に不良率ゼロPPMを達成した。(2010年7月21日付プレスリリースより)

-2010年、インド子会社WABCO-TVS (India) Ltd.は、インドの商用車メーカーAshok Leylandから「Gold Award」を受賞した。2009年から2010年にかけての品質実績が評価されたもの。同社は現在、Ashok Leylandに自動制御式マニュアルトランスミッション(AMT)モジュール「OptiDrive」を供給中。Ashok Leylandは2009年、インドの商用車メーカーで初めてこのAMTを採用した。なお、同社は2011年初頭から 「OptiDrive」の量産に入る予定。(2010年7月6日付プレスリリースより)

-2010年、「Automotive News」誌のPACE賞を受賞した。対象は、中・大型商用車向け自動制御式マニュアルトランスミッション「OptiDrive」。(2010年4月14日付プレスリリースより)

-2010年、中国重型汽車(China National Heavy Truck Corporation : CNHTC)グループから2年連続で優秀サプライヤーとして表彰された。2009年「Best Supplier Award」を中国重汽集団発動機有限公司(CNHTC Engine Company)から受賞したもの。同社は1997年からCNHTCに製品を納入している。主な供給品目は空調システム、ABSなどのブレーキシステム、 トランスミッション制御製品。(2010年3月2日付プレスリリースより)

-2010年、中国の一汽解放汽車有限公司(FAW Jiefang)から2009年度の「Special Contribution Award」を受賞したと発表。(2010年2月24日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発体制

-ドイツのJeversenにある既存のテストコース施設を拡張した。投資額は約3.2百万ユーロ。拡張されたテストコースでは、高速状態でのトラック、トレーラートラック、バスなどの動力性能・操縦安定性能試験が可能。同社はこのテストコースを活用し、電子制御ブレーキシステム(EBS)、横転防止装置 (RSS)、横滑り防止装置(ESC)など同社が供給する車両安定制御システムの開発強化を図る。(2008年9月26日付プレスリリースより)

製品開発

統合型タイヤ空気圧監視システム(IVTM)
-2011年9月、ロシアMoscowにおける商用車モーターショー「ComTrans 2011」で、トラック・トレーラー・バス向けの統合型タイヤ空気圧監視システム「IVTM」の新製品を発表する。従来のシステムに比べて、タイヤ寿命および同システムのバッテリー寿命を20%延長。外部のホイール搭載センサーが常時タイヤの空気圧を測定し、ワイヤレスでECUにデータを送信。ECUは、ダッシュボードに取り付けられたディスプレイに、リアルタイムで情報や警告を表示する。また、同社製テレマティクス「TrailerGUARD」を利用することで、フリート管理者はインターネットを通じて、個々の車両のタイヤ空気圧を遠隔監視することが可能。なお、同社は初の商用車向けタイヤ監視システムとして、2003年にMichelinと共同で「IVTM」を開発した。(2011年9月12日付プレスリリースより)

-2007年11月、商用車向けとして初となる統合型タイヤ空気圧監視システム(IVTM)の開発を発表。このシステムは、Michelinとのパートナーシップにより開発したもので、OE向けおよびアフターマーケット向けに供給している。統合型タイヤ空気圧モニタリングシステム(IVTM)は、タイヤ空気圧を常時監視し、空気圧が設定値を上回ったり、下回ったりした場合や、少量の空気漏れが発生している場合など、即時感知して警告するシステム。各タイヤホイールに固定したバルブ一体型センサーが、空気圧を検出し、そのデータを電波信号で電子制御ユニット(ECU)に送信、ECUを経由し運転席のモニターに表示する仕組みとになっている。(2007年11月12日付プレスリリースより)

先進緊急ブレーキシステム(AEBS)

-2010年、先進緊急ブレーキシステム(AEBS)「OnGuardPLUS」を開発した。EU圏では2013年11月から大型商用車へのAEBS搭載が義務化されるが、この規制をクリアしたシステムは「OnGuardPLUS」が初という。この新製品は、2012年からトラック・バスへの搭載が開始される予定。(2010年9月8日付プレスリリースより)

第2世代ECAS(電子制御式エアサスペンション)用コンプレッサー
-2008年、第2世代のECAS(電子制御式エアサスペンション)用コンプレッサーを開発した。このコンプレッサーは、乗用車・小型商用車向け。積載荷重、車種により異なる車高、走行速度にかかわらず、車高を常に一定に保つ機能を持つ。この製品がはじめて採用されるのは、新型BMW「7シリーズ」向けリアアクスルのエアサスペンション。(2008年12月2日付プレスリリースより)

自律制御緊急ブレーキ(AEB) システム
-2008年、衝突リスクを軽減する自律制御緊急ブレーキ(AEB) システムを開発。この新開発のAEBシステムは、ビデオセンサー、レーザー距離センサーが収集・検知する道路状況に関する様々なデータを統合、自車両と障害物との距離をより正確に把握し、衝突の危険性を予測。同システムは、2010年からトラック・バスメーカーに供給される。(2008年9月3日付プレス リリースより)

OnGuard
-2008年、Meritor WABCO Vehicle Control Systemsは、商用車向けに新たな車体制御システムを開発した。新開発した「OnGuard」は商用車向けとしては初となるセーフティ機能。今のところこの新機能を搭載している商用車は200台程度だが、2008年第3四半期頃からはメーカーオプションとして量産車の複数車種に採用される見通し。同社では前方監視用レーダーを装備したアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)システムにブレーキ自動制御機能を付加したOnGuardを北米で販売される商用車向けに供給する。OnGuardは先行車両との車間距離を設定された距離に保つよう自車速度を自動制御し、先行車両と接近しすぎた場合には適宜ブレーキを作動させるアクティブセーフティ機能を備えている。また、ドライバーがブレーキを踏んだ場合にもブレーキング操作により瞬時に減速、危険な状況下において高い車体制御性を確保する。(2008年2月1日付プレスリリースより)

DAS(運転手アシストシステム)
-同社の研究開発は特に運転手アシストシステム(DAS)に力点を置いている。DASは、ブレーキやステアリングシステムといったトラック制御システム、 エンジン制御システムと最新鋭センサーを結びつけることによって安全性を高め、衝突の危険を回避しようとする考え方にもとづく技術。2008年に同社が発表したOnGuardMAXは、世界で初となる商用車搭載用自律制御緊急ブレーキシステムであり、2010年には生産開始が予定されている。

設備投資

海外投資

<トルコ>
-2011年3月、現地調達拠点として、トルコのIstanbulに国際調達拠点を開設した。同社は現在、欧州、中国、インド、ブラジルに調達拠点を設置している。WABCOの新興国における調達額は、10年前に全体の10%であったのに対し、2010年には43%に拡大。また、2010年のグループ売上高は22億米ドルで、調達額は約10億米ドルとなっている。なお、同社はトルコにおいて商用車メーカーおよびフリートオペレーター向けに、30年に渡って部品供給を行っている。(2011年3月23日付プレスリリースより)

-2008年11月、トルコのイスタンブールに販売・マーケティング拠点を開設した。現地パートナーのIntermobilと協力し、顧客サービスを提供する。(2008年11月18日付プレスリリースより)

<インド>
-2008年5月、インドでの提携先であるTVS Groupと共同で、新たにインド国内2カ所に生産拠点を開設するとともに、ソフトウエアデザインセンターの拡充を行うと発表。これら施設の運営母体は、 子会社で、同社とTVS Groupの傘下企業とが出資元である合弁会社WABCO-TVS (India) Ltd.。「Mahindra World City (MWC)」特別経済区内に開設した新工場では、現在、クランクシャフト、クランクケース、バキュームポンプを生産、国内外の市場に供給。同工場では、先頃、第2期拡張工事に着手。完工時には生産能力が倍増される見込み。一方、Jamshedpur新工場では、Tata Motors向けに、ブレーキチェンバー、スプリングブレーキアクチュエーター等のブレーキ部品を製造。2工場を合わせた従業員数は約150名。 (2008年5月14日付プレスリリースより)

<中国>
-2007年10月、中国に同社にとって初となる自社工場を竣工した。総額3,500万ドルを投じ、中国・青島に工場を建設したもので、中国は同社の商用車向け事業にとっての重点市場であるだけでなく、アジア太平洋地域市場、北米市場、および欧州市場向けの輸出拠点としても重要な役割を担っている。新工場は240人体制。アンチロック・ブレーキ・システム (Antilock Brake System: ABS)、コンプレッサー、その他ブレーキ関連の電子制御部品を生産し、国内外の市場に供給する。同工場の従業員は、2012年までに1,000人を越える見通し。 (2007年10月31日付プレスリリースより)